2012年7月28日(土)・予選 会場:スポーツランドSUGO(3.704km) 天候:晴れ 気温:32℃(15:30時点)
路面温度:42℃(15:30時点) コースコンディション:ドライ
7月28日(土)、宮城県仙台市近郊のスポーツランドSUGOにおいて、2012 オートバックス SUPER GT第4戦「SUGO GT 300km RACE」が開幕し、公式予選が行われました。
2日前に梅雨明けが宣言された東北地方は、今日も広い範囲で晴れ模様となり、スポーツランドSUGOのある宮城県村田町は午前8時30分の段階で気温33℃という猛暑に見舞われました。
全8戦で競われるSUPER GTは、第4戦SUGO大会でシーズンの折り返しを迎えます。今大会では、Hondaが技術サポートを行うTEAM無限の#16 MUGEN CR-Z GTがGT300クラスへの参戦を開始しました。このマシンは2.8リッター V6ツインターボエンジンと、出力32kWの電気モーターを組み合わせたレーシングハイブリッドシステムを搭載し、システム最高出力300ps/5250rpm以上を発揮します。なお、ドライバーはこれまでインディカーなどに挑戦してきた武藤英紀選手と、Hondaエンジンでフォーミュラ・ニッポンに参戦中の中嶋大祐選手の2人が務めます。
強烈な日差しが照りつける中、午前8時15分に公式練習が始まりました。ここでは現在、ドライバー部門のチャンピオン争いにおいて2番手で、70kgと重いハンディキャップを搭載する#100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴組)が5番手のタイムをマークし、仕上がりが順調であることを印象づけました。続いて#18 ウイダー HSV-010(小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダム組)は10番手、#17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)は11番手、#8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン/小林崇志組)は13番手、#32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)は15番手で公式練習を終えました。
今回の公式予選はスーパーラップ方式で行われました。これは、GT500クラスの全車が出走するQ1で、トップ10に入ったマシンがスーパーラップに進出。1台ずつタイムアタックを行い、この結果に応じて上位10台のスターティンググリッドを決めるというものです。なお、11番手以下のグリッドはQ1の結果に従って決まります。
午後1時5分にQ1が始まるころには、薄い雲で強い日差しはさえぎられるようになり、気温32℃と午前中に比べるとやや過ごしやすくなりました。15分間にわたって行われたこのセッションが終了する間際、#17 KEIHIN HSV-010を操る金石選手は1分15秒933を記録して5番手に飛び込み、スーパーラップ進出を決めました。また、チャンピオン争いを繰り広げる#100 RAYBRIG HSV-010の山本選手も1分16秒414のタイムで10番手に滑り込み、同じくスーパーラップ進出を果たしました。そのほか、#18 ウイダー HSV-010のヴァン・ダム選手は11番手、#32 EPSON HSV-010の道上選手は12番手、#8 ARTA HSV-010は15番手となり、それぞれこの段階でスターティンググリッドが確定しました。
スーパーラップの開始は午後3時30分。出走順はQ1の順位を反転する形となるため、#100 RAYBRIG HSV-010の伊沢選手はトップバッターとして、また#17 KEIHIN HSV-010の塚越選手は6番目にコースインしました。ここで伊沢選手は1分16秒567、塚越選手は1分16秒006を記録し、それぞれ10番グリッドと8番グリッドを獲得しました。
一方、GT300クラスの予選に挑んだ#16 MUGEN CR-Z GTは、デビュー戦ながらQ1で7番手のタイムを記録してスーパーラップ進出を決めました。そしてスーパーラップでは1分24秒267を記録し、明日のデビュー戦に9番グリッドから挑むことが決まりました。
天気予報によれば明日は曇りがちで最高気温も29℃程度となるため、今日よりも過ごしやすい一日になる模様です。
300km、81周で繰り広げられる決勝レースは、明日の午後2時にスタートが切られます。
松本雅彦 | Honda GTプロジェクトリーダー「予選結果を見ると、HSV-010 GTをこのサーキットに合わせきれなかったという思いが残ります。ただし、今回は約1秒のなかに8台が入る接戦となっているので、たとえ上位に食い込めなかったとしても、実際の実力差はほとんどなかったととらえています。決勝では、いかに安定したペースで走りきれるかによって、順位は大きく変わってくるものと思われます。幸い、Honda陣営の各チームはレースマネージメントに長けているので、明日はレース中の追い上げが期待できます。8番グリッドからスタートする#17 KEIHIN HSV-010は最低でも表彰台、できれば優勝を狙ってほしいところですし、#100 RAYBRIG HSV-010はチャンピオン争いを繰り広げるライバルより、上位でフィニッシュしてほしいと考えています。引き続き、5台のHSV-010 GTに熱いご声援をお願いします」
金石年弘(8番手 #17 KEIHIN HSV-010)「今シーズンは3戦を終えてQ1突破が一度もなかったので、まずはQ1を突破できてホッとしました。ただ、マシンのバランスはよかったのですが、スーパーラップの順位にかんがみると、まだまだマシンを煮詰めていく必要があると感じました。SUGOでは2010年にKEIHIN HSV-010 GTで追い上げてSUPER GT初優勝をしているので、明日は必死に追い上げて、優勝したときと同じようなレースをファンの皆さまにお見せしたいと思います」
塚越広大(8番手 #17 KEIHIN HSV-010)「今シーズン初めてQ1突破ができたので、少しでも上の順位を狙ってスーパーラップに挑みました。マシンのコンディションも悪くなく、自分も攻めて走りましたが、上位陣と差ができてしまったのが悔しいです。8番手からのスタートですが、決勝レースで取り返しのできる差だと思いますので、明日は勝ちにいき、2010年の逆転優勝の再現を目指します」
伊沢拓也(10番手 #100 RAYBRIG HSV-010)「全体的に戦うレベルに達していないと感じる予選になりました。自分としてもいくつかタイムに影響するミスをしてしまったので、悔しいです。SUGOは非常に難しいサーキットなので、明日の決勝も混戦が予想されますが、しっかりとポイントを獲得することを目標にがんばります」
山本尚貴(10番手 #100 RAYBRIG HSV-010)「苦しい予選となりました。マシンのバランスは悪くなく、もっと上位を狙える感じではありましたが、タイムが伸びませんでした。もう少し前にいきたかったです。10番手からのスタートは厳しいですが、ランキングトップに返り咲きたいので、ここで踏ん張ってライバルより前でゴールし、ポイントをしっかり獲得したいと思います」
順位 | No. | マシン | ドライバー | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 6 | ENEOS SUSTINA SC430 | 伊藤大輔/大嶋和也 | 1:14.978 |
2 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 本山哲/M.クルム | 1:15.191 |
3 | 12 | カルソニックIMPUL GT-R | 松田次生/J.P・デ・オリベイラ | 1:15.422 |
4 | 35 | KeePer Kraft SC430 | 国本雄資/A.カルダレッリ | 1:15.537 |
5 | 36 | PETRONAS TOM'S SC430 | 中嶋一貴/L.デュバル | 1:15.595 |
6 | 1 | S Road REITO MOLA GT-R | 柳田真孝/R.クインタレッリ | 1:15.610 |
8 | 17 | KEIHIN HSV-010 | 金石年弘/塚越広大 | 1:16.006 |
10 | 100 | RAYBRIG HSV-010 | 伊沢拓也/山本尚貴 | 1:16.567 |
11 | 18 | ウイダー HSV-010 | 小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダム | 1:16.461 |
12 | 32 | EPSON HSV-010 | 道上龍/中山友貴 | 1:16.633 |
15 | 8 | ARTA HSV-010 | ラルフ・ファーマン/小林崇志 | 1:16.900 |
順位 | No. | マシン | ドライバー | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 33 | HANKOOK PORSCHE | 影山正美/藤井誠暢 | 1:22.138 |
2 | 88 | マネパ ランボルギーニ GT3 | 織戸学/青木孝行 | 1:22.333 |
3 | 31 | apr HASEPRO PRIUS GT | 新田守男/嵯峨宏紀 | 1:22.375 |
4 | 911 | ENDLESS TAISAN 911 | 峰尾恭輔/横溝直輝 | 1:22.553 |
5 | 52 | GREEN TEC & LEON SLS | 竹内浩典/黒澤治樹 | 1:22.753 |
6 | 3 | S Road NDDP GT-R | 関口雄飛/千代勝正 | 1:22.865 |
9 | 16 | MUGEN CR-Z GT | 武藤英紀/中嶋大祐 | 1:24.267 |