round 3

June 19 2010, QUALIFYING:16:20-(local)
2010 AUTOBACS SUPER GT Round 4 SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA
第4戦 セパンサーキット

#8 ARTA HSV-010(R.ファーマン/井出有治組)が予選2番手でフロントローを獲得

6月19日(土)、マレーシアの首都クアラルンプールの郊外にあるセパン・インターナショナルサーキットにおいて2010 オートバックス SUPER GT第4戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」が開幕し、公式予選が行われた。

今季SUPER GTにデビューしたHSV-010 GTは、開幕2連戦でポールポジションを獲得し、第2戦岡山ラウンドでは#18 小暮卓史/ロイック・デュバル組(ウイダー HSV-010)がポール・トゥ・フィニッシュを果たすなど、HondaのGTマシンとしては初のFRレイアウトであるにも関わらず優れたパフォーマンスを発揮している。また、高速コーナーの比率が高いセパン・インターナショナルサーキットはHSV-010 GTとの相性がよいと予想されるため、第3戦富士ラウンドでの雪辱を果たすことが期待されていた。

今回は第3戦富士ラウンドに続いてスーパーラップ方式が採用され、予選1回目でトップ8に入ったマシンが予選2回目として行われる「スーパーラップ」に駒を進めることになる。スーパーラップでは、予選1回目の8番手から1台ずつ順にタイムアタックを行い、ここで記録されたラップタイムをもとに決勝のグリッドを決定する。

マレーシア・ラウンドは毎年、猛暑に見舞われることで知られているが、今年は薄い雲で日差しが遮られていたこともあり、例年よりいくぶん過ごしやすいコンディションのもと、スーパーラップは始まった。セッション開始時の気温は31℃、路面温度は41℃だった。

  • ARTA HSV-010ARTA HSV-010
  • RAYBRIG HSV-010RAYBRIG HSV-010
  • ウイダー HSV-010ウイダー HSV-010
  • KEIHIN HSV-010KEIHIN HSV-010
  • EPSON HSV-010EPSON HSV-010

予選1回目では、#17 金石年弘/塚越広大組(KEIHIN HSV-010)がスーパーラップ進出にあと一歩及ばない9番手に終わったほか、#32 道上龍/中山友貴組(EPSON HSV-010)も11番手に留まり、いずれもそれぞれの順位が決勝のスターティンググリッドとして確定した。
残る#100 伊沢拓也/山本尚貴組(RAYBRIG HSV-010)、#8 ラルフ・ファーマン/井出有治組(ARTA HSV-010)、#18 小暮卓史/ロイック・デュバル組(ウイダー HSV-010)はいずれもトップ8圏内に食い込み、スーパーラップ進出を果たした。

午後4時55分から始まったスーパーラップでは、5番目にアタックを行った#8 ARTA HSV-010のラルフ・ファーマン選手が1分57秒495を記録して一時トップに立ったが、この後で出走したライバルチームにわずか1000分の86秒差で敗れ、2番グリッドを獲得。#100 RAYBRIG HSV-010の伊沢拓也は1分57秒983で5番手、#18 ウイダー HSV-010のロイック・デュバル組は1分58秒058を記録して6番グリッドを手に入れた。

コメント

松本雅彦|Honda GTプロジェクト プロジェクトリーダー代行(エンジン責任者)「今日の午前中はHonda勢がそろって上位に食い込めず、少し心配していましたが、セットアップの方向性がまとまってきた午後は復調を果たすことができました。ここセパンは、HSV-010 GTが初めて走行するサーキットのため、ダウンフォースの設定や足回りのセッティングにかなり時間をとられました。100号車と18号車はフロントに富士で投入したのと同じ空力デバイスを装着しましたが、8号車は第2戦までのパーツに戻してこの一戦に臨んでいます。それでも2番グリッドを獲得できたのは、セパンを得意とするラルフ・ファーマン選手の実力だと感じています。猛暑を想定してセパンには専用の冷却デバイスを開発してきましたが、今日は例年ほど暑くなかったせいもあり、予選では使用していません。ドライバーからはマシンの仕上がりがいいと聞いていますので、レース前半の早い段階でポジションを上げることができれば、いい結果を残せると思います。引き続き明日も皆さまのご声援を頂けますよう、お願い申し上げます」

ラルフ・ファーマン選手(2番手、#8 ARTA HSV-010)「午前中は路面がとても汚れていましたが、走り込むにつれてコンディションはよくなったので、セットアップに微調整を加えることでいいラップタイムを記録できるようになりました。さらに、予選1回目からスーパーラップにかけてはサスペンションのスプリングを変更し、リアウィングの調整も行ったところ、高速コーナーでのアンダーステアが減ってバランスはよくなりました。ミスもなく、とてもいいアタックでした。明日のレースに向けてはタイヤチョイスもいいので、ポールポジションを獲得したマシンを追いかけていくことができれば、きっとオーバーテイクのチャンスはやってくると思います」

井出有治選手(2番手、#8 ARTA HSV-010)「ここセパンは、去年、おととしとNSX-GTで走りましたが、HSV-010 GTはブレーキでの安定性がすごく上がっているため、攻めて走ることもできるようになりました。トップスピードはまだライバル勢に負けている部分もあるので、明日のレースに向けて不安がないわけではありませんが、ラップタイムもいいし、硬めのコンパウンドで走ってもタイムが落ちないので、かなり幅をもったレース戦略がとれると思います。自分たちの実力を出し切れば結果はおのずとついてくるはずなので、明日の決勝も全力で戦うつもりです」

予選リザルト

GT500

順位 No. マシン ドライバー タイム
1 12 カルソニック IMPUL GT-R 松田次生/R.クインタレッリ 1:57.409
2 8 ARTA HSV-010 ラルフ・ファーマン/井出有治 1:57.495
3 23 MOTUL AUTECH GT-R 本山哲/B.トレルイエ 1:57.703
4 6 ENEOS SC430 伊藤大輔/B.ビルドハイム 1:57.802
5 100 RAYBRIG HSV-010 伊沢拓也/山本尚貴 1:57.983
6 18 ウイダー HSV-010 小暮卓史/ロイック・デュバル 1:58.058
 
9 17 KEIHIN HSV-010 金石年弘/塚越広大 1:59.065
11 32 EPSON HSV-010 道上龍/中山友貴 1:59.177