第4戦 セパンサーキット

第4戦 セパン・インターナショナル・サーキット(2009年6月21日決勝)

白井裕(Hiroshi Shirai)|NSX-GTプロジェクト・プロジェクトリーダー

「いつもNSX-GTにご声援をいただき、ありがとうございます。

第3戦の富士では、8号車のARTA NSXが3位表彰台を獲得してくれましたが、ラルフ・ファーマン、伊沢拓也両選手の果敢な追い上げを考えると、序盤のアクシデントが大変残念に思います。現在、ドライバーランキングでは8号車が4位、18号車が5位につけておりますが、これからの中盤戦では確実にポイントを獲得し、さらにランキングの上位を目指したいと思っています。

さて次戦は、SUPER GTシリーズ唯一の海外戦になります。開催国であるマレーシアの熱帯性気候の高温、高湿度のコンディションは、ドライバー、マシン、タイヤにとって非常に過酷であり、どの要素が欠けたとしても勝利を得ることはできないと思っています。新人の塚越広大選手、中山友貴両選手にとっても厳しい環境でのレースになるでしょうが、いい結果につながれば彼らの自信となると思います。

マシンセッティングについては、非常に高くなることが予想される路面温度に対して、タイヤの性能をいかに発揮させるのかがポイントになります。今年は年初のセパンテストに参加していないのでデータ不足は否めませんが、各チームとも経験豊かなドライバーを有しているので、短い時間でもベストなセッティングを導き出してくれると思っています。また、第1コーナー手前のバンプをいかに克服するのかも大きなカギとなるでしょう。エンジンは4レース目になりますので、できるだけエンジンに負担をかけたくないのが本音です。

セパン・インターナショナル・サーキットは、テクニカルな中高速コーナーが多く、コーナーリング性能に優れたNSX-GTにとっては、比較的得意なサーキットだと思っています。またセパン戦に向けては、新しい空力パーツ投入も予定していますので、皆様の期待に応えたいと思います。

おそらく、多くの皆様はテレビでの観戦になると思いますが、いつもと変わらぬご声援をよろしくお願いします」