10月16日(日)、オートポリス・国際レーシングコース(大分)においてSUPER GT第7戦「SUPER GT IN KYUSHU 300KM」の決勝レースが開催された。
15日(土)に開催された公式予選は朝から雨と濃霧のコンディション。午前中の予選1回目は8分を残して赤旗中断となり、スーパーラップから全車による予選走行に変更された予選2回目も、GT300クラスの占有走行中に濃霧のため中断。この時点での結果をもって、予選結果とすることとなった。よって、GT500クラスとGT300クラスの混走時間にトップタイムをマークした#8 伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組(ARTA NSX)が1分53秒328の記録で今シーズン2回目のポールポジションを獲得した。続くHonda NSX-GT勢は#18 道上 龍/小暮卓史組(TAKATA童夢NSX)が4番手、50kgのハンディウェイトを積む#32 松田次生/アンドレ・ロッテラー組(EPSON NSX)が9番手、60kgのハンディウェイトを積む#100 セバスチャン・フィリップ/ジェレミー・デュフォア組(RAYBRIG NSX)が10番手から決勝レースに臨むこととなった。
16日(日)の決勝日は朝から快晴となり、気温21℃、路面温度27℃という絶好のコンディションとなった。九州で唯一のSUPER GT開催ということもあり、4万9700人のファンがサーキットに駆けつける中、総参加台数40台(GT500クラス17台)のマシンがローリングスタートを切った。
スタート直後の第1コーナーは#8 ARTA NSXのR.ファーマン選手がトップを死守。しかし、#100 RAYBRIG NSXのS.フィリップ選手が接触されてスピンを喫するものの、すぐにコースへ復帰する。オープニングラップは驚異的な走りで逃げ切りを図るR.ファーマン選手が2位に早くも2秒652の差をつけている。さらにR.ファーマン選手は5周終了時で2位に5秒弱のマージンを稼ぎ、さらに引き離すべく快走を続ける。
GT500クラスの大半がミディアムソフトのタイヤを選択した中で堅めのミディアムのタイヤを選択した小暮卓史選手はスタートで出遅れたものの、14周目に5位へ浮上。チームは後半の追い上げに期待をかけている。その後方の#32
EPSON NSXのA.ロッテラー選手は、数台もの激しい6位争いを繰り広げている。
トップを独走するR.ファーマン選手は27周終了時で2位との差を16秒まで広げ、29周終了時にピットイン。38秒2の素早いピット作業を終えて伊藤大輔選手がコースに復帰した。ミディアムタイヤを選択した#18
TAKATA 童夢 NSXは小暮選手が35周まで粘り、道上
龍選手にバトンタッチした。37周目、13位を走行していた#100
RAYBRIG NSXのJ.デュフォア選手がコースアウトし、サスペンショントラブルのためリタイアとなってしまった。
トップの伊藤選手は1分43秒台というハイペースでさらに後続との差を広げ、45周目には23秒のマージンを稼ぎ、チェッカーを受ける65周目には何と1分2秒983もの大差をつけて今シーズン初優勝を飾った。道上選手は54周目の1コーナーでも、ザナヴィニスモZのインを突き、ポジションを上げて5位でチェッカーフラッグを受けた。#32 EPSON NSXの松田次生選手はトラブルもあり21位に終わった。
これにより、伊藤大輔とR.ファーマンおよびTeam Honda Racingはドライバーズ・ チーム両部門のシリーズランキングでもトップに浮上。Honda NSX-GTにとって2000年以来5年振りのタイトル獲得に向けて最終戦に期待をつないだ。
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