3月27日(日)、岡山国際サーキット(岡山県)において今年から新シリーズとなる2005年SUPER
GT第1戦「OKAYAMA GT 300KM RACE」の決勝レースが開催された。
SUPER GTの予選は新たなルールが設定された。まず土曜日の午前中に行われる予選1回目の上位10台(各クラス)が予選2回目に行われるスーパーラップ(それぞれが3周のタイムアタックを行い、最終グリッドが決定する方式)で出場権を得る。そして、その10台に入れなかったマシンの中から予選2回目の始めに行われるフリー走行での各クラス上位2台が新たに出場権を獲得し、スーパーラップでは各クラス12台のマシンが最終グリッドを争うこととなった。
26日(土)は前日までの雪から好天となり、ドライコンディションでの公式予選となった。NSX-GT勢はスーパーラップに3台が参加し、#32松田次生/アンドレ・ロッテラー組(EPSON
NSX)が見事なタイムアタックをみせて1分25秒256を記録して10台抜きの4番グリッドを獲得した。#8伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組(ARTA
NSX)は6番手、#18道上 龍/小暮卓史組(TAKATA童夢NSX)は7番グリッドとなった。フリー走行で惜しくもスーパーラップに進出することができなかった#100
セバスチャン・フィリップ/ジェレミー・デュフォア組(RAYBRIG
NSX)は14番グリッドからのスタートとなった。
27日(日)は朝から快晴となったものの、天気予報では夕方前から雨が降るとの情報もあり、各チームは対策に悩まされた。スタート時間が近づくにつれ、天候も曇りとなり、午前中に16℃もあった気温も下がり始めた。そして5万人以上のファンが見守るなか、14時03分に総参加台数43台(GT500クラス18台)のマシンがローリングスタートを切った。
決勝レースはスタート直後の1コーナーでポールポジションスタートの#22
モチュールピットワークZがコースアウトを喫するアクシデントが発生した。混乱のオープニングラップを終えて#32
EPSON NSXのA.ロッテラー選手が3位、#8 ARTA
NSXのR.ファーマン選手が1台を抜いて4位、#18 TAKATA童夢NSXの道上
龍選手が8位、#100 RAYBRIG NSXのS.フィリップ選手が11位を走行する。
3位のロッテラー選手と4位のファーマン選手は序盤から1分26秒台のハイペースを維持してトップグループを追走していく。8周目には早くもバックマーカーが出現しトップグループのラップタイムも28秒台まで下がり、バックマーカーと接触してクラッシュするアクシデントも発生。混戦での速さと忍耐力が必要な激しいレース展開となった。
20周目の時点で、ロッテラー選手が3位、ファーマン選手が4位、道上選手が9位、フィリップ選手が10位を走行。28周目、フィリップ選手が1コーナーで他車に接触されコースアウト、すぐに復帰をするものの12位まで順位を下げてしまう。
34周終了時、4位を走行していた#32 EPSON NSXのロッテラー選手が先陣を切ってピットイン。松田次生選手へのドライバー交代と燃料補給を行い、46.9秒のピット作業でコースに復帰した。その後、次々に各車がドライバー交代をするなか、#8
ARTA NSXはピットインのタイミングを遅らせる作戦に出る。ファーマン選手は粘る走りをみせて40周終了時にトップでピットイン、伊藤大輔選手に交代した。
ほぼ全てのマシンがピットイン作業を終えた43周時点でNSX-GT勢は松田選手(EPSON
NSX)が4位、伊藤選手(ARTA NSX)が5位、小暮卓史選手(TAKATA童夢NSX)が9位、J.デュフォア選手(RAYBRIG
NSX)が11位となった。
54周目、トップを走行していたザナヴィニスモZが接触によるタイヤトラブルのためスローダウン。60周時点では松田選手と伊藤選手がテール・トゥ・ノーズの状態で4位争いを展開。道上選手が7位、デュフォア選手も10位まで順位を上げる。その後、伊藤選手が松田選手を抜いて4位に浮上した。
結局、気温は下がったものの最後まで天候は崩れなかった。82周=303.646qという長丁場のレースは、Honda
NSX-GT全車が大きなトラブルもなく完走を果たし、#8 ARTA
NSXが表彰台まであと一歩の4位。#32 EPSON NSXが5位、#18
TAKATA童夢NSXが7位、#100 RAYBRIG NSXが10位でチェッカーフラッグを受けた。優勝したのは織戸
学/D.シュワガー組(#25 ECLIPSE ADOVAN
スープラ)だった。
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