Round05日本鈴鹿サーキット 1

2020年12月5日(土)

三重県 鈴鹿市

第5戦 鈴鹿サーキット 1 決勝

山本尚貴がポール・トゥ・ウイン

2020年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第5戦が、12月5日(土)に三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。今回は土曜日と日曜日に1戦ずつを行う2レース制で、土曜日は第5戦の公式予選と決勝レースが開催されました。

新型コロナウイルス感染拡大を受けてカレンダーが見直された結果、異例の12月第1週に開催されることになったため、今回は特例として、走行前にあらかじめタイヤを加熱するタイヤウォーマーの使用が許されています。

土曜日は朝から晴天となり、公式予選Q1がAグループ、Bグループに分けて行われました。Aグループでは#5山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1番手、#15笹原右京(TEAM MUGEN)が3番手、#64牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)が5番手。Bグループでは#6福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1番手、#65大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が3番手、#50松下信治(Buzz Racing with B-MAX)が4番手、#16野尻智紀(TEAM MUGEN)が7番手となってQ2へ進出しました。

7台のHondaエンジンユーザーが進出を果たしたQ2では、#5山本があえてコースインを遅らせ、他車がウォームアップを終えていったんピットインしたスキを突く戦略を採ります。コースが空いている間にタイムアタックを敢行し、コースレコードを破る1分35秒055を記録してトップへ立ちました。このタイムはその後破られず、#5山本、#16野尻、#64牧野が1-2-3番手、#65大湯、#6福住、#15笹原が6-7-8番手でQ3へ進出しました。

Q3進出8台のうち6台がHondaエンジンユーザーでした。Q3では#5山本と#16野尻がし烈なポールポジション争いを展開しましたが、#5山本が従来のコースレコードを約1秒4短縮するベストタイムを記録してポールポジションを獲得。#16野尻が2番手に続いてHondaエンジンユーザーがフロントローを独占し、3番手には#6福住が続きました。

公式予選が終了してわずか約3時間後、第5戦決勝レースが始まりました。ところが、決勝レース前に行われるウォームアップ走行中に、#16野尻がトラブルのためコース途中で停止。結局、#16野尻はフォーメーションラップに最後尾から加わることとなりました。そのフォーメーションラップ中には別の車両がストップしたため、レースは当初予定されていた30周から2周減算の28周でスタートすることになりました。

ポールポジションからスタートした#5山本はポジションを守って先頭でレースを開始しましたが、オープニングラップに#64牧野がコースオフしたためにセーフティカーが入り、6周目から再スタートが切られました。ここでも#5山本は好スタートを決め、#6福住と1-2体制でレースをリードし始めました。ところが10周目、2番手を走っていた#6福住のマシンにギアトラブルが発生してスローダウン。レースから脱落してしまいました。

#5山本は18周を走り終えたところでピットインしてタイヤ交換義務を終え、トップのままコースに復帰しました。その直後、再びコース上でアクシデントが発生してセーフティカーが介入。23周目からの再スタートとなりましたが、24周目に3度目のセーフティカー。27周目から残り2周のレースが再開されました。トップの#5山本はオーバーテイクシステムを使ってスパートし、このレースのファステストラップを記録して後続を引き離すと、そのまま優勝のチェッカーフラッグを受けました。この結果、#5山本はポールポジションポイント3点、優勝ポイント20点を加えてシリーズポイントを55点へと増やし、ポイントランキングでもトップに立ちました。12月6日(日)には、シリーズ第6戦の公式予選と決勝レースが同じ鈴鹿サーキットで開催されます。

 

コメント

山本尚貴(優勝)
山本尚貴「スタート前からレースは荒れそうだなと思っていたので、最後までしっかり集中して走ろうと思っていました。予想通りセーフティカーが多く、荒れたレースになりましたが、スタートをうまく決められてすぐレースのリーダーになれて、勝つことができました。途中、周回遅れの車両に引っかかってしまったけれど、しっかりポール・トゥ・ウインできてよかったです。すばらしいマシンを作ってくれたチームに感謝します。途中、福住と1-2体制で走っていたのに、そのままフィニッシュできなかったのは残念です。同じチームなので、同じトラブルが僕のマシンにも発生する可能性もあり、意識しながら走っていました。いつものレースならこれで気持ちよく帰れるところなのですが、明日もレースがあります。明日は今日悔しい思いをしたドライバーがリセットしてばん回してくると思うので、負けないよう気を引き締めてがんばります」

野尻智紀(7位)
「スタート前、システムのトラブルで止まってしまって、そのときは『なぜ今止まるんだ!』とは思いましたが、その後でチームと無線でやり取りしたらグリッドには戻れるということだったので、そこで気持ちを切り替えることができました。その後、チームのみんなが僕をなんとかスタートさせようと作業しているのを見ていたら、気持ちがさらに切り替わりました。本当にチームに感謝です。レースでは、がんばって順位を上げようと思ってスタートからプッシュし、ポジションを上げられたのはよかったです。マシンの調子としては燃料を積んでいた最初の頃は難しいところもあったのですが、中盤くらいから感覚がよくなってきました。明日はいいポジションからスタートできさえすれば結果を出せるだけの手応えはあるので、予選でポールポジションを狙っていきます」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
15山本尚貴Honda281:03'27.718
236中嶋一貴トヨタ28+1.348
318国本雄資トヨタ28+3.946
47小林可夢偉トヨタ28+4.403
51N.キャシディトヨタ28+4.824
638石浦宏明トヨタ28+5.841
716野尻智紀Honda28+6.344
865大湯都史樹Honda28+6.787
1151シャルル・ミレッシHonda28+9.714
1312タチアナ・カルデロンHonda28+12.210
RT15笹原右京Honda23+5Laps
RT50松下信治Honda17+11Laps
RT6福住仁嶺Honda10+18Laps
RT64牧野任祐Honda0-

ポイントランキング

ドライバー

順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
1 5山本尚貴Honda 55
2 20平川亮トヨタ51
3 1N.キャシディトヨタ 46
4 16野尻智紀Honda 42
53山下健太トヨタ 29
6 18 国本雄資トヨタ 29
10 64牧野任祐Honda17
12 6福住仁嶺Honda 15
16 50松下信治Honda5
17 65大湯都史樹Honda 4
18 50 セルジオ・セッテカマラHonda3
12タチアナ・カルデロン Honda
12塚越広大Honda
15笹原右京Honda
50高星明誠Honda
50名取鉄平 Honda
51シャルル・ミレッシHonda

チーム

順位 チーム エンジン 総合ポイント
1VANTELIN TEAM TOM’Sトヨタ 74
2 DOCOMO TEAM DANDELION RACINGHonda 63
3 ITOCHU ENEX TEAM IMPULトヨタ49
4JMS P.MU/CERUMO・INGINGトヨタ 46
5KONDO RACINGトヨタ 40
6TEAM MUGENHonda 37
8 TCS NAKAJIMA RACINGHonda 21
9 Buzz Racing with B-MAXHonda5
ThreeBond Drago CORSEHonda

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