Round03日本スポーツランドSUGO

2019.06.23(日)

宮城県 柴田郡

第3戦 スポーツランドSUGO 決勝

山本尚貴がポール・トゥ・ウイン、アウアーが3位で初表彰台を獲得

6月22日(土)~23日(日)にスポーツランドSUGO(宮城県)で、2019年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第3戦が20台の参加で開催されました。

時折り雨粒が路面を濡らす曇天の22日、午後1時20分からノックアウト方式の公式予選が始まりました。一周が約3.704kmと短く幅の狭いトラックの性格もあり、渋滞解消と安全性を考慮し今回のQ1はAとBの2組(各10台)に分けて実施されました。

A組ではHonda勢5台中5台が、B組ではHonda勢4台中3台がQ1を通過してQ2進出。12台のうち8台を占めるHonda勢はQ2でも快進撃を見せ、上位7位までを独占してQ3進出を果たしました。

開始直前に小雨が降り始めたQ3では、全8台がスリックタイヤでコースイン。タイムアタック合戦が佳境を迎えたとき、#64アレックス・パロウと#65牧野任祐(ともにTCS NAKAJIMA RACING)がSPアウトコーナーで相次ぎコースアウトしてスポンジバリアに衝突。赤旗中断となりセッションは約1分半を残して終了となりました。

この結果、#1山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が今季初のポールポジションを獲得。2番手は#16野尻智紀(TEAM MUGEN)、3番手は#50ルーカス・アウアー(B-Max Racing with motopark)がつけました。

4番手は#17塚越広大(REAL RACING)、6番手は#5福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。なお、赤旗の原因を作った#64パロウと#65牧野はQ3タイム抹消のペナルティーを科されて、それぞれ8、7番手でした。

終日曇りがちだった23日、決勝レース(68周)は午後2時20分すぎに始まりました。Honda勢上位陣のスタート時点の装着タイヤは、ポールシッターの#1山本、3番グリッドの#50アウアー、7番グリッドの#65牧野、8番グリッドの#64パロウがソフト。2番グリッドの#16野尻、4番グリッドの#17塚越、6番グリッドの#5福住がミディアムでした。

ミディアムを選んだ選手はいずれもレース序盤にピットストップを行い、ソフトへ履き替えて残り60周以上を走りきる作戦。ソフトを選んだ選手はいずれもピットストップを先へ延ばし、レース終盤にミディアムへ履き替える作戦でした。

スタートでは大きな波乱もなく、#1山本を先頭に、#50アウアー、#65牧野、#51ハリソン・ニューウェイ(B-Max Racing with motopark)がレース序盤を引っ張りました。また、#16野尻と#5福住は早めにタイヤ交換を済ませたドライバー集団の先頭に立っていました。

もっとも、#17塚越は序盤のピットストップに手間取って後退し、#51ニューウェイはピットストップ時のアクシデントでリタイア、#65牧野はピットストップ直後にコースオフするなどして後退。さらに、序盤のピットストップから4番手までばん回していた#16野尻は#50アウアーを抜こうとしてコースオフし、グラベルベッドに停まり1回目のセーフティカー(SC)導入の原因を作りました。

レース最終盤、タイヤをソフトからミディアムへ履き替えた#1山本と#50アウアーが無事にピットストップを済ませ1-2体制を築くものの、コース上に停止する車両が発生したため2回目のSC。このSC明けに#50アウアーは周回遅れに詰まり2番手の座を明け渡しました。それでもHonda勢は#1山本がライバルを寄せ付けない走りで今季初優勝を飾り、#50アウアーも初の3位表彰台に立ちました。また、#5福住は第2戦に続いての5位入賞を果たしました。

大湯がレース2でF3初優勝を飾る

なお、同週末に開催された全日本F3選手権シリーズ(JF3)第4大会にTODA RACINGから出走した大湯都史樹は、第9戦では6番グリッドから5位入賞、第10戦では2番グリッドからJF3初優勝を飾りました。

全日本F3リザルト・ポイント詳細

コメント

山本尚貴(優勝)
「チームを移籍して初めての優勝。その優勝もポール・トゥ・ウインという形で、完ぺきな勝利を挙げられました。非常にうれしく思うと同時に、すばらしいクルマを用意してくれたチームとスポンサーの皆さんに感謝しています。ポールスタートなので、セーフティカーのことも考えましたし、いろいろな状況を想定して計画を立てたものの、結果的にはポールなのでスタートを決めて、逃げきるレースをしようと、戦略的に今回はそう決めました。レースの展開にも恵まれて、セーフティカーは入ったものの、ほとんど影響のないタイミングでした。引き続きタイトル獲得に向けて、しっかりと地に足をつけてがんばりたいと思います」

ルーカス・アウアー(3位)
「B-Max Racing with motoparkにとっても僕にとっても、スーパーフォーミュラで初めての表彰台。チームに感謝していますし、彼らにはおめでとうと伝えたいです。新しいチームで参戦3戦目にして表彰台に立てたのは光栄ですし、とても幸せです。3位はチームにとっても自信につながります。今後のシーズンの結果にもつながると思います。レースは相変わらずエンターテインメントでした。スタートはよかったですし、最初の2、3周もよく、ソフトタイヤでのロングスティントもうまくこなせました。ピットストップで3番手へ順位を落としてしまったのは少し悔しいですが、前の選手がミスでコースアウトしたので再び2番手になりました。しかし、レース終盤で周回遅れのマシンに引っかかってしまい、再び3番手へ落ちてしまったのは残念です」

大湯都史樹(全日本F3・5位/優勝)
「最後までトップを維持できたのは、チームの皆さんがマシンを完ぺきな状態で送り出してくれたからです。スタートに関して、決まった感触はありましたが、今までは決まったと思っても前へ出られなかった状況が続いていました。ただ、今回はブラックアウトのタイミングと同時くらいに反応はよかったです。(セーフティカーもあって後続車に迫られていたため)たぶん、心拍数は200くらいあったと思います。ずっとプレッシャーを感じながら走っていました。1回優勝できると流れをつかめるとも言いますし、今年はもう1大会スポーツランドSUGOでレースがあるので、これを機会に次も勝ちを狙っていきたいと思います」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
1 1 山本尚貴 Honda 68 1:27'37.593
2 18 小林可夢偉 トヨタ 68 +3.127
3 50 ルーカス・アウアー Honda 68 +4.820
4 37 N.キャシディ トヨタ 68 +5.621
5 5 福住仁嶺 Honda 68 +8.060
6 3 山下健太 トヨタ 68 +8.149
9 17 塚越広大 Honda 68 +12.330
13 64 アレックス・パロウ Honda 68 +40.720
14 65 牧野任祐 Honda 68 +50.740
15 15 ダニエル・ティクトゥム Honda 67 +1Lap
19 16 野尻智紀 Honda 55 +13Laps
20 51 ハリソン・ニューウェイ Honda 49 +19Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
1 1 山本尚貴 Honda 27
2 37 N.キャシディ トヨタ 16
3 3 山下健太 トヨタ 11
4 19 関口雄飛 トヨタ 10
5 18 小林可夢偉 トヨタ 8
6 50 ルーカス・アウアー Honda 8
7 5 福住仁嶺 Honda 8
9 65 牧野任祐 Honda 6
10 16 野尻智紀 Honda 5
13 64 アレックス・パロウ Honda 3
15 15 ダニエル・ティクトゥム Honda 1
- 17 塚越広大 Honda -
- 51 ハリソン・ニューウェイ Honda -

チーム

順位 チーム エンジン 総合ポイント
1 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda 34
2 VANTELIN TEAM TOM’S トヨタ 16
3 KONDO RACING トヨタ 15
4 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL トヨタ 10
5 carrozzeria Team KCMG トヨタ 8
6 TCS NAKAJIMA RACING Honda 8
7 B-Max Racing with motopark Honda 8
9 TEAM MUGEN Honda 6
- REAL RACING Honda -

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