第7戦イタリア・リミニ大会が、6月16日(金)~18日(日)の3日間、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催されました。このサーキットでスーパーバイク世界選手権が初めて開催されたのは1991年で、以来、シーズン中盤戦の大会として定着しました。
2007年にはサーキットが大幅に改修され、それまで左周りだったのが右回りに変更されました。現在は1周4.226kmで右コーナーが6、左コーナー10。最大ストレートは510mとそれほど長くはありませんが、バリエーション豊かなコーナーが連続し、リズム感あふれるサーキットです。
今年も3日間を通して天候に恵まれ、絶好のコンディションの中で行われました。前戦イギリス大会の終了後、Red Bull Honda World Superbike Teamは、ミサノで2日間のテストを行い、今大会を迎えました。
そのテストデータを活かし、1回目のセッションで13番手となったステファン・ブラドル(Red Bull Honda World Superbike Team)は、午後のセッションではグリップ不足に苦しみ18番手へとポジションを落としました。セッションを終えたブラドルは「テストのデータが役に立っていることもあり、マシンのフィーリングはそれほど悪くありませんでした。しかし、グリップ不足が大きな課題となり、タイムを改善できませんでした」とコメント。その状態は、2日目となった土曜日のフリー走行と予選でも大きな改善を得られず、18番グリッドから決勝に挑むことになりました。
そして土曜日の夕方に行われたレース1では、オープニングラップにトラブルが発生し、2周を終えてピットに戻りました。そして、約10分の作業を行い問題を解消。トラブルが解消できたかの確認とデータ収集のために、そこから12ラップをこなしてレースを終了しました。
翌日のレース2も、18番グリッドから決勝に挑戦。オープニングラップで16番手につけると、それから着実にポジションを上げて10位でフィニッシュしました。19台が出場して完走12台という厳しいレース。今季7戦を終えて、まだ表彰台に立てない厳しい状況が続いています。ニッキー・ヘイデン選手が、トレーニング中の不慮の事故により亡くなったことで、前戦イギリス大会、第7戦イタリア大会と、チームはブラドルの1人体制で戦っています。MotoGPチャンピオンに続き、スーパーバイクチャンピオンを目指していたヘイデン選手の遺志を継ぎ、チーム一丸となって後半戦での巻き返しに挑みます。
ステファン・ブラドル(スーパーバイク リタイア/10位)
レース1後のコメント
「今日のレースについて、言うことはあまりありません。というのも、私のレースは、1周目で事実上終わっていたからです。ピットに戻り、マシンのチェックをして、それからトラブルが解消できたかの確認と、すべてが正しく動作しているかなど、データ収集のためにレースに復帰して、チェッカーを受けました。今日のデータを活かし、明日はちゃんとしたレースがしたいです」
レース2後のコメント
「今日は難しいレースで、結果はよくありませんでした。4周を終えたときにダッシュボードにいくつか問題が発生し、それを理解するために数周を必要としました。その後、すべて問題がないことが分かり、それから少しペースを上げて、レースを終えられました。現状を考えれば、10位という結果は悪いものではありません。今日はコンディションが難しく、だれにとっても難しいレースでした。次の大会に向けて、我々はセッティングの方向性を見つけなくてはいけません。次のアメリカ大会は好きなサーキットなので、楽しみにしています」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 66 | T.サイクス | カワサキ | 21 | 33'44.269 |
2 | 22 | A.ローズ | ヤマハ | 21 | +4.551 |
3 | 1 | J.レイ | カワサキ | 21 | +8.126 |
4 | 81 | J.トーレス | BMW | 21 | +10.850 |
5 | 12 | X.フォレス | ドゥカティ | 21 | +13.649 |
6 | 50 | E.ラバティ | アプリリア | 21 | +20.508 |
RT | 6 | ステファン・ブラドル | ![]() | 14 | +7Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | M.メランドリ | ドゥカティ | 21 | 33'40.896 |
2 | 1 | J.レイ | カワサキ | 21 | +1.113 |
3 | 66 | T.サイクス | カワサキ | 21 | +1.285 |
4 | 60 | M.ファン・デル・マーク | ヤマハ | 21 | +13.364 |
5 | 50 | E.ラバティ | アプリリア | 21 | +19.917 |
6 | 32 | L.サバドーリ | アプリリア | 21 | +26.019 |
10 | 6 | ステファン・ブラドル | ![]() | 21 | +42.651 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | J.レイ | カワサキ | 296 |
2 | 66 | T.サイクス | カワサキ | 246 |
3 | 7 | C.デイビス | ドゥカティ | 185 |
4 | 33 | M.メランドリ | ドゥカティ | 163 |
5 | 22 | A.ローズ | ヤマハ | 141 |
6 | 60 | M.ファン・デル・マーク | ヤマハ | 115 |
12 | 6 | ステファン・ブラドル | ![]() | 54 |
16 | 69 | ニッキー・ヘイデン | ![]() | 40 |
順位 | コンストラクター | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | カワサキ | 330 |
2 | ドゥカティ | 268 |
3 | ヤマハ | 168 |
4 | BMW | 108 |
5 | アプリリア | 98 |
6 | MVアグスタ | 89 |
7 | ![]() | 71 |