2016.04.03 スーパーバイク世界選手権 第3戦 スペイン スペイン
第3戦 スペイン

[WSB]第1レースでヘイデンが6位。第2レースでファン・デル・マークが7位になり、ともにポイントを獲得する

第3戦 スペイン

[WSS]カリカスロが7位入賞。ヴァールが9位、スミスが11位でポイントを獲得

2016年4月2日(土)〜3日(日)・決勝  会場:モーターランド・アラゴン  天候:晴れのち曇り
気温:19℃  コースコンディション:ドライ  観客:1万2177人(3日間:2万7608人)
WSB レポート

スーパーバイク世界選手権(WSB)とスーパースポーツ世界選手権の第3戦が、4月1日(金)〜3日(日)の3日間、スペインのモーターランド・アラゴンで開催されました。モーターランド・アラゴンは、バルセロナから約200kmに位置するアルカニス郊外にあります。2011年に初開催となり、今年で6度目を迎えました。開幕戦オーストラリア大会の季節は夏でした。第2戦タイは熱帯の国でした。開幕から2戦は、ライダーにもタイヤにも厳しいレースが続いていましたが、ヨーロッパラウンド初戦となったスペインでのアラゴン大会は、土曜日が15℃、日曜日が19℃という絶好のコンディションの中で行われました。

ニッキー・ヘイデン(#69)ニッキー・ヘイデン(#69)

ニッキー・ヘイデンニッキー・ヘイデン

Honda World Superbike Teamで2年目を迎えるマイケル・ファン・デル・マークは、開幕戦オーストラリア大会で3位/2位、第2戦タイ大会で3位/4位と、好調なシーズンのスタートを切りました。今大会は3戦連続となる表彰台獲得と、シーズン初優勝に向けて闘志を燃やしましたが、予選では転倒を喫し、4列目11番グリッドから追い上げのレースに挑むことになりました。その第1レースでは、再び転倒を喫してリタイア。第2レースでは表彰台争いを視野に入れて熱走しましたが、終盤にペースを落とし、最終的に7位でフィニッシュしました。

ニッキー・ヘイデン(#69)ニッキー・ヘイデン(#69)

マイケル・ファン・デル・マーク(#60)マイケル・ファン・デル・マーク(#60)

第1レースがノーポイントだったため、ファン・デル・マークは総合3位から4位へとポジションダウン。その悔しさを次戦オランダ大会にぶつける意気込みです。オランダ大会は、ファン・デル・マークにとってもチームにとってもホーム大会となります。昨年の大会では、両レースで3位になり、初表彰台とともに2度目の表彰台を獲得しました。今年は安定した走りで表彰台争いに加わっているだけに、次戦では大きな期待が寄せられます。

マイケル・ファン・デル・マーク(#60)マイケル・ファン・デル・マーク(#60)

チームメートのニッキー・ヘイデンは10番グリッドから決勝に挑みました。予選では、前を走るファン・デル・マークが転倒を喫し、それを避けるためにアタックを中断しなければなりませんでした。さらに、タイヤテストをしっかりできないまま決勝に挑むことになり、それが苦しい戦いにつながりました。フリー走行では安定したラップを刻み、初の表彰台獲得が期待されましたが、うまく歯車が噛み合わず、第1レースでは6位、第2レースではマシンに不具合が発生し、終盤にリタイアを決めました。

ヘイデンは、2006年のMotoGPチャンピオンで、WSBとのダブルチャンピオンが期待されています。今年は3大会6レースを終えて、4位を最高位に総合8位と、フラストレーションのたまる戦いが続いていますが、次戦オランダ大会はヘイデンが得意とするコース。さらに、チームのホーム大会となるだけに、ファン・デル・マークとともに優勝と表彰台獲得が期待されます。

WSS レポート

スーパースポーツ世界選手権の第3戦は、Honda勢にとって厳しいレースとなりました。4番グリッドから決勝に臨んだパトリック・ジェイコブセン(Honda World Supersport Team)は、スタート直後の2コーナーで転倒してリタイアという残念な結果に終わりました。

パトリック・ジェイコブセンパトリック・ジェイコブセン

パトリック・ジェイコブセンパトリック・ジェイコブセン

今大会のHonda勢は、予選ではジェイコブセンを最上位に、ケビン・ヴァール(Gemar Balloons - Team Lorini)が14番手、フェデリコ・カリカスロ(Bardahl Evan Bros. Honda Racing)が16番手、カイル・スミス(CIA Landlord Insurance Honda)が18番手、日本から参戦のルーキー大久保光(CIA Landlord Insurance Honda)は、初めて経験するサーキットであることとトラブルが続いたことで、27番グリッドと、Honda勢全体が苦戦しました。

その流れは決勝レースになっても変わらず、34台が出場して完走22台という厳しいレースの中で、優勝争いが期待されたジェイコブセンが転倒リタイアとなり、カリカスロが7位。ヴァールが9位、スミスが11位と、3台のCBR600RRがポイントを獲得するだけに終わりました。その一方で、大久保はオープニングラップで17番手までポジションを上げ、その後もポイント獲得圏内を視野に入れて16位でフィニッシュ。ポイントの獲得は果たせませんでしたが、次戦オランダ大会につながるレースとなりました。

WSB コメント

ニッキー・ヘイデン(6位/リタイア)
「今大会は物事が思うように進みませんでした。第1レースはいいスタートを切ることができたし、とても感触がよかったのですが、グリップが大きく落ちてペースを落としました。もしかしたら、タイヤのチョイスがあまりよくなかったのかもしれません。そして第2レースも、話すことはそれほどありません。サイティングラップで問題が出始め、ウォームアップラップでも同じでした。なにかがおかしいと感じました。フロントエンドに大きな振動があり、マシンを止められませんでした。できることはあまりなかったです。すべてがだんだん悪くなっていったので、必要のないリスクは負わないことにして、レースをリタイアしました。これで経験を積むチャンスを逃しましたが、仕方ありません。次のラウンドを楽しみにします」

マイケル・ファン・デル・マーク(リタイア/7位)
「スーパーポールで予選タイヤを使ったとき、7コーナーの出口でフロントホイールが浮きました。そして着地したときにグリップがまったくなくなり、転倒してしまいました。そんな中、チームがすばらしい仕事をしてくれて、短い時間で直してくれました。レースではいいスタートを切れました。そして上位のライダーたちとバトルができたのですが、5コーナーで再び転倒してしまいました。いい結果を出すチャンスがあったので、本当に残念です。第2レースは、想像以上に難しいレースになりました。すばらしいスタートを切って、ポジションをいくつか上げたのですが、プラクティスのときほどマシンのセットアップがうまく機能しませんでした。いいペースを維持するために、できる限りのことはしましたが、最後にかなりポジションを落としました。今日はポイントを獲得できてよかったです。ただ、このような結果を望んでいたわけではありません。次のアッセンでコースに戻るのが楽しみです。そこではトップに必ず戻ってきます」

WSS コメント

大久保光(16位)
「ポイントの獲得までもう少しだったのでとても悔しいです。今回は初めてのサーキットでしたが、初日にトラブルが続き、走れない時間が多く、とても苦労しました。日本にはないレイアウトのサーキットで、コース攻略をちゃんと果たせないまま決勝となりましたが、スタートがよかったことで大きくポジションを上げられました。レース終盤にペースが落ちました。その原因を調べてもらっています。次のアッセンでは、ポイントを獲得できるようにがんばります」

パトリック・ジェイコブセン(リタイア)
「本当に残念なレースでした。今日は前戦タイ大会のように序盤からリードを広げようとしました。しかし、プッシュしすぎて転倒しました。チームはすばらしい仕事をしてくれました。今大会は表彰台に立てると確信していたのでとても残念です。今回の悔しさは、次のアッセンにぶつけたいです」

WSB リザルト
スーパーバイク(レース1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
17C.デイビスドゥカティ1833'31.464
21J.レイカワサキ18+4.168
366T.サイクスカワサキ18+4.948
412X.フォレスドゥカティ18+12.723
534D.ジュリアーノドゥカティ18+13.151
669ニッキー・ヘイデンHonda18+21.117
RT60マイケル・ファン・デル・マークHonda3+15Laps
スーパーバイク(レース2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
17C.デイビスドゥカティ1833'36.606
266T.サイクスカワサキ18+6.471
31J.レイカワサキ18+9.161
412X.フォレスドゥカティ18+11.436
581J.トーレスBMW18+15.969
634D.ジュリアーノドゥカティ18+18.278
760マイケル・ファン・デル・マークHonda18+20.931
RT69ニッキー・ヘイデンHonda15+3Laps
WSS リザルト
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
11K.ソフォーグルカワサキ1630'58.615
221R.クルメンナッハカワサキ16+1.486
388N.テロールMVアグスタ16+2.943
416J.クルーゼルMVアグスタ16+3.838
561 A.ザコネカワサキ16+4.106
647 A.バッサニカワサキ16+4.177
764フェデリコ・カリカスロHonda16+9.059
919 ケビン・ヴァールHonda16+18.095
11111カイル・スミスHonda16+18.155
1678大久保光Honda16+53.750
2250 ブレードン・オルトHonda15+1Lap
RT35ステファン・ヒルHonda15+1Lap
RT96 ハビエル・オレジャーナHonda1+15Laps
RT2パトリック・ジェイコブセンHonda0 -
WSB ポイントランキング
ライダー
順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
-11J.レイカワサキ131
27C.デイビスドゥカティ105
366T.サイクスカワサキ102
460マイケル・ファン・デル・マークHonda74
534D.ジュリアーノドゥカティ56
650S.ギュントーリヤマハ53
-869ニッキー・ヘイデンHonda41

ランキング詳細

マニュファクチャラー
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
-1カワサキ140
-2ドゥカティ115
-3Honda84
4BMW57
5ヤマハ56
-6アプリリア35
-7MVアグスタ19

ランキング詳細

WSS ポイントランキング
ライダー(スーパースポーツ)
順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
-121R.クルメンナッハカワサキ58
21K.ソフォーグルカワサキ45
-316J.クルーゼルMVアグスタ38
464フェデリコ・カリカスロHonda29
52パトリック・ジェイコブセンHonda27
688N.テロールMVアグスタ21
11111カイル・スミスHonda16
1519ケビン・ヴァールHonda11
2068グレン・スコットHonda7
2481ルーク・ステープルフォードHonda2
2548アレックス・フィリスHonda2

ランキング詳細

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
-1カワサキ70
2MVアグスタ51
3Honda45
-4ヤマハ25

ランキング詳細

WSB

ニッキー・ヘイデン(#69)

ニッキー・ヘイデン

ニッキー・ヘイデン(#69)

マイケル・ファン・デル・マーク(#60)

マイケル・ファン・デル・マーク(#60)

WSS

パトリック・ジェイコブセン

パトリック・ジェイコブセン