2016.03.13 スーパーバイク世界選手権 第2戦 タイ タイ
第2戦 タイ

[WSB]ファン・デル・マークが3位/4位となり、レース1で表彰台に登壇。へイデンはレース2で5位

第2戦 タイ

[WSS]ジェイコブセンが3位表彰台を獲得。スミスは5位フィニッシュ

2016年3月12日(土)〜13日(日)  会場:チャーン・インターナショナル・サーキット
天候:晴れ  気温:12日/34℃、13日/36℃
コースコンディション:ドライ  観客:4万5013人(3日間:8万1346人)
WSB レポート

スーパーバイク世界選手権とスーパースポーツ世界選手権の第2戦が、3月11日(金)〜13日(日)までの3日間、タイの北東部、ブリーラムのチャーン・インターナショナル・サーキットで開催されました。今年で2度目の開催となり、連日30℃を超える猛暑の中で、熱いバトルが繰り広げられました。

マイケル・ファン・デル・マークマイケル・ファン・デル・マーク

マイケル・ファン・デル・マーク(#60)マイケル・ファン・デル・マーク(#60)


前戦オーストラリア大会で3位/2位と、絶好のシーズンスタートを切ったマイケル・ファン・デル・マーク(Honda World Superbike Team)は今大会も好調で、フリー走行でトップタイムをマークすると、スーパーポールでは初のポールポジション(PP)を獲得しました。初日はグリップの悪い汚れた路面に苦労しましたが、セッションをこなすごとにセットアップが進み、これまでにない最高の状態で決勝を迎えました。

マイケル・ファン・デル・マークマイケル・ファン・デル・マーク

ニッキー・ヘイデンニッキー・ヘイデン

第1レースは、レース前半にトップを快走します。中盤になってオーバーランを喫してポジションを落としますが、トップグループに加わって3位でフィニッシュ。翌日の第2レースでは、初PPに続き初優勝を狙いましたが、タイヤの選択がうまくいかなかったことで思うようにペースが上がらず、4位に終わりました。しかし、2大会4レースを終えて、総合2位のトム・サイクス(カワサキ)と1点差の3位。トップのジョナサン・レイ(カワサキ)と30点差で、ヨーロッパラウンドを迎えることになりました。

ニッキー・ヘイデン(#69)ニッキー・ヘイデン(#69)

チームメートのニッキー・ヘイデンは、WSBにスイッチして2戦目を迎えます。WSBデビュー戦となったオーストラリア大会では、9位/4位でしたが、今大会は、初表彰台、初優勝を狙う大会となりました。フリー走行では6番手。チームメートでトップのファン・デル・マークから1秒差に12台という接戦でまずまずの走りを見せると、大接戦となったスーパーポールでは、8番グリッドを獲得して決勝を迎えました。

土曜日の第1レースは、電気系のトラブルでリタイアに終わります。第2レースでは快調なラップを刻み、5位でフィニッシュしました。今大会はトップグループには加わることはできませんでしたが、トップグループとほぼ同じペースで周回を重ねる走りを見せたことから、次戦に大きく期待が膨らみます。

WSS レポート

スーパースポーツ世界選手権第2戦は、予選上位4台のし烈な戦いとなり、4番グリッドから決勝に挑んだパトリック・ジェイコブセン(Honda World Supersport Team)が2位でフィニッシュしました。開幕戦オーストラリア大会で、予選2番手から決勝に挑むも、後半ペースが上がらず5位に終わっていました。その雪辱に闘志を燃やすジェイコブセンは、フリー走行ではタイヤの選択に苦労しましたが、2日目のフリー走行とスーパーポールでは、セットアップも進み、今季初の表彰台獲得に大きく前進しました。

決勝では、その手応えが現実になります。2列目4番手から好スタートを切ったジェイコブセンは、オープニングラップを制すると快調にラップを刻み、トップグループの主導権を握りました。後方には、フロントローから決勝に挑んだジュール・クルーゼル(MVアグスタ)、ケナン・ソフォーグル(カワサキ)、ランディ・クルメンナッハ(カワサキ)の3選手。中盤はクルーゼルとの一騎打ちとなり、ソフォーグルとクルメンナッハのカワサキ勢をやや引き離しましたが、終盤はカワサキ勢が加わり、再び4台のし烈な戦いとなりました。

ラスト2周は、壮絶なブレーキング競争となり、その混戦の中でジェイコブセンはオーバーランを喫し、クルーゼルとソフォーグルの先行を許して3番手に終わりました。わずかの差で優勝を逃したジェイコブセンですが、17周中15周でトップを快走した走りに大きな拍手が送られました。

以下、予選6番手からセカンドグループのトップに立ったカイル・スミス(CIA Landlords Insurance Honda)が5位でフィニッシュ。12番グリッドから決勝に挑んだ大久保光(CIA Landlords Insurance Honda)は、14番手を走行していた11周目の3コーナーで転倒し、再スタートを切りましたが20位に終わりました。

パトリック・ジェイコブセンパトリック・ジェイコブセン

パトリック・ジェイコブセンパトリック・ジェイコブセン

WSB コメント

マイケル・ファン・デル・マーク(3位/4位)
「スーパーバイクで初めてのポールポジションを獲得することができました。第1レースにグリッドに向かうときは、今日はいけるんじゃないかと思いました。しかし、カワサキ勢は1発の速さがあるので、次第にペースを上げていけるようにレースを組み立てようと思っていたのですが…。ポールポジションに少しだけ興奮したのか、スタートでミスをしてしまいました。その後も、ダウンシフトに問題を抱えてしまい第一コーナーではらんでしまいました。それでジョナサン(レイ)とトム(サイクス)に差をつけられましたが、全力で追い上げました。最終的に今回も3位でしたが、安定した速さを出せるようになったと感じました。第2レースは難しいレースでした。しかし、昨年の大会の結果(リタイア/7位)を思えば、満足しています。確かに、昨日よりいい結果を望んでスタートしましたが、第1レースと同じタイヤで決勝に挑み、それがベストな選択ではありませんでした。同じフィーリングではなかったので、リスクを犯さず、しっかりチェッカーを受けることにしました」

ニッキー・ヘイデン(リタイア/5位)
「土曜日は厳しい一日でした。予選用タイヤでうまく走れず、思ったほどポジションを上げることができませんでした。決勝でいいポジションを得るためにも、これを何とかしないといけないことは明らかでした。レースに関しては何も言うことはありません。センサーに問題があり、バイクがスムーズに走らず、そのために止まってしまいました。完走できず残念でした。第2レースは、バイクのフィーリングはかなりいい感じでした。スタッフが徹夜でバイクをセットアップしてくれたおかげですし、走り出したときに、ほぼ完ぺきな感じでした。今日もトップグループには加わることはできませんでしたが、ペースは悪くなかったですし、今回のレースはたくさんのことを学べました」

WSS コメント

パトリック・ジェイコブセン(3位)
「今日は優勝だけを狙っていましたし、3位に終わり、とても残念でした。今日はレースのほとんどをリードすることができました。しかし、終盤のブレーキング競争はとても激しく、オーバーランをしてしまって抜き返すことができませんでした。優勝できませんでしたが、総合2位で次のアラゴンに向かうことができるのはよかったと思います」

カイル・スミス(5位)
「今日はスタートがうまく行かず1周目に12番手までポジションを落としてしまいました。その後、追い上げることができて、最終的に5位でチェッカーを受けました。追い上げているときに今大会のファステストラップをマークできましたし、今日の問題を解消できたら、さらに上位を狙っていけると思います。今日のレース結果には満足しています。バイクのセットアップもよかったと思います」

大久保光(20位)
「オーストラリア大会で骨折した右手が完全ではなくて、3日間を通じて厳しいレースになりました。特にブレーキングが完ぺきではなく、オープニングラップに12番手から17番へとポジションを落としました。それからポジションを上げて14番手まで上がりましたが、11周目の3コーナーで、ブレーキングでミスをして転倒しました。手の感覚がなくなってきて、ブレーキをリリースしているつもりだったのですが、ちゃんとできていなかったことが転倒の原因でした。再スタートしましたが20位でした。しかし、今大会は完走できたのでよかったと思います」

WSB リザルト
スーパーバイク(レース1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
11J.レイカワサキ2031'32.311
266T.サイクスカワサキ20+0.222
360マイケル・ファン・デル・マークHonda20+9.623
47C.デイビスドゥカティ20+17.167
521 M.レイターバーガー BMW20+18.894
622A.ローズヤマハ20+20.754
RT69ニッキー・ヘイデンHonda9+11Laps
スーパーバイク(レース2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
166T.サイクスカワサキ2031'33.493
21J.レイカワサキ20+0.190
37C.デイビスドゥカティ20+0.314
460マイケル・ファン・デル・マークHonda20+5.199
569ニッキー・ヘイデンHonda20+10.643
650S.ギュントーリヤマハ20+13.068
WSS リザルト
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
116J.クルーゼルMVアグスタ1728'09.359
21K.ソフォーグルカワサキ17+0.812
32パトリック・ジェイコブセンHonda17+0.956
421R.クルメンナッハカワサキ17+1.237
5111カイル・スミスHonda17+3.644
625 A.バルドリーニ MVアグスタ17+8.846
1219 ケビン・ヴァール Honda17+25.583
1368グレン・スコットHonda17+26.243
1481ルーク・ステープルフォードHonda17+27.193
1764フェデリコ・カリカスロHonda17+38.101
2078大久保光Honda17+1'04.029
2135ステファン・ヒルHonda17+1'09.167
RT59ラタポン・ウィライローHonda5+12Laps
WSB ポイントランキング
ライダー
順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
-11J.レイカワサキ95
266T.サイクスカワサキ66
360マイケル・ファン・デル・マークHonda65
-47C.デイビスドゥカティ55
-550S.ギュントーリヤマハ40
634D.ジュリアーノドゥカティ35
869ニッキー・ヘイデンHonda31

ランキング詳細

マニュファクチャラー
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
-1カワサキ100
2ドゥカティ65
3Honda65
-4ヤマハ41
-5BMW37
6アプリリア21
7MVアグスタ19

ランキング詳細

WSS ポイントランキング
ライダー(スーパースポーツ)
順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
-121R.クルメンナッハカワサキ38
22パトリック・ジェイコブセンHonda27
316J.クルーゼルMVアグスタ25
4 1K.ソフォーグルカワサキ20
564フェデリコ・カリカスロHonda20
-625 A.バルドリーニ MVアグスタ20
12 111カイル・スミスHonda11
1668グレン・スコットHonda7
19 19 ケビン・ヴァール Honda4
20 81ルーク・ステープルフォードHonda2
2148アレックス・フィリスHonda2

ランキング詳細

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
-1カワサキ45
-2Honda36
3MVアグスタ35
4ヤマハ21

ランキング詳細

WSB

マイケル・ファン・デル・マークマイケル・ファン・デル・マーク

マイケル・ファン・デル・マーク(#60)マイケル・ファン・デル・マーク(#60)

マイケル・ファン・デル・マークマイケル・ファン・デル・マーク

ニッキー・ヘイデンニッキー・ヘイデン

ニッキー・ヘイデン(#69)ニッキー・ヘイデン(#69)

WSS

パトリック・ジェイコブセン

パトリック・ジェイコブセン