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2013年6月29日(土)・予選 会場:イモラ・サーキット 天候:晴れ
気温:27℃ コースコンディション:ドライ
第7戦イタリアのイモラ大会のフリー走行と予選が、6月28日(金)と29日(土)の2日間、ボローニャの東南に位置するイモラ・サーキットで行われました。イモラは、アップダウンに富んだコースで一周4.936km。パッシングポイントが多く、毎年、熱いバトルが繰り広げられます。今年は、金曜日、土曜日ともに好天に恵まれ、初日から気合の入った走りが繰り広げられました。
6戦を終えて総合7位のジョナサン・レイ(Pata Honda)は、前戦ポルトガル大会の第2レースで3位になり、上り調子です。「イモラは走っていてすごく楽しいサーキット。さまざまな要素が少しずつ取り込まれているサーキットなので、ここ数戦、調子が上がっているCBR1000RRの状態をみるには最高のサーキット。今回も優勝できるように全力で挑む」と闘志を燃やしていました。
その闘志は見事にリザルトに反映されました。初日のフリー走行で3番手につけると、1回目の予選ではトム・サイクス(カワサキ)とし烈なトップタイム争いを繰り広げて、わずか0.112秒差の2番手。2回目の予選ではさらにタイムを更新し、2日間総合でトップに浮上しました。
予選終了後に行われたフリー走行でもサイクスを抑えてトップタイムをマーク。その後、上位15台で行われたスーパーポールでは、SP1からSP2、そしてSP3へと順調に駒を進め、上位9台で行われたSP3では、サイクスとポールポジション(PP)争いを繰り広げて2番手。今季初のPPは逃しましたが、決勝に向けて万全の状態となり、今季初優勝、さらにはイモラでは2011年以来2年ぶりの優勝への期待が膨らむことになりました。
レイのチームメートのレオン・ハスラムは、第3戦オランダ大会で左足を負傷し、第5戦ヨーロッパ大会で復帰しましたが、足の状態が思わしくなく、第5戦の決勝には出場しませんでした。第6戦ポルトガル大会は第1レースに出場しますが、やはり足の状態が完全ではないためにリタイア。そして、第2レースを欠場しています。今大会は、前戦ポルトガル大会からのインターバルを利用して、骨折していた個所に入っていたスクリューを1本取り除く手術を行っています。これで「ヒザが曲がるようになり、ライディングがずいぶん楽になった」と語り、復帰後初めて明るい表情を浮かべていました。
予選ではトップのレイから1.280秒差の12番手。上位15台で行われたスーパーポールでは、SP1で12番手につけてSP2に進出。SP2では11番手に終わり、グリッドが確定しますが、今大会は5戦ぶりの完走を果たす意気込みです。昨年の大会では2レースともに表彰台に登壇し、「大好きなサーキット」と語るだけに、今大会は復帰後初完走を目指します。
スーパースポーツ世界選手権(WSS)は、ホームレースを迎えたロレンツォ・ザネッティ(Pata Honda)が5番手、シェリダン・モライス(PTR Honda)が9番手、マイケル・ファン・デル・マーク(Pata Honda)が10番手という結果でした。
第4戦イタリア大会でWSS初表彰台となる3位になったザネッティは、今大会も表彰台獲得に闘志を燃やしています。初日はまずまずのスタートで4番手。2日目はフロントローを狙いましたが、5番手と1つポジションを落としました。しかし、地元ファンの声援を受けて、今季2度目の表彰台と初優勝を狙います。
前戦ポルトガル大会でフロントローを獲得して3番手と、ここ数戦で調子を上げているモライスは、予選セッション終盤に転倒して9番手。初日3番手と好調だったファン・デル・マークも、セットアップが決まらず10番手にダウンしました。しかし、決勝では、両選手ともに追い上げのレースが期待されます。
ジョナサン・レイ(スーパーバイク 2番手) 「どのレースもフロントロー獲得が目標になりますが、今回はフロントローを獲得できて本当にうれしいです。2回目の予選とスーパーポールの前に行われたフリープラクティスでは、とてもいい走りができました。マシンのセットアップが決まり、とても楽しく走ることができました。明日の21周のレースのセットアップにも、とても満足しています。ここではマシンがとても快適です。トップにチャレンジできると思います。勝ちたくないと言ったら嘘になります。しかし、優勝にチャレンジできるパッケージはあると思います。明日はいいスタートを切って、いいレースをしたいです」
レオン・ハスラム(スーパーバイク 11番手) 「まだ足が完全ではなく、切り返しに苦戦しているのでフラストレーションがたまっています。イモラは一周に5つのシケインがあって、切り返しが最も多いサーキットの一つです。大変ですが、着実によくなっています。この2日間、いくつか問題がありましたが、今はうまくいっています。思ったようにペダルに体重をかけることができません。それが一番の問題ですが、徐々に足は強くなっています。まだまだ、筋力を取り戻すために努力しなければなりません。明日はどうなるか様子を見たいです」
ロレンツォ・ザネッティ(スーパースポーツ 5番手) 「5番グリッドというのは決して悪いポジションではありませんが、今回はホームレースなので、フロントローを獲得しようとがんばりました。しかし、マシンのセッティングは完全ではなく、まだ改善できる余地があります。それでも今日はHonda勢のトップになれましたし、明日の決勝に向けて、まだまだよくすることができると信じています。明日は最高の結果を得るために全力で挑みます」
シェリダン・モライス(スーパースポーツ 9番手) 「転倒をしないでも済んだと思いますし、とても残念です。でもこれがレースです。気持ちを切り替えて、明日に集中しています。今週はずっとレースペースに取り組んできました。9番グリッドになりましたが、いいスタートを切ってポジションを上げられるようにがんばります」
マイケル・ファン・デル・マーク(スーパースポーツ 10番手) 「昨日は3番手タイムでしたので、今日の結果には正直がっかりしました。午後の予選で速いタイムをマークすることができませんでした。加えて、決勝に向けてのロングランもあまりいいペースを刻めず、その問題を改善するために、予選セッションでもいろいろなことにトライしていました。明日のウォームアップでさらにチェックして決勝に挑みます」
順位 | ライダー | マシン | タイム |
---|---|---|---|
1 | T.サイクス | カワサキ | 1:45.981 |
2 | ジョナサン・レイ | Honda | 1:46.556 |
3 | D.ジュリアーノ | アプリリア | 1:46.713 |
4 | S.ギュントーリ | アプリリア | 1:46.857 |
5 | E.ラバティ | アプリリア | 1:46.931 |
6 | L.キャミア | スズキ | 1:47.165 |
11 | レオン・ハスラム | Honda | 1:48.096 |
順位 | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|
1 | S.ロース | ヤマハ | 1:50.404 |
2 | K.ソフォーグル | カワサキ | +0.498 |
3 | V.レオーノフ | ヤマハ | +0.508 |
4 | R.ルッソ | カワサキ | +0.558 |
5 | ロレンツォ・ザネッティ | Honda | +1.300 |
6 | L.スカッサ | カワサキ | +1.302 |
9 | シェリダン・モライス | Honda | +1.557 |
10 | マイケル・ファン・デル・マーク | Honda | +1.679 |
13 | ラファエレ・デ・ロサ | Honda | +2.019 |
18 | マルコ・ファッカーニ | Honda | +2.267 |
20 | トミー・ブライドウェル | Honda | +2.334 |
22 | ジャック・ケネディ | Honda | +2.381 |
24 | ダビッド・リンオートナル | Honda | +2.543 |
25 | ルカ・マルコーニ | Honda | +2.590 |
26 | イムレ・トース | Honda | +2.946 |
27 | ファブリッツォ・ライ | Honda | +3.038 |
28 | マット・デイビス | Honda | +3.912 |
29 | バラージュ・ネメス | Honda | +4.240 |
30 | ナチョ・カレロ・ペレス | Honda | +4.243 |
31 | アレックス・シャハト | Honda | +4.591 |
34 | バレンタン・ドゥビーズ | Honda | +4.826 |
35 | イブ・ポルツァー | Honda | +4.847 |
36 | エドゥアルド・ブロヒン | Honda | +7.887 |