round 05

May 25 2013, QUALIFYING FIM Superbike World Championship Europe 第5戦 ヨーロッパ

SCHEDULE

レイは2列目から決勝に挑む。復帰戦のハスラムは13番手

2013年5月25日(土)・予選  会場:ドニントンパーク  天候:晴れ  気温:15℃  コースコンディション:ドライ

第5戦ヨーロッパ大会がドニントンパークで開幕しました。5月24日(金)、25日(土)の2日間、フリー走行と予選が行われました。ドニントンパークは一周、4.023km。アップダウンに富み、2つの異なるキャラクターを組み合わせたサーキットとして知られています。前半は高速コーナーが続くハイスピードセクション。後半はストレートとシケイン、ヘアピンが連続するストップ&ゴー区間で、勝負どころとなります。車体のセットアップに全く異なる2つの要素が求められる難しいサーキットですが、リズム感とスピード感あふれるサーキットとして、ライダーたちから好評です。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • レオン・ハスラムレオン・ハスラム
  • レオン・ハスラムレオン・ハスラム
  • ロレンツォ・ザネッティロレンツォ・ザネッティ
  • ジャック・ケネディジャック・ケネディ

PHOTO GALLERYへ

Pata Hondaのジョナサン・レイとレオン・ハスラムの両選手にとって、今大会はホーム大会となります。

昨年の大会で4位、優勝という結果を残しているレイは2年連続ヨーロッパ大会の優勝と今季初優勝を狙います。前戦のイタリア大会では、「あまり相性のよくないサーキットでしたが、まずまずの結果を出せました。今回は大好きなドニントンなので、いい結果を残すチャンスです」と気合満点。初日のフリー走行と予選では、雨と寒さ、そして強い風が吹く最悪のコンディションとなりました。1回目の予選では、2番手となり、今大会の活躍を感じさせるスタートになりました。土曜日に行われた2回目の予選では、トップから1秒差以内9台という接戦の中で8番手となり、スーパーポール進出を果たしました。

そして、上位15台で競われるスーパーポールでは、SP1を9番手、SP2も9番手と着実に次のステージにコマを進めます。3列目までのグリッドを決めるSP3ではトム・サイクス(カワサキ)、シルヴァン・ギュントーリ(アプリリア)、ユージェーヌ・ラバティ(アプリリア)とフロントローを争いましたが、3番手のラバティに0.125秒届かずの4番手となり、2列目から決勝に挑むことになりました。フロントローこそ逃しましたが、スーパーポールの前に行われた2回目のフリー走行では3番手となりました。2日間を通じて、常にトップ3争いに加わったレイだけに、今季2回目の表彰台と今季初優勝の期待が膨らんでいます。

第3戦オランダ大会の予選で転倒、オランダ大会の決勝と第4戦イタリア大会を欠場しているハスラムは、希望通り、ホーム大会で復帰を果たしました。オランダ大会では左足を骨折しました。その後に行われた手術は成功し、今大会の復帰に向けてリハビリを行ってきました。復帰が決まったハスラムは、「2戦の欠場は本当に残念でした。とにかく、自分のホーム大会となるドニントンでの、復帰に向けてがんばってきました。ここは左コーナーがあまりないので、ケガをしている左足には負担が軽いと思います。一番の問題は、ヒザが思ったように曲がらないことです」と語っていましたが、その言葉通り、金曜日、土曜日の2日間は、思うように動かない左足との格闘になりました。

今大会は19台が参加しました。ハスラムは雨と寒さに震えた初日は無理をせずに14番手。天候が回復した2日目は15番手でスーパーポール進出を果たし、SP1で13番グリッドが確定しました。まだまだ満足のゆく走りはできていませんが、地元ファンの前で最後まで走り切る意気込みです。

36台が出場したスーパースポーツ世界選手権(WSS)。前戦イタリア大会で初表彰台に立ったロレンツォ・ザネッティ(Pata Honda)が今大会も好調をキープし、5番手となりました。2戦連続で2列目から今季2回目の表彰台と初優勝を狙います。5番手にはジャック・ケネディ(Rivamoto)で、リタイアに終わった前戦イタリア大会の雪辱に闘志を燃やします。前戦イタリア大会で自己ベストの6位でフィニッシュしたシェリダン・モライス(PTR Honda)は8番手となり、自己ベスト更新を目指します。

前戦イタリア大会の決勝で多重クラッシュの犠牲になり、左足を骨折したマイケル・ファン・デル・マーク(Pata Honda)。足の状態は万全ではありませんが、欠場することなく今大会も出場します。ファン・デル・マークは、ウエットコンディションとなった初日の走行を回避しましたが、2日目のフリー走行では10番手とまずまずの走りをみせました。午後の予選では電気系のトラブルを抱えて20番手へとダウンしましたが、決勝では追い上げのレースが期待されます。

コメント

ジョナサン・レイ(ス−パーバイク 4番手)「今日はよかったと思います。フロントローには並べませんでしたが、2列目4番手を獲得できてうれしいです。初日は不安定なコンディションのため、セッティングがなかなか進みませんでした。しかし、今年から使っている新しい電子制御のパッケージを確認するためにコースに出ました。コンディションが完ぺきではなく、それほど多くのデータを得ることはできませんでしたが、それでも土曜日の走行に向けて、準備をすることができました。土曜日のフリーと予選、そしてスーパーポールはコンディションがよく、セットアップも進みました。まだポテンシャルをすべて引き出すことはできていません。少し苦戦している部分がいくつかありますが、決勝に向けてその部分をなんとかしたいと思っています。しかし、SP3のタイムは、レースタイヤで出したもので、とても満足しています。明日の決勝はいいレースにしたいです」

レオン・ハスラム(ス−パーバイク 13番手)「思ったように走ることができず、フラストレーションがたまりました。しかしスーパーポールに進出することができましたし、SP2も、あと0.1秒以内の差だったのでうれしかったです。今日はレースタイヤでベストタイムを出すことができました。明日の決勝に向けて何ができるか考えてみたいです。マシンに問題はありますが、問題の大部分はマシンではなく、僕自身にあります。もっと速く走れるように、体調に合わせてマシンを変えていきたいです。力を入れると痛みがかなりあります。また、ヒザを曲げたときが一番の問題です。よくなってきていますが、炎症で痛みが増しています。でもあと1日なのでがんばります」

ロレンツォ・ザネッティ(ス−パースポーツ 5番手)「今日の走りには満足していますが、5番グリッドには満足していません。ポテンシャルはあったと思うので、フロントローを獲得したかったです。アッセンのテストと、前回のモンツァのレースでマシンの状態はよくなってきてますし、ここでポテンシャルを示すのは大事なことでした。モンツァでは一歩前進することができました。しかし、モンツァはホームだったので、いつもいいレースができます。そのときの進歩が本当なのか、ここでチェックしたいと思っています。昨日は天気がとても悪かったので、今日はレースのセットアップに取り組みました。そしていい方向性を見つけました。ロングランも行いました。レースへ向けていいリズムがあります。もちろん、最初のコーナーはモンツァのように多重クラッシュにならないことを願っています。そしていいレースをしたいです」

ジャック・ケネディ(ス−パースポーツ 6番手)「たくさんの人が地元アイルランドから応援に来てくれるので、ほとんどホームレースのような感じです。多くの友人や家族、そしてスポンサーが来てくるので、いいパフォーマンスをしなければなりません。ドニントンはこれまでのサーキットとは違い、よく知っているサーキットです。どんなコンディションになっても、最初のセッションから速く走れると思っていました。ドニントンでは、すべてのセッションでトップ5に入ることを目標にしてきました。今シーズンは、僕にとっては学習過程です。とくに電子制御と長いレースには慣れていません。しかしラウンドごとによくなっているので、今回も楽しみにしています」

シェリダン・モライス(ス−パースポーツ 8番手)「午前中はドライコンディションでいい感触がありました。午後はそれがさらによくなり、ラップタイムが0.5秒縮まりました。僕のPTR Hondaのマシンはいいです。4番グリッドとは約0.1秒差です。明日へ向けて、何ケ所か改善できるところがあるので、もっと速くなると思います。目標の表彰台へ向けて、全力を尽くします」

マイケル・ファン・デル・マーク(ス−パースポーツ 20番手)「今日はなんと言ったらいいのか分かりません。とても残念です。昨日は天候が悪く、今日の午後の予選は、マシンの電子制御に問題があって、いいグリッドを獲得する機会を逃してしまいました。足は大丈夫です。あとはマシンがよくなることを願っています。今日は、毎周、本当に難しかったです。トラクションコントロールが全くないこともありました。チームが問題を解決することを期待しています。明日のレースではベストを尽くします」

 

予選

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1T.サイクスカワサキ1:27.378
2S.ギュントーリアプリリア1:27.716
3E.ラバティアプリリア1:28.014
4ジョナサン・レイHonda1:28.139
5L.キャミアスズキ1:28.252
6M.メランドリBMW1:28.280
    
13レオン・ハスラムHonda1:29.172

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1S.ロースヤマハ1:30.276
2K.ソフォーグルカワサキ +0.457
3G.リチャーズ トライアンフ +0.824
4 F.マリーノ カワサキ +1.063
5ロレンツォ・ザネッティHonda +1.085
6ジャック・ケネディHonda +1.106
    
8シェリダン・モライスHonda +1.172
13ラファエレ・デ・ロサHonda +1.525
17ダビッド・リンオートナルHonda +1.736
18ガボール・タルマクシHonda +1.764
19ルカ・マルコーニHonda +1.954
20 マイケル・ファン・デル・マーク Honda +1.996
25マット・デイビスHonda +2.507
28 ナチョ・カレロ・ペレスHonda +3.330
29 リカルド・チェッキーニ Honda +3.370
31バラージュ・ネメスHonda +3.543
32アレックス・シャハトHonda +3.552
34イムレ・トースHonda +3.823
35 イブ・ポルツァー Honda +4.403
36エドゥアルド・ブロヒンHonda +6.689