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2013年4月27日(土)・予選 会場:TTサーキット・アッセン
天候:曇り
気温:9℃ コースコンディション:ドライ
第3戦オランダ大会が、オランダ北西部に位置するアッセンで開幕、4月26日と27日の2日間、フリー走行と予選が行われました。今大会は、Pata Hondaのホームレース。同チームにとっては、力の入るレースとなります。昨年の大会では、ジョナサン・レイ(Pata Honda)が第2レースで優勝しました。レイは、2010年の大会で2レース完全Vを達成、2011年は優勝/3位と、アッセンではこれまで通算4勝を挙げています。得意とするコース、そしてチームのホームレースということで、今年も熱い走りを見せて、今季初のフロントロー獲得となりました。
ウエットコンディションで行われた初日(26日)の予選では、マシンのセットアップが決まらず、予選7番手。思ったように周回できずフラストレーションをためる一日となりました。続く2日目(27日)は、ドライコンディションになりますが、最高気温9℃。路面温度も6℃前後と厳しい条件となりました。その中でレイは、2回目の予選で4番手にタイムを上げて、上位15台で争われるスーパーポール進出を果たしました。
チームの熱いサポーターたちの声援の中で、スーパーポール1では、トム・サイクス(カワサキ)、ダビデ・ジュリアーノ(アプリリア)と僅差の3番手。スーパーポール2も接戦の中で8番手につけてスーパーポール3に進出。上位9台で行われた最終アタックでは、予選用タイヤで1分35秒639までタイムを上げて2番手に浮上しました。トップグリッドを獲得したサイクスのベストタイムを更新する自信があったと語るレイ。しかし、転倒寸前の滑りでタイムロス、惜しくも2番グリッドになりました。
第2戦アラゴン大会では、9番グリッドから表彰台争いに加わって4位でフィニッシュしています。今大会は今季初のフロントローから、今季初表彰台と初優勝、4年連続オランダ大会優勝の期待が膨らむことになりました。
チームメートのレオン・ハスラムは、初日(26日)の予選で転倒、左足を負傷して今大会を欠場します。ハスラムは、Hondaチームから参戦していた2009年に3位/2位になっています。今季Pata Hondaに移籍、チームのホーム大会に闘志を燃やしていただけに残念な結果となりました。
アッセンは、一周4.542km。低速から高速コーナーまでバリエーションに富んだコースレイアウトで、コーナーの数は17。パッシングポイントの多いコースのために、毎年、熱戦が繰り広げられます。今年もレイの走りに大きな注目が集まっています。
スーパースポーツ世界選手権(WSS)は、昨年まで英国スーパーバイク選手権(BSB)に参戦、今季、HondaチームからWSSに出場のジャック・ケネディ(Rivamoto)が4番手につけました。ケネディは、ウエットコンディションとなった1日目の予選で15番手と出遅れました。しかし、ドライコンディションになった2日目に一気にタイムを上げました。開幕戦オーストラリア大会で10位。第2戦アラゴン大会で7位と着実にリザルトを上げているだけに、今大会は初表彰台が期待されます。
開幕戦から2戦連続表彰台のマイケル・ファン・デル・マーク(Pata Honda)は、ウエットコンディションの初日は5番手とまずまずのスタートを切りましたが、2日目はセッティングが決まらず11番手とポジションを落としました。今大会は4列目からのレースになりますが、ホームレースだけに追い上げに注目されます。開幕戦オーストラリア大会で3位、第2戦アラゴン大会で2位のファン・デル・マーク。過去11年で10回の優勝を誇るCBR600RR。今年もCBR600RRが優勝候補の筆頭。ファン・デル・マークは初優勝に挑みます。また、チームメートのロレンツォ・ザネッティは、14番手という結果でした。
ジョナサン・レイ(スーパーバイク 2番手)「フロントローを獲得することができました。こうしてフロントローのプレスカンファレンスに戻ってくることができて、とにかくうれしいです。前回このプレスカンファレンスに出たのは、昨年の第7戦サンマリノ大会でした。今日はチームがいい仕事をしてくれました。マシンも非常に快適になり、明日のレースが楽しみです。決勝のタイヤの選択肢は2つ。明日の天候と気温で決めます。今日はトム(サイクス)に追いつけると思いました。全力でプッシュしましたが、3コーナーでフロントが大きくスライドして、転倒しそうになりました。スーパーポールはあまり得意ではないのですが、チームのホームレースでフロントローを獲得できてとてもうれしいです。金曜日は雨になり、気温も路面温度も低く、難しい一日になりました。マシンに問題もありフラストレーションを抱えましたが、今日はいい走りができました。金曜日に大きな転倒をしてしまったチームメートのレオン(ハスラム)に、早くよくなってほしいと伝えたいです」
ジャック・ケネディ(スーパースポーツ 4番手)「昨日は15番手とあまりよくなかったので、今日は全力でアタックしました。フロントロー争いができて、とてもうれしかったです。CBR600RRはとてもうまく機能していたし、チームはすばらしい仕事をしてくれました。(ファビアン)フォーレ(カワサキ)に最後に抜かれて、フロントローを逃しましたが、4番手を獲得できてとてもうれしいです。ラップタイムは一発のタイムではありませんでした。コンスタントに出したタイムをまとめたものでした。明日がどうなるのか見てみたいです。今日の結果には、とても満足しています」
マイケル・ファン・デル・マーク(スーパースポーツ 11番手)「今日は少しフラストレーションがたまりました。チームのみんなは一生懸命がんばってくれましたが、コースに出るたびに壁にぶちあたるような感覚でした。決勝に向けて大きく前進する必要があります。チームは常に100%以上の努力をしてくれているので、明日は前進できると思います。最後の2つのセクターで少し苦戦しました。そこでタイムをかなり落としています。この部分を改善することに集中して、レースではうまく走りたいです」
ロレンツォ・ザネッテイ(スーパースポーツ 14番手)「午後の予選セッションは、セッション開始からかなりプッシュしました。3周目に転倒したときは5番手でした。幸い、チームがマシンを直すことができたので、再びコースに出ることができました。しかし、転倒の影響なのか、リズムと集中力を少し失ってしまいました。それでも少しタイムを上げましたが、十分ではありませんでした。マイキー(ファン・デル・マーク)のタイムも同じくらいだったので、どこかに問題があったのかもしれません。明日の決勝に向けて、もう少しセットアップに取り組まなければなりません。ウォームアップでいくつか試してみたいと思います」
順位 | ライダー | マシン | タイム |
---|---|---|---|
1 | T.サイクス | カワサキ | 1:35.043 |
2 | ジョナサン・レイ | Honda | 1:35.639 |
3 | E.ラバティ | アプリリア | 1:35.814 |
4 | S.ギュントーリ | アプリリア | 1:35.973 |
5 | L.バズ | カワサキ | 1:36.166 |
6 | D.ジュリアーノ | アプリリア | 1:36.326 |
順位 | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|
1 | S.ロース | ヤマハ | 1:38.375 |
2 | K.ソフォーグル | カワサキ | +0.643 |
3 | F.フォーレ | カワサキ | +0.891 |
4 | ジャック・ケネディ | Honda | +0.975 |
5 | R.ロルフォ | MVアグスタ | +1.070 |
6 | L.スカッサ | カワサキ | +1.169 |
11 | マイケル・ファン・デル・マーク | Honda | +1.460 |
13 | ガボール・タルマクシ | Honda | +1.607 |
14 | ロレンツォ・ザネッティ | Honda | +1.613 |
18 | ラファエレ・デ・ロサ | Honda | +2.038 |
19 | アレックス・バルドリーニ | Honda | +2.065 |
21 | シェリダン・モライス | Honda | +2.528 |
23 | アレックス・シャハト | Honda | +2.719 |
24 | ルカ・マルコーニ | Honda | +2.731 |
26 | ダビッド・リンオートナル | Honda | +3.179 |
27 | ナチョ・カレロ・ペレス | Honda | +3.371 |
29 | バラージュ・ネメス | Honda | +3.512 |
31 | マット・デイビス | Honda | +5.435 |
32 | イブ・ポルツァー | Honda | +5.673 |
NQ | エドゥアルド・ブロヒン | Honda | +7.251 |