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2013年2月23日(土)・予選 会場:フィリップアイランド・サーキット 天候:晴れ 気温:29℃
コースコンディション:ドライ
2013年のスーパーバイク世界選手権(WSB)の第1戦オーストラリア大会が、メルボルン近郊のフィリップアイランド・サーキットで開幕しました。フィリップアイランドでは1990年に初めてWSBが開催され、そのあと93年を除き、フィリップアイランドはWSBのオーストラリア大会の舞台として定着しています。そして、今年で23度目の開催を迎えました。
WSBには、Pata Hondaからジョナサン・レイとレオン・ハスラムの2選手が参戦します。WSBで5年目のシーズンを迎えるレイは、現在26歳。これまでに通算10勝、29回の表彰台を獲得しています。昨年はチャンピオン争いに加わり総合5位。シーズン終盤には、ロードレース世界選手権(WGP)のMotoGPクラスに代役で2戦出場しました。また、鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)では優勝するなど、Hondaライダーとして大活躍の一年でした。今年はチャンピオン獲得が期待されます。
チームメートには、今年からレオン・ハスラムが加わりました。ハスラムは英国スーパーバイク選手権(BSB)にHondaチームから出場し、2009年にはHondaチームからWSBに参戦、鈴鹿8耐にも出場するなど、Hondaといい関係を築いてきたライダーです。今年は4年ぶりにHondaチームに復帰しました。ハスラムは29歳。WSBでは通算3勝、表彰台には28回立っています。レイとはBSB時代からのライバル。レイとともに、念願のタイトル獲得に闘志を燃やしています。
開幕戦の直前に行われた2日間の公式テストは、トップから1秒差以内に11台がひしめく大接戦。その中で4年ぶりにCBR1000RRを駆ったハスラムは、まずまずの走りで7番手。公式予選でも変わらずの接戦の中で7番手。上位15台が進出したスーパーポールでは、予選用タイヤがうまく機能せず苦戦したものの、レース用タイヤでアタックして8番グリッドを獲得しました。
念願のタイトル獲得に挑むレイは、事前に行われた公式テストでは6番手。公式予選ではセットアップが思うように進まず、9番手となりました。スーパーポールでは、ハスラムと同様に、予選用タイヤがうまく機能せず苦戦しましたが、レース用タイヤで9番グリッドを獲得しました。初日の予選を終えたときに、レイは、「新しいシーズンの開幕ということでちょっとナーバスになってうまく走れなかった」と語っていましたが、徐々に本来のリズムを取り戻しています。予選、スーパーポールと、思ったようなポジションを獲得できなかったレイですが、本番に強い選手だけに、決勝では3列目からの追い上げが期待されます。
WSBのグリッドは、これまでの1列4台から3台へと変わり、それにあわせてスーパーポールも、16台から15台へと変更されました。
スーパースポーツ世界選手権(WSS)は、今年も有力選手がHondaのCBR600RRでタイトル獲得に挑みます。Pata Hondaからは、昨年のスーパーストック600でタイトルを獲得したマイケル・ファン・デル・マークと、昨年WSBに出場した経験を持つロレンツォ・ザネッティの2選手が出場します。さらに、昨年の総合6位のシェリダン・モライス(PTR Honda)など、開幕戦には15人の選手が、CBR600RRで挑みます。
今年も激戦が予想されるWSSですが、公式テストで好調だったルーキーのファン・デル・マークが4番手で2列目を獲得。デビュー戦で初表彰台と初優勝の期待が膨らんでいます。以下、ジャック・ケネディ(Rivamoto)が5番手、ザネッティが10番グリッドを獲得しました。
レオン・ハスラム(スーパーバイク 8番手)「スーパーポールは悲惨な結果でした。スーパーポール1では、いくつかの問題が発生して、それを解決することができませんでした。スーパーポール2ではミスファイアのトラブルが発生しましたが、なんとかトラブルを解消し、残り1分でコースに出て、なんとかスーパーポール3に進出することができました。今日は、予選タイヤでうまく走ることができませんでした。もしかしたらよくないタイヤだったかもしれません。スーパーポール3は2本目の予選タイヤで走ったのですが、やはりうまく走れませんでした。そのため、すでに使っているレース用タイヤでコースインしてアタックしました。今日の結果には、かなり満足していますが、ちょっとトラブルが多くて残念でした。フリー走行では、トラクションコントロールで新しいことを試しましたが、あまりうまくいかず、転倒してしまいました。そのため、フリー走行のセッションのほとんどを無駄にしてしまい、残念でした。しかし、決勝に向けて、あまり心配はしていません。感触はいいですからね。ただ、やりたかったことをすべて試せなかったことが残念でした」
ジョナサン・レイ(スーパーバイク 9番手)「この冬の間の開発で、かなり前進できると期待していましたので、ちょっと残念な結果でした。ライバルのマシンと比べると、今回の電子制御は、まだスタートしたばかりで、今はまだプッシュしていくほどの確信が持てず、探りながらの走行になっています。そのため、決勝に向けてロングランも十分にこなせなかったので、正直、決勝に向けてやや不安があります。この2日間は、思ったようにいかないフラストレーションが自分のライディングに出てしまいました。なかなか前進できずに苦しみました。でもチームの力を信頼していますので、明日の2レースでどんな走りができるのか楽しみにしています。今夜、すべてを見直し、明日の朝はリラックスして走りたいです。そして、22周で行われる2レースを楽しみたいです」
マイケル・ファン・デル・マーク(スーパースポーツ 4番手)「初めてのスーパースポーツ世界選手権のレースで、予選4番手になることができてとてもうれしいです。こんなに早くこのポジションを獲得できるとは思っていませんでしたし、本当にすばらしいグリッドを獲得しました。午前中はレースシミュレーションを行いました。そしてそのあとも前進することができました。午後の予選では、1つのタイヤで苦戦しましたが、それでもいいラップタイムを出すことができました。こんなにいいシーズンのスタートは想像していませんでしたし、明日はいいレースをしたいと思っています」
ロレンツォ・ザネッティ(スーパースポーツ 10番手)「今日はタイムを上げることができず、少し残念でした。風が強く、今までとは違う方向から吹いている風でしたので、少し走りにくい感じでした。風がフロントのフィーリングに影響して慎重になりました。午前中のフリー走行では、15周のレースディスタンスを走りました。タイヤはかなりよさそうでしたので、明日はいいレースができると信じています」
順位 | ライダー | マシン | タイム |
---|---|---|---|
1 | C.チェカ | ドゥカティ | 1:30.234 |
2 | E.ラバティ | アプリリア | 1:30.429 |
3 | M.ファブリツィオ | アプリリア | 1:30.581 |
4 | T.サイクス | カワサキ | 1:30.615 |
5 | M.メランドリ | BMW | 1:30.615 |
6 | S.ギュントーリ | アプリリア | 1:30.683 |
8 | レオン・.ハスラム | Honda | 1:30.998 |
9 | ジョナサン・レイ | Honda | 1:31.742 |
14 | ジェイミー・スタファー | Honda | 1:32.353 |
順位 | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|
1 | S.ロース | ヤマハ | 1:32.545 |
2 | K.ソフォーグル | カワサキ | +0.612 |
3 | F.フォーレ | カワサキ | +1.176 |
4 | マイケル・ファン・デル・マーク | Honda | +1.257 |
5 | ジャック・ケネディ | Honda | +1.351 |
6 | D.サロン | カワサキ | +1.420 |
10 | ロレンツォ・ザネッティ | Honda | +1.920 |
17 | ダビッド・リンオートナル | Honda | +2.090 |
18 | バラージュ・ネメス | Honda | +2.132 |
19 | ラファエレ・デ・ロサ | Honda | +2.233 |
21 | アレックス・バルドリーニ | Honda | +2.329 |
22 | ジョシュ・フック | Honda | +2.399 |
24 | シェリダン・モライス | Honda | +2.499 |
27 | ルカ・マルコーニ | Honda | +2.785 |
29 | イムレ・トース | Honda | +2.792 |
30 | マット・デイビス | Honda | +2.835 |
31 | ナチョ・カレロ・ペレス | Honda | +2.848 |
33 | アレックス・シャハト | Honda | +3.419 |
34 | エドゥアルド・ブロヒン | Honda | +6.035 |