round 14

October 7 2012, RACE FIM Superbike World Championship France 第14戦 フランス
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レイ、最終戦を表彰台で終える
青山博一も第2レースでポイント獲得

2012年10月7日(日)・決勝  会場:マニクール・サーキット  天候:雨のち曇り
気温:第1レース 17℃、第2レース 20℃  コースコンディション:ウエット

スーパーバイク世界選手権の2012年シーズン最終戦フランス大会決勝は、青空が広がり絶好のコンディションとなったフリー走行、予選から一転し、終日ウエットコンディションになる難しい一日となりました。第1レースはフルウエットでレインタイヤ。第2レースは、ハーフウエット、ハーフドライという微妙なコンディションで、スリックタイヤを装着してグリッドに並ぶ選手がほとんどでした。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイ(#65)ジョナサン・レイ(#65)
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • 青山博一青山博一
  • 青山博一青山博一
  • ジュール・クルーゼルジュール・クルーゼル
  • サム・ロースサム・ロース

その中で、6番手から決勝に挑んだジョナサン・レイ(Honda World Superbike Team)は、両レースともに優勝争いに加わる好走を見せました。第1レースは、オープニングラップ2番手から4周目にトップに浮上すると、レースの主導権を握りました。しかし雨量が減り、ペースが上がり始めたレース中盤に痛恨の転倒。再スタートを切りますが5周遅れの13位と悔しいレースとなりました。第1レースは19台が出場し、完走13台という厳しい戦いでした。

優勝できたかもしれない第1レースを落としたレイ。その雪辱に燃えた第2レースは、ハーフウエット、ハーフドライという微妙な路面コンディションとなり、スリックタイヤで決勝に挑み、着実に順位を上げました。オープニングラップ5番手から、このレースはじっくりと追い上げる作戦で臨みます。7周目にレオン・ハスラム(BMW)が転倒して、レイは4番手へ。折り返し地点の12周目にはユージェーヌ・ラバティ(アプリリア)をかわし3番手に浮上。ラスト3周となった21周目にはシルヴァン・ギュントーリ(ドゥカティ)を抜いて2番手へ。そしてトップを走るトム・サイクス(カワサキ)を追撃しますが、惜しくも届かず2位でフィニッシュしました。

近年はケガとの戦いとなっていたレイですが、今年は充実したシーズンを過ごしました。念願のタイトル獲得は果たせませんでしたが、シーズン終盤までチャンピオン争いに加わり、2勝を含む6度の表彰台で総合5位。シーズン終盤戦には、MotoGPのRepsol Honda Teamから2戦にわたって代役出場を果たすなど、大きな注目を集めたシーズンとなりました。最終戦の最後のレースを表彰台でしめくくったレイ。来年こそタイトル獲得をと気持ちを引きしめていました。

レイとチームメートの青山博一は、18番手から決勝に挑み、第1レースはリタイア、第2レースは14位でした。フリー走行、予選では、初めて経験するマニクールに苦戦し、決勝は難しい路面コンディションに翻ろうされる悔しいレースとなりました。

最終戦決着となったチャンピオン争いは、マックス・ビアッジ(アプリリア)、サイクス、マルコ・メランドリ(BMW)の3選手が、第2レースまでタイトル獲得の可能性を残した末に、ビアッジがチャンピオンを獲得しました。

スーパースポーツ世界選手権(WSS)は、3番手から決勝に挑んだジュール・クルーゼル(PTR Honda)が、サム・ロース(Bogdanka PTR Honda)、ケナン・ソフォーグル(カワサキ)とのし烈な戦いを制し、前戦ポルトガル大会から2連勝、今季4勝目を達成し、総合2位で今シーズンを終えました。地元大会を見事に優勝で飾ったクルーゼル。チャンピオン獲得の期待は来年へと持ち越されましたが、最終戦を優勝で飾って満面の笑み。この優勝で、Hondaはコンストラクターズタイトルを獲得しました。2位にはロースが入り、総合3位でシーズンを終えました。

3位でフィニッシュしたソフォーグルは、レース中の接触により25秒のペナルティーとなり、4位へ降格。ダン・リンフット(カワサキ)が3位になりました。今季3度目のポールポジションから決勝に挑んだブロック・パークス(Ten Kate Racing Products)は、ピットに戻ってタイヤを交換して、再スタートするも27位で最終戦を終えました。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 13位/2位) 「第1レースは、ウエットコンディションに向けてチームがすばらしいマシンを準備してくれていましたので、ひどい結果に終わってフラストレーションがたまりました。フィーリングはすべてよかったですし、転倒してグラベルに入ったときに、なにをやっているんだろうと思いました。第1レースでハイサイドを喫したときは、翼が欲しいと思うほどでした。第2レースはコンディションが微妙でしたので慎重に走りました。終盤に、やっとトム(サイクス、カワサキ)の後ろに追いつくことができましたが、トムはミスをしませんでした。今年は、チャンピオンは獲得できませんでしたが、チャンピオンシップに参加できてとてもうれしい気持ちです。そして、すばらしい仕事をしたマックス(ビアッジ、アプリリア)におめでとうと言いたいです。とにかく、長いシーズンを終え、一生懸命仕事をしてくれたチームに感謝したいです。一時期苦戦しましたが、チームのすばらしい仕事のおかげで、力を発揮することができました。これからシーズンオフに入りますが、2013年はもっといいコンディションで迎えたいです。チームも来年に向けて全力で取り組んでくれるだろうと思っています」

青山博一(スーパーバイク リタイア/14位) 「今回はチームとの最後のレースとなりました。そのため、いいレースをしたかったのですが、残念ながらマシンとタイヤに、今年一年間抱えていた問題が出てしまいました。この問題を解決するために、みんな一生懸命がんばってくれましたし、たくさんのことを試しました。スーパーバイクに参加することは、僕にとって新しいチャレンジでしたし、もっといい結果を期待していました。しかし、どれもうまくいかず残念でした。それでも、Honda World Superbike Teamといい経験をすることができました。サポートしてくれたチームのみんなやスポンサーに感謝しています」

ジュール・クルーゼル(スーパースポーツ 優勝) 「最終戦となったホーム大会で優勝できて、とてもうれしいです。チャンピオンシップはすでに終わっていましたので、今日はプレッシャーもなく、全力でレースに挑み、そしてレースを楽しめました。ウオームアップでは、マシンの感触はあまりよくありませんでしたが、PTR Hondaがすばらしい仕事をしてくれましたので、決勝ではいい戦いができました。家族や友人が来てくれていて、とてもうれしかったです。この一年間、一緒に戦ったPTR Hondaに感謝したいです。すばらしい一年でした。来年はシーズン序盤からしっかり戦えるようにしたいですね」

サム・ロース(スーパースポーツ 2位) 「コンディションは完ぺきではありませんでしたが、優勝するチャンスはあると思っていました。今回はドライでとてもいいペースがありましたので、今日の天気は残念でした。それでも、チームはすばらしい仕事をしてくれましたし、今日のウエットでもすばらしいマシンを準備してくれました。最終的に2位でレースを終えて、チャンピオンシップでも3位になることができて、とてもうれしいです。すばらしい仕事をしてくれたチームに感謝したいです」

マシュー・ショルツ(スーパースポーツ 7位) 「スタートはあまりよくなく、フィーリングもあまりよくありませんでした。かなりスライドして19番手くらいまで下がってしまいましたが、その後、追い上げることができました。シーズンベストで最終戦を終えられてよかったですし、このような形でシーズンを終えられることができてとてもうれしいです。シーズン前半はあまりよくなかったですが、最終戦を7位で終えられて、これで2013年に向けて自信を持つことができました。来年が楽しみです。Bogdanka PTR Honda、そしてチームとすべてのファンに感謝したいです」

ガボール・タルマクシ(スーパースポーツ 9位) 「もう少しいい結果を期待していましたが、タイヤの消耗が激しく、最後までプッシュできませんでした。セッティングが決まっていなかったことが、タイヤの消耗にもつながりました。今年は8戦に出場して、すべてのレースでポイントを獲得できたことはよかったです。来年はもっといい結果を出したいです」

ローナン・クォーンビー(スーパースポーツ 26位) 「フィーリングはよかったのですが、コースアウトを喫して、大きく順位を落としてしまいました。コースに復帰してからは、あまりフィーリングはよくなくて、ペースを上げることができませんでした。路面コンディションがとても難しく、路面が乾き始めていたせいかもしれません。残念な結果でしたが、チャンピオンシップを8位で終えられてよかったです。自己ベストになり、全体的にはすばらしいシーズンでした」

ブロック・パークス(スーパースポーツ 27位) 「とてもいいスタートが切れましたし、バックストレートでは2番手でした。でもすぐにリアグリップがおかしくなり、すべてのコーナーでスピンするようになりました。ウオームアップでとてもフィーリングがよくて速かったので、信じられない気持ちでした。その後、スピンがひどくなりすぎたので、ピットに戻ってタイヤを交換しました。それでも感触は悪くて再びピットに戻り、タイヤの空気圧を変えたらだいぶんよくなりましたが、信じられない結果に終わりました」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1S.ギュントーリドゥカティ 23 44:06.299
2M.メランドリBMW 23 +6.127
3T.サイクスカワサキ 23 +16.595
4 M.ベルガ― ドゥカティ 23 +21.857
5L.ハスラムBMW 23 +25.149
6A.バドビーニBMW 23 +32.778
     
13ジョナサン・レイHonda 18 +5Laps
RT青山博一Honda 7 +16Laps

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1T.サイクスカワサキ2338:15.725
2ジョナサン・レイHonda23+1.354
3S.ギュントーリドゥカティ23+2.393
4E.ラバティアプリリア23+13.122
5M.ビアッジアプリリア23+13.955
6D.ジュリアーノドゥカティ23+18.229
     
14青山博一Honda23+1:05.487

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1ジュール・クルーゼルHonda2242:20.985
2サム・ロースHonda22+1.591
3 D.リンフット カワサキ22+27.615
4K.ソフォーグルカワサキ22+27.854
5F.フォーレカワサキ22+31.601
6A.バルドリーニトライアンフ22+46.745
     
7マシュー・ショルツHonda22+50.820
9ガボール・タルマクシHonda22+53.090
12バラージュ・ネメスHonda22+58.375
13イムレ・トースHonda22+1:00.363
18マーティン・ジェソップHonda22+1:36.675
22ミゲル・プライアHonda22+1:48.178
24ミッチェル・カーHonda21+1Lap
25ロバート・タンブリーニHonda21+1Lap
26ローナン・クォーンビーHonda21+1Lap
27ブロック・パークスHonda21+1Lap
RTダニーロ・マランコーニHonda19+3Laps
RTバレンタン・ドゥビーズHonda4+18Laps

ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1M.ビアッジアプリリア358
2T.サイクスカワサキ357.5
3M.メランドリBMW328.5
4C.チェカドゥカティ287.5
5ジョナサン・レイHonda278.5
6E.ラバティアプリリア263.5
 
18青山博一Honda61.5

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1アプリリア444.5
2BMW421
3ドゥカティ416
4カワサキ397.5
5Honda293.5
6スズキ136.5

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1K.ソフォーグルカワサキ231
2ジュール・クルーゼルHonda210
3サム・ロースHonda172
4F.フォーレカワサキ171
5ブロック・パークスHonda135
6S.モライスカワサキ96
 
8ローナン・クォーンビーHonda84
12ロバート・タンブリーニHonda50
13ガボール・タルマクシHonda44
16マシュー・ショルツHonda28
17ロレンソ・ランツィHonda25
20イムレ・トースHonda19
22バラージュ・ネメスHonda17
24ラファエレ・デ・ロサHonda15
28バレンタン・ドゥビーズHonda10
33ルーカス・ペセックHonda6
34トーマス・カイアーニHonda4
35パトリック・ジェイコブセンHonda3
37ディノ・ロンバルディHonda2
38キーラン・クラークHonda2
40マーティン・ジェソップHonda1

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1Honda287
2カワサキ273
3トライアンフ125
4ヤマハ110
5スズキ6