round 10

August 5 2012, RACE FIM Superbike World Championship Great Britain 第10戦 イギリス
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ホーム大会で優勝できずも、レイは厳しいレースで4位/9位と健闘
青山博一は両レースでポイントを獲得

2012年8月5日(日)・決勝 会場:シルバーストーン・サーキット 天候:雨 気温:第1レース/17℃、第2レース/19℃ コースコンディション:ウエット

シルバーストーン・サーキットで開催された第10戦イギリス大会決勝は、断続的に降る雨の中で行われ、ホーム大会に闘志を燃やしたジョナサン・レイ(Honda World Superbike Team)が、第1レース4位、第2レース9位でフィニッシュしました。

  • ●ジョナサン・レイ
  • ●ジョナサン・レイ
  • ●青山博一(#4)
  • ●青山博一
  • ●(左から)サム・ロース、ジュール・クルーゼル、ブロック・パークス
  • ●ジュール・クルーゼル
  • ●サム・ロース
  • ●ブロック・パークス

第1レースは、雨量が多いフルウエットコンディションとなり、予選10番手から決勝に挑んだレイは、オープニングラップ14番手と大きく出遅れます。しかし、2周目に13番手、3周目に10番手と順位を上げ、それからも周回を重ねるごとにポジションを上げることに成功しました。そして、レース終盤にはトップグループに追いつき、1位から6位までが約2.6秒差以内という接戦の中、4位でフィニッシュしました。

トップでゴールしたのはロリス・バズ(カワサキ)。2位にミッシェル・ファブリッツオ(BMW)、3位にアイルトン・バドビーニ(BMW)が入りました。優勝したバズから、惜しくも表彰台を逃した4位のレイまでが、わずか0.539秒差という大接戦。表彰台には立てませんでしたが、すばらしい追い上げと、手に汗を握る優勝争いに、地元ファンから大きな拍手を浴びていました。

その雪辱に気合を入れた第2レースは、転倒車が続出しました。18周のレースは8周を終えた時点で赤旗中断となり、ハーフポイントでレースは成立しました。ウエットから路面が乾いていくというタイヤに厳しいコンディションの中、再び強い雨になったことで、2位になったバズを始め、3位になったヤコブ・シュムルツ(ドゥカティ)、6位のカルロス・チェカ(ドゥカティ)、9番手を走行していたレイなど9台が転倒する大荒れのレースとなり、シルバン・ギュントーリ(ドゥカティ)が優勝しました。

予選20番手から決勝に挑んだ青山博一(Honda World Superbike Team)は、第1レース13位、第2レース14位と着実に走りきってポイントを獲得しました。今大会は、3日間を通じて不安定な天候となりましたが、ドライコンディションとなった2回目のフリー走行では、セッティングも進み、快調にラップを刻みました。しかし、ウエットコンディションでは、思うようにセットアップをまとめきれず、鈴鹿8時間耐久ロードレースの好走を生かすことができませんでした。前戦チェコ大会は2レースともに不運のレースとなり、ノーポイント。今大会も満足のいく結果ではありませんでしたが、完走したことで、後半の4戦につながるレースとなりました。

スーパースポーツ世界選手権(WSS)も、ウエットコンディションの中で決勝レースが行われ、今季3度目のポールポジションから好スタートを切ったジュール・クルーゼル(PTR Honda)が優勝しました。2位には、予選2番手からホーム大会制覇に気合満点だったサム・ロース(Bogdanka PTR Honda)。3位にブロック・パークス(Ten Kate Racing Products)と、表彰台に立った3人が接戦を繰り広げ、CBR600RR勢が今季初の表彰台独占を達成しました。さらに、予選7番手から決勝に挑んだローナン・クォーンビー(PTR Honda)が4位と、CBR600RR勢が上位を独占しました。

この結果、今季2勝目を挙げたクルーゼルが総合4位から3位に浮上。総合首位で今大会5位のケナン・ソフォーグルとの差を28点としました。2位で今季5回目の表彰台に立ったロースは、総合2位をキープし、ソフォーグル(カワサキ)との差を14点まで縮めました。高速サーキットのシルバーストーンは、不安定な天候が続く厳しい3日間となりましたが、予選では上位5番手まで、決勝でも上位4位までを独占し、CBR600RRのパフォーマンスを遺憾なく発揮する大会となりました。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 4位/9位)「第1レースはとても激しいレースでした。今大会は勝つのは厳しいと分かっていましたが、とても楽しい戦いができました。スタート直後の混戦の中で大きく順位を落としてしまいましたが、決してあきらめませんでした。そして、最終ラップの最終コーナーまで優勝争いができてよかったです。最初のレースで優勝争いができたので、第2レースに向けてモチベーションとなりました。しかし、第2レースは路面が完全にウエットではない微妙なコンディションでした。だれにとっても難しかったと思います。最初はタイヤをキープするためにあえてペースを落としていました。そのあと、少しずつペースを上げましたが、ほかのライダーたちと同じようにリアタイヤにグリップがなくなり、転倒してしまいました。今年はウエットコンディションで何度も転んでいますし、少しフラストレーションがたまるレースでした。全体的には、こういうレースでしっかりとポイントを獲得できたので、悪くはありませんでした。正直、このコンディションで4位と9位というのは、思っていたよりもずっとよかったです。この結果を持って、前へ進みたいです」

青山博一(スーパーバイク 13位/14位)「両レースともに厳しかったです。再スタートもありましたし、タイヤの選択も難しかったです。しかし、2レースともにタイヤチョイスは悪くなかったと思います。第1レースでは13位でフィニッシュしました。レース中盤で雨が降り始めて厳しかったのですが、ラップタイムは悪くはなかったと思います。レース序盤でペースを上げられなかったのが残念でした。第2レースは奇妙でした。あまり雨が降っていなかったのですが、レインタイヤを使わなければなりませんでした。そのあと、雨が強くなり、路面にオイルも少し出ていました。このようなコンディションで、とにかくフィニッシュできてよかったです。第2レースは12位になれたと思いましたが、最終的に14位だったので残念でした」

ジュール・クルーゼル(スーパースポーツ 優勝)「難しいレースでしたが、思っていたようにレースを組み立てることができました。最終ラップ、サムと激しいバトルになり接触しましたが、優勝できてうれしいです。今季2勝目です。厳しいレースでしたが、レースを楽しむことができてうれしいです。マシンのフィーリングにもとても満足しています。チャンピオンシップにおいてもよかったです。総合3位になることができましたし、上位のライダーたちと近づけてうれしいです」

サム・ロース(スーパースポーツ 2位)「路面コンディションはパーフェクトではありませんでしたが、ドライコンディションに近かったです。ホームレースでしたし、とにかく前に出て、全力を尽くそうとしました。中盤、クルーゼルがずっと後ろにいるのは分かっていましたが、自分のペースを守りました。最終ラップにパスされてしまいましたが、レースでもチャンピオンシップでも2位なので、よかったです。いつものようにすばらしいマシンを用意してくれたチームに感謝したいです。シーズン残りも、彼らがすばらしいマシンを用意し続けてくれるでしょう。次のロシアが楽しみです。次は優勝できるようにがんばりたいです」

ブロック・パークス(スーパースポーツ 3位)「表彰台に上ったHonda勢の中で最後になってしまったのは残念でしたが、いいレースができました。1番になりたかったのですが、前の2人とクォーンビーはとても速かったです。それにしても、18番グリッドからスタートして表彰台に上れたというのは、とてもうれしいです。レース中盤はついていくのが大変でした。これで2戦連続の表彰台となりました。一生懸命がんばってくれたチームに感謝したいです。この2戦で大きく変わることができたと思います」

ローナン・クォーンビー(スーパースポーツ 4位)「レースはとても楽しかったです。小さなミスをするまでは、ジュールやサムと一緒に走ることができました。そのあと、ブロック・パークスにパスされて、優勝争いに戻るのは大変でした。しかし、4位になることができてとてもうれしいです。いいマシンを用意してくれたチームに感謝したいです。とても強くてポジティブな週末でした」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 L.バズカワサキ1840:46.128
2M.ファブリッツォBMW18+0.383
3A.バドビーニBMW18+0.459
4ジョナサン・レイHonda18+0.539
5C.チェカドゥカティ18+1.012
6L.ハスラムBMW18+2.619
     
13青山博一Honda18+44.222

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1S.ギュントーリドゥカティ819:42.051
2 L.バズ カワサキ8+0.881
3J.シュムルツドゥカティ8+1.671
4E.ラバティアプリリア8+19.045
5 M.ベルガ―ドゥカティ8+22.116
6C.チェカドゥカティ8+23.736
     
9ジョナサン・レイHonda8+26.861
14青山博一Honda8+34.905

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1ジュール・クルーゼルHonda1634:48.860
2サム・ロースHonda16+0.157
3ブロック・パークスHonda16+0.591
4ローナン・クォーンビーHonda16+2.068
5K.ソフォーグルカワサキ16+5.067
6F.フォーレカワサキ16+19.484
     
10ガボール・タルマクシHonda16+27.061
11マシュー・ショルツHonda16+28.992
12ロバート・タンブリーニHonda16+29.652
15ラファエレ・デ・ロサHonda16+31.328
16アレクサンダー・ルンドHonda16+31.442
17イムレ・トースHonda16+37.636
21マーティン・ジェソップHonda16+48.442
RT ダニーロ・マラッコーネ Honda 4 +12Laps
RT バラージュ・ネメス Honda 0 -
DNS バレンタン・ドゥビーズ Honda - -

ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1M.ビアッジアプリリア274
2M.メランドリBMW263.5
3T.サイクスカワサキ222.5
4C.チェカドゥカティ220.5
5ジョナサン・レイHonda203.5
6L.ハスラムBMW170
 
17青山博一Honda41.5

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1BMW316
2アプリリア302.5
3ドゥカティ300
4カワサキ253.5
5Honda209.5
6スズキ75.5

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 K.ソフォーグルカワサキ148
2 サム・ロースHonda134
3 ジュール・クルーゼルHonda120
4 F.フォーレカワサキ118
5 ブロック・パークスHonda98
6 S.モライスカワサキ71
 
7 ローナン・クォーンビーHonda67
10 ロバート・タンブリーニHonda43
14 ロレンソ・ランツィHonda25
17 マッシモ・ロッコリHonda18
18 ガボール・タルマクシHonda18
19 イムレ・トースHonda16
20 ラファエレ・デ・ロサHonda15
23 バラージュ・ネメスHonda13
25 バレンタン・ドゥビーズHonda10
28 マシュー・ショルツHonda7
30 ルーカス・ペセックHonda6
31 トーマス・カイアーニHonda4
33 パトリック・ジェイコブセンHonda3
36 キーラン・クラークHonda2
38 マーティン・ジェソップHonda1

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1Honda197
2カワサキ187
3トライアンフ91
4ヤマハ73
5スズキ6