round 1

February 27 2010, SUPERPOLE:15:00-(local)/13:00-(JST)
FIM Superbike World Championship Australia
第1戦 オーストラリア

今季開幕戦、レイは7番手から追い上げのレースに挑む

2010年スーパーバイク世界選手権(WSB)の開幕戦が26日、オーストラリア・メルボルン近郊のフィリップアイランド・サーキットで開幕した。今大会には24台が参加し、フリー走行、予選と厳しいアタック合戦を繰り広げた。CBR1000RR勢は、予選のSP3に進出したジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)が7番手。チームメートで今季CBR1000RRに乗り換えたマックス・ノイキルヒナーは、上位20台までが進出できるスーパーポールには出場したものの、惜しくも17番手に終わった。

今大会の初日は、33℃の猛暑。しかし、2日目は22℃まで一気に気温が下がった。10℃以上の温度差と、大きく変化する路面コンディションに、選手たちは厳しい走りを強いられた。初日のフリー走行で4番手とまずまずのスタートを切ったレイは、1回目の予選では思うようにタイムを伸ばせず、7番手に順位を落とした。2日目の予選ではタイムを更新し、トップタイムをマークしたカルロス・チェカ(ドゥカティ)から1秒差以内に17台という接戦の中、初日と同じ7番手でスーパーポール進出を果たした。

しかし、スーパーポールでも思うようにタイムを上げられず、SP3に進出したものの、7番手に終わった。2日間を通し、タイヤのグリップに苦しんだ。目標としていたフロントローには並べなかったが、大接戦となっているだけに、2列目からの追い上げが期待される。レイは昨年、シーズン中盤以降に大きな成長を見せ、大活躍をした。今年はチャンピオン候補の筆頭に挙げられているだけに、開幕戦の戦いに大きな注目が集まっている。

ノイキルヒナーは、今年はレイと同じHANNspree Ten Kate Hondaから心機一転となるシーズンに挑む。昨年は、不運な事故でシーズンの大半を欠場したが、実力のある選手だけに、今季の復活に大きな期待が集まっている。今大会の予選では、スーパーポールには進出したものの、SP1で敗退し17番手という厳しいグリッドとなったが、決勝では後方からの追い上げに挑む。その他、ジョシュア・ブルックス(ECHO CRS Honda)は21番手、ヴィットリオ・イアンヌッツォ(S.C.I. Honda Garvie Image)は22番手だった。

  • ケナン・ソフォーグルケナン・ソフォーグル
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • マックス・ノイキルヒナーマックス・ノイキルヒナー
  • ヴィットリオ・イアンヌッツォヴィットリオ・イアンヌッツォ
  • ミケーレ・ピロミケーレ・ピロ

スーパースポーツ世界選手権(WSS)は、ホアン・ラスコルツ(カワサキ)がPPを獲得。CBR600RR勢は、3年ぶりのタイトル奪還に燃えるケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)が2番手、チームメートのミケーレ・ピロが3番手。さらに、4番手には昨年総合2位と大きな成長を遂げたユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)が続き、フロントローに3台のCBR600RRが並んだ。

昨年総合3位を獲得し、ラバティとともに今季のチャンピオン候補に挙げられているソフォーグルは、昨年に続き、2年連続の開幕Vを狙う。フィリップアイランドは、彼が最も得意とするサーキットのひとつ。今大会でも、クリアラップが取れていればPPを狙えただけに、決勝の走りが注目される。チームメートのピロも、今年はチャンピオンチームに加わり、ウインターテストで早くも大きな成長を遂げて、3番手を獲得。さらに、ソフォーグルとともにチャンピオン候補の筆頭に挙げられているラバティが4番手と、開幕戦からCBR600RR勢による表彰台独占への期待も膨らんでいる。

コメント

ジョナサン・レイ (スーパーバイク 7番手) 「2列目からの決勝になり、がっかりしている。今回は、テストからずっとグリップ不足に苦しんできた。スーパーポールでもそれは変わらず、CBR1000RRのパフォーマンスをフルに引き出すことができなかった。しかし、レースに向けて、ペースは確実によくなっていたし、明日の決勝でどういう戦いができるのか楽しみしている。とにかくトップグループに加わり、ベストを尽くすだけだ」

マックス・ノイキルヒナー(スーパーバイク 17番手) 「17番手というグリッドにはもちろん満足も納得もしていないが、決勝に向けていい方向にバイクが仕上がっていることは間違いない。タイヤのライフも延びているし、今日はかなりバイクを改善することができた。明日のウオームアップでさらにバイクを仕上げて決勝に挑みたい。明日は、とても優勝を狙える状態にはないが、次に向けて少しでも前進したい」

ケナン・ソフォーグル (スーパースポーツ 2番手) 「昨日のセッションに比べて、今日はかなりいいペースで走ることができた。全体的にいいパッケージに仕上がったと思う。昨日はとても暑かった。今日は気温も路面温度もかなり下がり、走りやすかった。できることなら決勝もあまり暑くならないことを願っている。予選では、完全なクリアラップが取れず、0.4秒ぐらいロスしてしまった。それがなければPPも狙えたかも知れない。しかし、フロントローに並べてよかった」

ミケーレ・ピロ (スーパースポーツ 3番手) 「初日の5番手から3番手に順位を上げられてよかった。フロントローに並べたこともうれしい。昨日は、コーナーの出口でのフロントのグリップに課題を抱えていたが、今日はそれを改善することができた。明日の決勝は、自分のためにチームが用意してくれた新車で初めてのレースに挑む。厳しいレースになることは分かっているが、トップグループでレースをしたい。明日のレースが楽しみだ」

ユージェーヌ・ラバティ(スーパースポーツ 4番手) 「フロントローに並べてよかった。今回は、ラスコルツ(カワサキ)とソフォーグルがとても速いので、どうしてもフロントローから決勝に挑みたかった。今日は電気系のトラブルを抱えて時間をロスしたが、全体的にはいいペースで走ることができた。明日のウオームアップでもう少しペースを上げて、優勝争いに加わりたい」

予選

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1L.ハスラムスズキ1:31.229
2M.ファブリッツォドゥカティ1:31.245
3C.クロッチローヤマハ1:31.642
4C.チェカドゥカティ1:31.671
5S.ギュントーリスズキ1:31.696
6J.シュムルツドゥカティ1:31.757
    
7ジョナサン・レイHonda1:31.912
17マックス・ノイキルヒナーHonda1:32.782
21ジョシュア・ブルックスHonda1:33.901
22ヴィットリオ・イアンヌッツォHonda1:34.248

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム
1J.ラスコルツカワサキ1:33.847
2ケナン・ソフォーグルHonda+0.269
3ミケーレ・ピロHonda+0.309
4ユージェーヌ・ラバティHonda+0.453
5藤原克昭カワサキ+0.647
6D.サロントライアンフ+1.026
    
8 ロビン・ハームス Honda+1.152
9 マッシモ・ロッコリ Honda+1.204
11ミゲル・プライアHonda+1.551
14 ジノ・レイ Honda+2.057
15 アレクサンダー・ルンド Honda+3.089
16 ダニーロ・デロモ Honda +3.208
17 パオラ・カッツォーラ Honda+4.366