レイが第2レースで3位
ハスラムが両レースで5位と健闘する
- 2009年10月4日(日)
決勝
- 会場:マニクール・サーキット
天候:晴れ
気温:15℃(第1レース)/20℃(第2レース)
コースコンディション:ドライ
第13戦フランス大会決勝は、両レースともに激しい優勝争いとなり、第1レースは、ベン・スピーズ(ヤマハ)が優勝。芳賀紀行(ドゥカティ)2位。マックス・ビアッジ(アプリリア)3位という結果だった。第2レースは芳賀が優勝。ビアッジが2位。第1レースで優勝争いに絡みながらトラブルでリタイアしたジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)が3位でフィニッシュ。2戦ぶり6回目の表彰台に立った。以下、CBR1000RR勢は、レオン・ハスラム(Stiggy Motorsport AB)が両レースで5位。カルロス・チェカ(HANNspree Ten Kate Honda)が6位/9位。清成龍一(Ten Kate Honda Racing)は第1レースで転倒、その転倒で右肩を痛め、第2レースを欠場した。
予選2番手、4戦連続フロントローに並んだレイは、今大会も優勝争いに絡んだ。第1レースは好スタートから、スピーズ、ビアッジ、芳賀とともにトップグループを形成。オープニングラップからスピーズをピタリとマークして2番手につけたレイだったが、7周目にトラブルが発生してスローダウン。8周を終えてピットへ戻った。その雪辱に燃えた第2レースも、第1レースと同じ顔ぶれでトップグループを形成。芳賀に続いて2番手を走行したレイは、終盤、ビアッジにかわされて3番手にダウン。レース中盤から腕上がりなどで苦しい走りとなったが、2戦ぶりの表彰台に立った。しかし、レイにとっては、前戦のイモラでも優勝候補に挙げられながら優勝を逃しているだけに、悔しい一日だった。
その後方では、予選6番手から決勝に挑んだハスラムが、トップグループの4台にはじりじり引き離されるも、両レースとも5位でチェッカーを受けた。予選12番手のチェカも追い上げのレースを繰り広げ、第1レース6位、第2レースは他車の転倒を避けるためにタイムロスをして9位と厳しい闘いとなるも、好パフォーマンスを見せた。金曜日のフリー走行で転倒して右肩を痛めた清成は、痛み止めの注射を打って決勝に挑んだが、第1レースでも転倒し、右鎖骨を骨折して第2レースを欠場。悔しいレースとなった。
スーパースポーツは、ホアン・ラスコルツ(カワサキ)が優勝。2位にカル・クロッチロー(ヤマハ)。その2人を追ったケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)が3位。予選16番手から猛烈に追い上げたアンソニー・ウェスト(Stiggy Motorsport AB)がすばらしい走りで4位でチェッカーを受けた。以下、5位にマーク・エイチソン(HANNspree Honda Althea)、6位にアンドリュー・ピット(HANNspree Ten Kate Honda)、8位マッシモ・ロッコリ(Honda)、9位マシュー・ラグリブ(HANNspree Honda Althea)とトップ10に6台のCBR600RR勢が名前を連ねた。クロッチローとタイトル争いを繰り広げるユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)は、トップグループに加わるも、レース中盤に転倒を喫して優勝争いから脱落。再スタートを切ったが13位でのフィニッシュとなった。この日は、21周のレースだったが、コース上にオイルが流れて転倒者が続出、 19周を終えた時点で赤旗中断となり、レースが成立した。
決勝リザルト
スーパーバイク(レース1)
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
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1 | B.スピーズ | ヤマハ | 23 | 37:57.110 |
2 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 23 | +0.181 |
3 | M.ビアッジ | アプリリア | 23 | +5.009 |
4 | M.ファブリッツォ | ドゥカティ | 23 | +16.347 |
5 | レオン・ハスラム | Honda | 23 | +22.622 |
6 | カルロス・チェカ | Honda | 23 | +24.948 |
| | | | |
17 | F.ジェンティーレ | Honda | 22 | +1Lap |
RT | ジョナサン・レイ | Honda | 8 | +15Laps |
RT | V.イアンヌッツォ | Honda | 5 | +18Laps |
RT | 清成龍一 | Honda | 3 | +20Laps |
スーパーバイク(レース2)
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
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1 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 23 | 38:00.282 |
2 | M.ビアッジ | アプリリア | 23 | +1.480 |
3 | ジョナサン・レイ | Honda | 23 | +6.024 |
4 | B.スピーズ | ヤマハ | 23 | +18.135 |
5 | レオン・ハスラム | Honda | 23 | +21.236 |
6 | 加賀山就臣 | スズキ | 23 | +23.647 |
| | | | |
9 | カルロス・チェカ | Honda | 23 | +31.455 |
RT | V.イアンヌッツォ | Honda | 12 | +11Laps |
スーパースポーツ
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
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1 | J.ラスコルツ | カワサキ | 19 | 32:21.660 |
2 | C.クロッチロー | ヤマハ | 19 | +0.937 |
3 | ケナン・ソフォーグル | Honda | 19 | +5.910 |
4 | アンソニー・ウェスト | Honda | 19 | +20.797 |
5 | マーク・エイチソン | Honda | 19 | +20.992 |
6 | アンドリュー・ピット | Honda | 19 | +21.232 |
| | | | |
8 | M.ロッコリ | Honda | 19 | +23.539 |
9 | マシュー・ラグリブ | Honda | 19 | +24.654 |
11 | O.フォー | Honda | 19 | +36.243 |
12 | ミゲル・プライア | Honda | 19 | +36.803 |
13 | ユージェーヌ・ラバティ | Honda | 19 | +52.022 |
15 | A.ボス | Honda | 19 | +55.831 |
NC | D.デロモ | Honda | 19 | +56.753 |
RT | B.ヴェネマン | Honda | 19 | +25.198 |
RT | M.ラバティ | Honda | 18 | +1Lap |
RT | J.ギュンター | Honda | 13 | +6Laps |
RT | S.ロウズ | Honda | 2 | +17Laps |
ポイントスタンディング
ライダー | スーパーバイク
順位 |
ライダー |
マシン |
総合ポイント |
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1 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 436 |
2 | B.スピーズ | ヤマハ | 426 |
3 | M.ファブリッツォ | ドゥカティ | 346 |
4 | M.ビアッジ | アプリリア | 293 |
5 | ジョナサン・レイ | Honda | 279 |
6 | レオン・ハスラム | Honda | 241 |
|
7 | カルロス・チェカ | Honda | 200 |
11 | 清成龍一 | Honda | 141 |
19 | マシュー・ラグリブ | Honda | 24 |
22 | ジョン・ホプキンス | Honda | 17 |
34 | トミー・ヒル | Honda | 6 |
36 | ロベルト・ロルフォ | Honda | 3 |
38 | V.イアンヌッツォ | Honda | 2 |
41 | J.ゼンケ | Honda | 1 |
マニュファクチャラー | スーパーバイク
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
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1 | ドゥカティ | 534 |
2 | ヤマハ | 469 |
3 | Honda | 395 |
4 | アプリリア | 303 |
5 | スズキ | 167 |
6 | BMW | 126 |
ライダー | スーパースポーツ
順位 |
ライダー |
マシン |
総合ポイント |
|
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|
1 | C.クロッチロー | ヤマハ | 230 |
2 | ユージェーヌ・ラバティ | Honda | 211 |
3 | ケナン・ソフォーグル | Honda | 169 |
4 | J.ラスコルツ | カワサキ | 163 |
5 | アンソニー・ウェスト | Honda | 117 |
6 | F.フォーレ | ヤマハ | 115 |
|
7 | アンドリュー・ピット | Honda | 114 |
8 | マーク・エイチソン | Honda | 82 |
10 | M.ロッコリ | Honda | 70 |
13 | B.ヴェネマン | Honda | 51 |
14 | マシュー・ラグリブ | Honda | 45 |
15 | ミゲル・プライア | Honda | 34 |
17 | R.ハームス | Honda | 30 |
18 | ジャンルカ・ビジエロ | Honda | 29 |
19 | D.デロモ | Honda | 27 |
22 | P.ボスタレク | Honda | 9 |
23 | O.フォー | Honda | 8 |
24 | M.ラバティ | Honda | 8 |
28 | F.ジェンティーレ | Honda | 5 |
31 | A.ボス | Honda | 3 |
34 | J.ギュンター | Honda | 1 |
マニュファクチャラー | スーパースポーツ
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
|
|
1 | Honda | 272 |
2 | ヤマハ | 271 |
3 | カワサキ | 183 |
4 | トライアンフ | 98 |
5 | スズキ | 30 |
コメント
ジョナサン・レイ(スーパーバイク リタイア/3位)
「今週はすべて順調だった。先週のイモラと同じくらい仕上がっていたし、いいレースができると思っていた。しかし、持てる力を発揮することができなかった。第1レースはトラブルで仕方ないが、第2レースはいいリズムで走れず、腕上がりもあって遅れてしまった。残念な結果となったので、最終戦ではイモラと今回のレースの雪辱を果たしたい」
レオン・ハスラム(スーパーバイク 5位/5位)
「今日は小さな問題を抱えていたのでトップグループに離されてしまった。第1レースに比べれば、第2レースの序盤はかなりいい状態だったが、それも中盤からは同様の問題が出てきて、完ぺきな走りができなかった。しかし、2レースともに5位になれてとてもうれしい」
カルロス・チェカ(スーパーバイク 6位/9位)
「昨日からバイクの状態は大きく進化しなかったし、それを思えば第1レースの6位には満足している。第2レースはファブリッツオが転んだのを避けるために遅れた。サイクス(ヤマハ)を抜いた直後で、サイクスも自分を避けきれずに接触し、転倒してしまった。サイクスには申し訳ない気持ちだ。そして、最終シケインでもほとんど転倒しそうになるなど厳しいレースだった。その後、ペースを取り戻して9位でフィニッシュすることができた。今週はいい走りが最後までできなかった」
清成龍一(スーパーバイク リタイア/欠場)
「金曜日の転倒で痛めた右肩が痛くて厳しいレースだった。痛み止めを打って第1レースに挑み、スタート直後はいい感じで走れたが、転んでしまった。それでまた右肩を痛めて、とても走れる状態ではなかったので第2レースを欠場することにした。今日の転倒で折れたのか、金曜日の時点で折れていたのかわからないが、右鎖骨が折れていることがわかったので、日本に帰ってすぐに手術をしたい」
ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 3位)
「スタートも決まり順調だったが、バックストレートでクロッチローに押し出されて転びそうだった。それが故意だったとは思いたくないが、その遅れを取り戻すのに全力を尽くした。今日は、前を走るライダーに比べてちょっとだけペースが遅かった。優勝できなかったのは残念だが、3位になれてよかった。最終戦ポルティマオ(アルガルベ・インターナショナル・サーキット)は大好きなサーキットなので、優勝してシーズンを終えたい」
アンソニー・ウェスト(スーパースポーツ 4位)
「今日はとても気持ちよく走ることができた。バイクの状態もよくてパッシングポイントもたくさんあった。今日はトップグループにすぐに追いつくことができた。しかし、追いついてからは、なかなか前に出ることができなかった。今日の結果でランキングをひとつ上げることができた。予選の遅れを取り戻すことができてよかった」
ユージェーヌ・ラバティ(スーパースポーツ 13位)
「転倒するまでは、いいレースができると思っていた。ストレートでは自分の方が速かったが、今日のラスコルツはブレーキングがすごくハードだった。とにかく、自分とクロッチローの間にラスコルツがいてくれたらと思ったが、燃料が少なくなってきてからバイクのバランスが変わってしまい、フロントから転んでしまった。これでクロッチローと19点差。最終戦はとにかく優勝することだけを目標に戦いたい」