レイが今季3回目のフロントロー獲得
今季2勝目に向けて絶好のグリッドから決勝に挑む

2009年7月24日(金)、25日(土)
予選
サーキット:ブルノ・サーキット
天候:晴れ
気温:26℃(金)、18℃(土)
コースコンディション:ドライ

第10戦チェコ大会は、金曜日、土曜日ともに青空が広がった。しかし気温の変化が激しく、セットアップの難しい2日間となった。その中で、PPを獲得したのはベン・スピーズ(ヤマハ)。2番手にミッシェル・ファブリッツォ(ドゥカティ)、3番手にマックス・ビアッジ(アプリリア)と続き、ジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)が4番手に入り、2戦ぶり今季3回目のフロントローを獲得した。今大会、CBR1000RR勢は、フロントローを獲得したレイを筆頭に5選手がスーパーポールに進出したが、カルロス・チェカ(HANNspree Ten Kate Honda)10番手、レオン・ハスラム(Stiggy Motorsport AB)17番手、清成龍一(Ten Kate Honda Racing)18番手、ジョン・ホプキンス(Stiggy Motorsport AB)20番手と、厳しい戦いを強いられた。

CBR1000RR勢で最高位につけたレイは、初日のフリー走行で11番手、1回目の予選で13番手、2日目の予選でも12番手とセットアップに苦しむも、セッティングが決まったスーパーポールでは、一気に順位を上げた。予選上位20番手までが出場したSP1では12番手、SP2で6番手に浮上、SP3ではさらにポジションを上げて4番手に入った。今季3回目のフロントローから、第8戦サンマリノ大会以来の今季2勝目に期待が膨らむ。

対照的に、フリー走行と予選で順調にセットアップを進めたチェカが、スーパーポールでポジションを落とした。チェカは、初日のフリー走行で7番手。1回目の予選で3番手に浮上、2日目2回目の予選で5番手。スーパーポール直前のフリー走行でも4番手と好調をキープ、快調にラップを刻んだが、このセッションで転倒を喫し、マシンのセッティングが完ぺきにならなかったことでSP3進出を逃して10番手に終わった。しかし、決勝に向けてバイクの仕上がりはよく、3列目から追い上げのレースに挑む。

以下、予選15番手のハスラム、16番手のホプキンス、17番手の清成は、2日間を通じてセットアップが決まらず苦戦。SP2進出を逃し、ハスラム17番手、清成18番手、ホプキンス20番手でグリッドが確定した。

スーパースポーツ(SS)は、カル・クロッチロー(ヤマハ)がPPを獲得。9戦を終えてランキング2位につけるユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)が2番手につけた。ラバティは、前戦ドニントンパークで表彰台を逃す5位に終わっているだけに、今大会は4戦ぶり今季4勝目に闘志を燃やす。以下、CBR600RR勢は、マッシモ・ロッコリ(Honda)9番手、アンソニー・ウェスト(Stiggy Motorsport AB)10番手でトップ10入り。ランキング3位のケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)は、初日のフリー走行で3番手と好調なスタートを切ったが、予選ではセッティングが決まらず14番手と大きくポジションを落とした。ランキング5位のアンドリュー・ピット(HANNspree Ten Kate Honda)も2日間を通じてセットアップが決まらず24番手だった。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 4番手)

「スーパーポールの前に行われたフリー走行で試したセッティングがよくて、それがスーパーポールの結果につながった。昨日、今日と、タイヤとのマッチングに苦しんできたが、それをギリギリで解決できてうれしい。全力を尽くしてくれたチームに感謝したい。ブルノは、スーパーバイクで走るのは初めて。コースに慣れるまでは戸惑ったが、スーパーポールでやっと自分の走りができるようになった。明日のレースが楽しみだ」

カルロス・チェカ(スーパーバイク 10番手)

「2列目までに並びたかったが、うまくいかなかった。通常、スーパーポールになれば1秒はタイムを上げることができるのだが、コーナーの立ち上がりでバイクの動きが激しく、タイムをロスしてしまった。しかし、バイクの仕上がりはいいし、レースタイヤでのアベレージも悪くない。今日はフリー走行で転倒したのがスーパーポールに影響したが、明日はもっとタイムを上げることができるはず。明日はいいレースにしたい」

清成龍一(スーパーバイク 18番手)

「前回のドニントンパークで一度試した新しいサスペンションを、先週のイモラテストから使っている。いいポイントはあるのだが、まだセッティングが完ぺきではない。昨日から今日にかけてあまりセットアップが進まず、気持ちよく走れなかった。5列目というグリッドは厳しいが、決勝では追い上げのレースをしたい。明日はウオームアップでもう一度セッティングにトライして、1つでも上のポジションでフィニッシュしたい」

ユージェーヌ・ラバティ(スーパースポーツ 2番手)

「PPは取れなかったが、今日の結果には満足している。バイクの状態はよくて攻める走りができた。今日はフィーリングもよく、リズムある走りができた。明日はタイヤに厳しいレースになると思うが、ベストを尽くしたい」

ケナン・ソフォーグルル(スーパースポーツ 14番手)

「昨日から大きくセッティングを変更したが、方向性を間違えてタイムを落としてしまった。明日のウオームアップでさらにセットアップを見直し、決勝に向けてできるだけベストな状態に近づけたい。明日までデータを徹底的にチェックして対策したい。先週のイモラテストは順調だったし、本当に残念なグリッドになってしまった」

アンドリュー・ピット(スーパースポーツ 24番手)

「厳しい一日だった。何て言っていいのかよく分からない。昨日から今日にかけて、2台のバイクを使っていろいろトライしたが、2台ともにうまく走ってくれなかった。明日のウオームアップでもう一度セットアップにトライしたい」

予選リザルト

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1B.スピーズヤマハ1:58.868
2M.ファブリッツォドゥカティ1:58.950
3M.ビアッジアプリリア1:59.055
4ジョナサン・レイHonda1:59.740
5S.バーンドゥカティ1:59.787
6T.コルサーBMW2:00.046
10カルロス・チェカHonda 1:59.748
16マシュー・ラグリブHonda 2:00.498
17レオン・ハスラムHonda 2:00.718
18清成龍一Honda 2:00.811
20 ジョン・ポプキンス Honda 2:14.727
24V.イアンヌッツォHonda2:02.346

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1C.クロッチローヤマハ2:02.060
2ユージェーヌ・ラバティHonda+0.848
3J.ラスコルツカワサキ+1.157
4藤原克昭カワサキ+1.160
5G.ナンネッリトライアンフ+1.368
6G.マッコイトライアンフ+1.602
9M.ロッコリHonda +2.075
10アンソニー・ウェストHonda +2.132
11マーク・エイチソンHonda +2.219
12ミゲル・プライアHonda +2.243
14ケナン・ソフォーグルHonda +2.403
15D.デロモHonda +2.443
16R.ハームスHonda +2.548
17 B.ヴェネマン Honda +3.158
18J.ギュンターHonda +3.196
19 A.ボス Honda +3.213
20 M.ラバティ Honda +3.327
21ジャンルカ・ビジエロHonda+3.335
22 P.ボスタレク Honda +3.441
24 A.ピット Honda +3.607
25 J.オハロラン Honda +3.939
27 S.ロウズ Honda +5.244
29 J.ブロズHonda +6.991