第6戦南アフリカ大会が15日(金)、ヨハネスブルグ郊外のキャラミで開幕した。キャラミで開催されるのは、2002年以来7年ぶり。一周4.263km。アップダウンに富んだコースは、エキサイティングなサーキットとして選手たちの評判もいい。昨年11月には7年ぶりの開催に向けて事前テストが行われた。そのため、初日からレベルの高い走行となり、初日から好調だったジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)がスーパーポールで5番手。今季2回目のフロントローを逃すも、SB初表彰台の期待が膨らんだ。
レイは初日の予選で2番手と、好調なスタートを切った。2日目、2回目の予選でも3番手。スーパーポールでは、SP1、SP2を難なくクリア。最終ステージでフロントローを狙ったが、わずかに届かなかった。ポールポジション(PP)を獲得したのはベン・スピーズ(ヤマハ)で開幕から6戦連続。2番手にミッシェル・ファブリッツォ(ドゥカティ)、3番手にマックス・ビアッジ(アプリリア)、4番手に芳賀紀行(ドゥカティ)。5番手のレイまで、トップから0.346秒という接戦だった。
開幕戦からチャターに苦しんできたカルロス・チェカ(HANNspree Ten Kate Honda)が、今大会はチャターから解放される快走を見せた。予選初日は11番手。2日目の予選も9番手とやや苦悩したが、午後のフリー走行で車体のセッティングが決まった。このセッションでトップタイムをマークしたのはレイ。そのレイに0.279秒遅れたが2番手タイムをマーク。今年になって一番の走りを見せた。スーパーポールでも難なくSP3進出を果たし7番手。レイ同様、フロントローを逃したが仕上がりはよく、レイとともに今季初表彰台に挑む。
5戦を終えて総合ランキング4位と、CBR1000RR勢の最上位につけるレオン・ハスラム(Stiggy Motorsport AB)が10番手につけた。ハスラムは予選で2番手と好調な走りを見せたが、前戦イタリア同様、今大会もスーパーポールでタイムを出せず、悔しいグリッドに終わった。
前戦イタリア大会で2レース連続の表彰台に立った清成龍一(Ten Kate Honda Racing)は、車体のセッティングに苦しみ、12番グリッドに終わった。清成は初日の予選で16番手と出遅れた。2日目、2回目の予選で8番手までポジションを上げたが、スーパーポールではSP3進出を逃し、12番グリッドが確定した。しかし、ハスラムとともに決勝では追い上げのレースが期待される。
スーパースポーツは、カル・クロッチロー(ヤマハ)がPPを獲得。フリー走行でトップタイムをマークしたケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)が2番手。以下、ユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)、アンドリュー・ピット(HANNspree Ten Kate Honda)と続き、フロントローに3台のCBR600RRが並んだ。前回イタリア大会で表彰台を逃しているだけに、今回はその雪辱戦となる。
順位 | ライダー | マシン | タイム |
1 | B.スピーズ | ヤマハ | 1:37.288 |
2 | M.ファブリッツォ | ドゥカティ | 1:37.289 |
3 | M.ビアッジ | アプリリア | 1:37.466 |
4 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 1:37.544 |
5 | ジョナサン・レイ | Honda | 1:37.634 |
6 | J.シュムルツ | ドゥカティ | 1:37.677 |
7 | カルロス・チェカ | Honda | 1:37.940 |
10 | レオン・ハスラム | Honda | 1:37.988 |
12 | 清成龍一 | Honda | 1:38.081 |
20 | トミー・ヒル | Honda | 1:39.001 |
順位 | ライダー | マシン | タイム/差 | |
1 | C.クロッチロー | ヤマハ | 1:40.634 | |
2 | ケナン・ソフォーグル | Honda | +0.369 | |
3 | ユージェーヌ・ラバティ | Honda | +0.527 | |
4 | アンドリュー・ピット | Honda | +0.762 | |
5 | J.ラスコルツ | カワサキ | +0.924 | |
6 | M.ピロ | ヤマハ | +0.929 | |
8 | マーク・エイチソン | Honda | +1.065 | |
11 | M.ロッコリ | Honda | +1.445 | |
13 | マシュー・ラグリブ | Honda | +1.969 | |
15 | D.デロモ | Honda | +2.147 | |
16 | アンソニー・ウェスト | Honda | +2.187 | |
17 | ミゲル・プライア | Honda | +2.198 | |
18 | R.ホーランド | Honda | +2.375 | |
19 | M.ラバティ | Honda | +2.512 | |
20 | ジャンルカ・ビジエロ | Honda | +2.516 | |
23 | A.ボス | Honda | +3.291 | |
25 | F.ライ | Honda | +3.446 | |
26 | P.ボスタレク | Honda | +3.996 | |
27 | J.ギュンター | Honda | +4.250 |
コメント
ジョナサン・レイ(スーパーバイク 5番手)
「レースタイヤでいいペースで走れているので、今回はフロントローからスタートしたかった。SP1はレースタイヤでいいタイムを出すことができた。SP2とSP3は、QFタイヤでいいタイムを出せると思っていたが、思うようにいかず残念だった。しかし、5番グリッドなので、それほどがっかりしていない。決勝に向けていいラップを刻めているし、いいレースができると思う。決勝に向けて2種類のタイヤを選んだ。どちらもいいペースで走れているし、どちらにするかは天候を見て決めたい」
カルロス・チェカ(スーパーバイク 7番手)
「昨日はあまりいいフィーリングではなかったが、今日はバイクのセッティングが決まった。チャターもなく、今年になって一番いい状態だと思う。これまでは、このチャターをなくすためにセッションをこなしていたようなものだった。今日はすべてが順調だった。スーパーポールは、最後のSP3でうまくいかなかったが、明日はいいレースができると信じている。スタートを決めてトップグループについていきたい
」
清成龍一(スーパーバイク 12番手)
「初日はあまりいい状態ではなかったが、2日目はフィーリングもよくなり、エンジンの調子もよくなった。スーパーポールの前のフリー走行で違うセッティングを試したが、午前中の予選セッションと同じ状態でスーパーポールに挑むことにした。前回のモンツァはSP3進出を果たしフロントローに並べた。今回もフロントローを狙っていたので残念だった。決勝は、もっとスムーズに乗らなくてはいけない。明日は厳しいレースになると思うが、スタートを決めて、いいレースにしたい」