ハスラム両レースで5位。チェカ第2レースで6位、清成9位と厳しい戦い
SSでウェスト、ソフォーグルが表彰台を獲得
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2009年4月5日(日)
決勝
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会場:バレンシア・サーキット
天候:晴れ一時雨
気温:23℃(SB第2レース)
スーパーバイク世界選手権第3戦のスペイン大会決勝は、予選10番手から決勝に挑んだレオン・ハスラム(Stiggy Motorsport AB)が両レースで5位と健闘した。地元スペイン大会に闘志を燃やすカルロス・チェカ(HANNspree Ten Kate Honda)は、予選8番手から、第1レースはコースアウトを喫し、無念のリタイア。第2レースも6位と表彰台に届かなかった。予選9番手の清成龍一(Ten Kate Honda Racing)も、第1レース12位、第2レース9位と苦しい戦いを強いられた。
今大会は、芳賀紀行(ドゥカティ)が両レースで優勝。第1レースの2位にはミッシェル・ファブリッツォ(ドゥカティ)。3位にマックス・ノイキルヒナー(スズキ)。第2レースの2位にベン・スピーズ(ヤマハ)。3位にファブリッツォという結果だった。
CBR1000RR勢でベストリザルトを残したのは、両レースともに、3列目から快調にラップを刻んだハスラムだった。第1レースは、加賀山就臣(スズキ)、トム・サイクス(ヤマハ)、マックス・ビアッジ(アプリリア)とのし烈な戦いを制した。第2レースでは、大混戦となった5位争いから抜け出してチェッカーを受けた。3戦を終えてハスラムは総合5位をキープ。今季2度目の表彰台には立てなかったが、CBR1000RR勢の最上位につけている。
地元大会に臨んだチェカは、2年連続の表彰台に闘志を燃やした。しかし、第1レースは序盤にコースアウトを喫し、最下位に転落。地元ファンの声援の中で猛烈に追い上げたがリタイアに終わった。雪辱を期した第2レースでは、ハスラムとし烈な戦いを繰り広げたが、思うようにペースが上がらず6位でチェッカーを受けた。
予選9番手の清成は、両レースともに序盤の遅れが響き、第1レース12位、第2レース9位と悔しいレースに終わった。予選7番手から決勝に挑んだジョナサン・レイ(Hannspree Ten Kate Honda)は、第1レースで転倒リタイア。第2レースもペースが上がらず13位と低迷した。スーパーバイク初参戦となったジョン・ホプキンス(Stiggy Motorsport AB)は、予選16番手から11位/12位だった。
スーパースポーツは、グリッドにつく直前に通り雨となった。そのためにレース序盤はハーフウエット、中盤以降は完全なドライとなる厳しいレースとなり、タイヤの選択が明暗を分けることになった。スタート直後は、ドライのベストタイムから、5〜6秒遅いスローペースの戦いとなった。しかし、急速に路面は乾き、中盤には完全なドライコンディションになる。その中で、予選3番手から好スタートを切ったアンソニー・ウェスト(Stiggy Motorsport AB)が9周目にトップに浮上。カル・クロッチロー(ヤマハ)、ケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)の3台でトップグループを形成した。ウェストは22周目までトップを快走したが、最終ラップでクロッチローにかわされ、惜しくも2位に終わった。3位にソフォーグル。今大会、CBR600RRは優勝を逃したが、ウェストとソフォーグルが新しいCBR600RRのデビュー戦を表彰台で飾った。
決勝リザルト
スーパーバイク(レース1)
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
|
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|
1 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 23 | 36:44.766 |
2 | M.ファブリッツォ | ドゥカティ | 23 | +3.677 |
3 | M.ノイキルヒナー | スズキ | 23 | +3.959 |
4 | R.ラコーニ | ドゥカティ | 23 |
+4.210 |
5 | レオン・ハスラム | Honda | 23 | +13.824 |
6 | 加賀山就臣 | スズキ | 23 | +14.562 |
| | | | |
11 | ジョン・ホプキンス | Honda | 23 | +30.902 |
12 | 清成龍一 | Honda | 23 | +31.298 |
15 | トミー・ヒル | Honda | 23 |
+43.040 |
RT | カルロス・チェカ | Honda | 21 | +2Laps |
RT | V.イアンヌッツォ | Honda | 9 | +14Laps |
RT | ジョナサン・レイ | Honda | 1 | +22Laps |
スーパーバイク(レース2)
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
|
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1 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 23 | 36:46.927 |
2 | B.スピーズ | ヤマハ | 23 | +5.105 |
3 | M.ファブリッツォ | ドゥカティ | 23 | +6.386 |
4 | R.ラコーニ | ドゥカティ | 23 | +6.573 |
5 | レオン・ハスラム | Honda | 23 | +14.075 |
6 | カルロス・チェカ | Honda | 23 | +17.333 |
| | | | |
9 | 清成龍一 | Honda | 23 | +21.015 |
12 | ジョン・ホプキンス | Honda | 23 | +23.952 |
13 | ジョナサン・レイ | Honda | 23 | +29.082 |
22 | トミー・ヒル | Honda | 23 | +52.966 |
23 | V.イアンヌッツォ | Honda | 23 | +53.196 |
スーパースポーツ
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
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1 | C.クロッチロー | ヤマハ | 23 | 38:15.613 |
2 | アンソニー・ウェスト | Honda | 23 | +0.171 |
3 | ケナン・ソフォーグル | Honda | 23 | +8.408 |
4 | マーク・エイチソン | Honda | 23 | +12.421 |
5 | 藤原克昭 | カワサキ | 23 | +16.529 |
6 | マシュー・ラグリブ | Honda | 23 | +19.242 |
| | | | |
9 | ユージェーヌ・ラバティ | Honda | 23 | +35.436 |
11 | ジャンルカ・ビジエロ | Honda | 23 | +39.759 |
12 | R.ハームス | Honda | 23 |
+39.970 |
13 | アンドリュー・ピット | Honda | 23 | +50.532 |
14 | M.ロッコリ | Honda | 23 | +51.506 |
16 | P.ボスタレク | Honda | 23 | +1:12.275 |
17 | A.ボス | Honda | 23 | +1:24.237 |
18 | ミゲル・プライア | Honda | 23 |
+1:31.250 |
21 | F.ライ | Honda | 18 | +5Laps |
RT | R.ホーランド | Honda | 15 | +8Laps |
RT | D.デロモ | Honda | 14 | +9Laps |
RT | J.ギュンター | Honda | 4 | +19Laps |
ポイントスタンディング
ライダー | スーパーバイク
順位 |
ライダー |
マシン |
総合ポイント |
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|
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1 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 135 |
2 | B.スピーズ | ヤマハ | 95 |
3 | M.ノイキルヒナー | スズキ | 65 |
4 | M.ファブリッツォ | ドゥカティ | 60 |
5 | レオン・ハスラム | Honda | 58 |
6 | R.ラコーニ | ドゥカティ | 56 |
|
10 | ジョナサン・レイ | Honda | 33 |
11 | 清成龍一 | Honda | 32 |
12 | カルロス・チェカ | Honda | 31 |
18 | ジョン・ホプキンス | Honda | 9 |
20 | トミー・ヒル | Honda | 6 |
21 | ロベルト・ロルフォ | Honda | 3 |
マニュファクチャラー | スーパーバイク
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
|
|
1 | ドゥカティ | 135 |
2 | ヤマハ | 110 |
3 | Honda | 73 |
4 | スズキ | 65 |
5 | アプリリア | 57 |
6 | BMW | 31 |
ライダー | スーパースポーツ
マニュファクチャラー | スーパースポーツ
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
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|
1 | Honda | 70 |
2 | ヤマハ | 54 |
3 | カワサキ | 22 |
4 | スズキ | 17 |
5 | トライアンフ | 15 |
コメント
レオン・ハスラム(スーパーバイク 5位/5位)
「今日の結果に満足している。特に第2レースは、序盤で遅れたにもかかわらず、Honda勢トップでフィニッシュできた。第2レースはスタートに失敗しなければ、3位争いのグループについていけたと思う。それだけに残念だった。今日は、予選まで悩まされていたチャターが、かなり改善された。まだ完全ではなかったが、ペースを上げることができた。今回のようにバイクのセットアップに集中して、表彰台、優勝を狙いたい」
カルロス・チェカ(スーパーバイク リタイア/6位)
「バイクの状態は第2レースより第1レースの方がよかった。しかし、第1レースは最終コーナーでコースアウトを喫し、最後尾に落ちてしまった。第2レースはスタートはよかったが、アクセルがちゃんと開かず、思うようにペースを上げられなかった。去年のように表彰台、優勝を狙っていたが、残念だった」
清成龍一(スーパーバイク 12位/9位)
「両レースともに序盤にペースを上げられず、苦しい戦いになった。第1レースは、クラッチミートがうまくいかず遅れてしまった。第2レースはスタートはうまくいったのだが、エンジンのセッティングを変えたことで、慣れるのに時間がかかってしまった。加えて、順調に追い上げているときに、コルサー(BMW)と接触してポジションを落とし、追い上げるのが大変だった。今大会は、全体的にいいスタートが切れたが、その後思うようにいかなかった」
アンソニー・ウェスト(スーパースポーツ 2位)
「最終ラップで抜かれ、本当に残念だった。レースの大半をリードしていたし、勝ちたかった。しかし、9位に終わった前回のカタール大会に比べたら、はるかにうれしいレースだった。今大会からバイクが新型になり、そのセットアップに集中していた。その最初のレースで優勝争いができてうれしい。次のレースでは、もっとポテンシャルが上がっていると思うし、アッセンは大好きなコースなので優勝を狙っていく」
ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 3位)
「予選が11位だったことを思えば、表彰台に立ててすごくうれしい。今週は、バイクのセットアップに集中しなければならなかった。さらに、レース直前に雨が降るなど、精神的にも厳しい戦いだった。今日は勝てるとは思っていなかったが、表彰台に立ててよかった。次のアッセンでは、優勝を狙えると思う」