第3ステージ進出を果たしたレイが7番手
チェカ8番手、清成は9番手から決勝に挑む

2009年4月3日(金)、4日(土)
予選
会場:バレンシア・サーキット
天候:晴れ
気温:21℃(金)、22℃(土)
コースコンディション:ドライ

スーパーバイク世界選手権第3戦スペイン大会は、予選トップのベン・スピーズ(ヤマハ)から1秒差以内に20台という大接戦となった。その厳しい戦いの中で、CBR1000RR勢5台が、上位20台で争われるスーパーポール進出を果たした。スピーズがPPを獲得。CBR1000RR勢は、第3ステージ進出を果たしたジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)が7番手、カルロス・チェカ(HANNspree Ten Kate Honda)8番手、第2ステージに残った清成龍一(Ten Kate Honda Racing)が9番手、レオン・ハスラム(Stiggy Motorsport AB)10番手、そして今大会からスーパーバイクに参戦のジョン・ホプキンス(Stiggy Motorsport AB)が16番手だった。

バレンシアは、金曜日、土曜日ともに快晴に恵まれた。路面コンディションもよく、初日から好タイムが続出、セッションごとに大きくポジションが入れ替わった。

初日のフリー走行でトップタイムをマークし、地元スペインで絶好のスタートを切ったチェカは、1回目15番手、2日目に行われた2回目の予選で14番手につけて、スーパーポールに進出。上位20台で行われる第1ステージではトップタイムをマーク。上位16台で繰り広げられた第2ステージで8番手、第3ステージで8番手だった。

初日のフリー走行で14番手のレイは、初日の予選で9番手。2日目2回目の予選で13番手にポジションを落とすも、スーパーポールでは、第1ステージ、第2ステージで着実にポジションを上げ、第3ステージで7番手と、CBR1000RR勢最上位で2列目を獲得した。

清成は、初日のフリー走行で4番手とまずまずのスタートを切った。そして、初日の予選で10番手。2日目2回目の予選で8番手に浮上と、ロングランでは高いアベレージを刻んだが、スーパーポール第1ステージは16番手、第2ステージは9番手と、惜しくも第3ステージ進出を逃して3列目グリッドが確定した。

以下、予選19番手から決勝に挑んだハスラムが、第1ステージで10番手、第2ステージ10番手で、清成とともに3列目から決勝に挑む。今大会からスーパーバイク世界選手権に参戦するホプキンスは、予選20番手から、スーパーポール第1ステージをクリア、第2ステージで16番手。デビュー戦を4列目から挑むことになった。

今大会からスーパーバイク世界選手権は、世界同時不況による経費削減のために、金曜日午前中のスケジュールが廃止された。午後にフリー走行と予選を行い、これまで通りの走行時間枠はキープされた。

スーパースポーツは、金曜日の走行がフリー走行のみの1回。土曜日に2回目のフリー走行と予選を行う方式に変更となった。

初日のフリー走行でトップタイムをマークしたのは地元スペインのホアン・ラスコルツ(カワサキ)。以下、カル・クラッチロー(ヤマハ)、藤原克昭(カワサキ)と続き、CBR600RR勢は、ケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)4番手、マシュー・ラグリブ(HANNspree Honda Althea)6番手、アンソニー・ウェスト(Stiggy Motorsport AB)8番手、ディフェンディングチャンピオンのアンドリュー・ピット(HANNspree Ten Kate Honda)10番手。2日目2回目のフリー走行では、ウェストが3番手と好調な走りを見せ、ラグリブ4番手、ソフォーグル8番手、ピット12番手。今大会からソフォーグルとピット、ウェストには、ニューモデルとなったCBR600RRが投入された。

予選では、クロッチロー(ヤマハ)がPPを獲得。CBR600RR勢は、ウェストが3番手でフロントローを獲得するも、新型CBR600RRに乗るピット9番手、ソフォーグル11番手と思うようにタイムを伸ばせなかった。しかし、セッションをこなすごとにセットアップが進んでいるだけに、決勝での巻き返しのレースに期待が集まる。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 7番手)

「7位という結果に満足していないが、セッションを追うごとに確実にセットアップが進んだ。今日は第3ステージに進出するために第1ステージと第2ステージでは予選タイヤを使った。レースタイヤで挑んだ第3ステージでは、レースタイヤのベストを刻めてよかった。まだまだ完ぺきではないが、前回のカタールよりセットアップは決まっている。明日のレースでは、今年のベストリザルトを狙っていく」

カルロス・チェカ(スーパーバイク 8番手)

「第2ステージで転んでしまったが、それでも運よく第3ステージに進出することができてよかった。今回はベスト8に残り、2列目までを確保する作戦だった。その結果、第3ステージはレースタイヤで挑まなければならず8番手に終わったが、狙っていた通り、2列目から決勝に挑むことができてうれしい。昨年もここでいいレースができたし、地元のファンの前で表彰台に立てた。今年もファンの期待に応えたい。レースタイヤでは信じられないくらいの接戦。決勝は厳しいレースになると思う」

清成龍一(スーパーバイク 9番手)

「今回は、走り出しのフィーリングがすごくよかったのだが、その後、思うようにタイムを伸ばせなかった。レースタイヤのアベレージも悪くないのだが、トップグループについていくには、もう少しアベレージを上げなくてはいけない。スーパーポールは、第1ステージで危うく落ちるところだった。今回は大接戦で、第1ステージから予選タイヤを使う選手が多く、危なかった。第2ステージでは予選タイヤでアタックしたとき、最終コーナーでミスをした。あれがなければ第3ステージに進めた。昨年も追い上げのレースをしたので、今年もいい走りを見せたい」

アンドリュー・ピット(スーパースポーツ 9番手)

「ニューバイクのデビュー戦ということで、セッティングに多くの時間が必要だ。エンジンのパフォーマンスには満足しているが、車体のセッティングがまだ完全ではなく、試行錯誤の状態のまま予選を終えてしまった。この2日間、いままで乗っていたバイクと同じような車体のフィーリングを出すために全力を尽くした。9番手というグリッドには満足していないが、走るごとにセッティングが出てきているので、決勝では追い上げたい」

ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 11番手)

「今日の結果にはがっかりしている。しかし、ニューバイクの初レース、しかも走行時間が十分にない状態なのだから、この結果は仕方がない。まだまだ完全な状態ではないが、ポテンシャルの高さは十分に感じている。決勝では表彰台を目指し全力を尽くしたい」

予選リザルト

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1B.スピーズヤマハ1:33.270
2R.ラコーニドゥカティ1:33.955
3芳賀紀行ドゥカティ1:34.082
4M.ファブリッツォドゥカティ1:34.259
5加賀山就臣スズキ1:34.755
6M.ノイキルヒナースズキ1:34.903
7ジョナサン・レイHonda1:35.056
8カルロス・チェカHonda1:35.346
9清成龍一Honda1:34.536
10レオン・ハスラムHonda1:34.655
16ジョン・ホプキンスHonda1:35.251
22トミー・ヒルHonda1:35.890
28V.イアンヌッツォHonda1:36.813

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム
1C.クロッチローヤマハ1:35.865
2J.ラスコルツカワサキ1:36.033
3アンソニー・ウェストHonda1:36.664
4藤原克昭カワサキ1:36.754
5M.ピロヤマハ1:36.812
6マーク・エイチソンHonda1:36.910
7マシュー・ラグリブHonda1:36.918
9アンドリュー・ピットHonda1:37.063
10R.ハームスHonda1:37.188
11ケナン・ソフォーグルHonda1:37.220
13ユージェーヌ・ラバティHonda1:37.403
14M.ロッコリHonda1:37.457
16ジャンルカ・ビジエロHonda1:37.702
19ミゲル・プライアHonda1:37.984
20R.ホーランドHonda1:38.244
21J.ギュンター Honda1:38.245
22D.デロモHonda1:38.334
23P.ボスタレクHonda1:38.512
24A.ボスHonda1:38.581
26F.ライHonda1:38.935