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リザルト ポイント
第14戦 ポルトガル 第14戦 ポルトガルview

チェカ、第1レースで2位表彰台
第2レースでは、ハスラムが3位表彰台に立つ

2008年11月2日(日)
決勝
会場:アルガルベ・インターナショナル・サーキット
天候:晴れ
気温:20℃
コースコンディション:ドライ

スーパーバイク世界選手権(SB)最終戦ポルトガル大会の決勝は、終日、青空の下で行われた。最高気温も20℃まで上昇し、絶好のコンディションで熱戦が繰り広げられた。優勝したのは今大会を最後に引退するトロイ・ベイリス(ドゥカティ)。両レース完全Vで有終の美を飾った。CBR1000RR勢は、第1レースでカルロス・チェカ(Hannspree Ten Kate Honda)が2位。第2レースでは、ワイルドカードで出場のレオン・ハスラム(Honda)が3位になり、それぞれ表彰台で最終戦を締めくくった。

第1レースは、チェカの2位を筆頭に、4位にジョナサン・レイ(Honda)、6位にグレゴリオ・ラビッラ(Paul Bird Motorsport)、7位ハスラム、8位清成龍一(Hannspree Ten Kate Honda)と、トップ10に5台のCBR1000RR勢が名前を連ねた。以下、12位にロベルト・ロルフォ(Hannspree Honda Althea)、14位にカール・マガリッジ(Team DFX Honda)。第2レースは、3位のハスラムを筆頭に、チェカ7位、ラビッラ8位、カル・クロッチロー(Honda)9位、清成11位、レイ15位と、それぞれポイントを獲得した。青山周平(Alto Evolution Honda Racing)は、第1レース18位、第2レース26位に終わり、ポイント獲得を果たせなかった。

第1レースで2位表彰台に立ったチェカは、スペインから駆けつけた大勢のファンの声援を追い風に、両レースともに力強い走りを見せた。第1レースは、予選11番手からオープニングラップで8番手。序盤からリードを築いたベイリスの後方に形成された大きな2番手集団から抜け出し、後半は、トロイ・コルサー(ヤマハ)との、し烈な2位争いを制して2位表彰台に立った。第2レースも2位争いを繰り広げたが、他車の転倒を避けるためにコースアウトを喫し、ポジションを落とし7位に終わった。しかし、SBKデビューシーズンで年間4位を獲得、2年目のタイトル取りへの期待が膨らんだ。

ワイルドカードで出場し、表彰台に立ったハスラムは、両レースともにすばらしい走りを見せた。第1レース、第2レースともに好スタートから表彰台争いに加わり、第2レースでは見事、表彰台に立った。来季のフル参戦が決まっているハスラムにとって、大きな自信となるレースだった。

予選19番手から追い上げのレースが期待された清成は、混戦からなかなか抜け出せず、第1レース8位、第2レースも11位になるのがやっとだった。しかし、ルーキーながら3勝を挙げて、年間9位を獲得。チェカとともに来季のタイトル取りが期待される。

来季から、チェカ、清成のチームメートとしてスーパーバイクに参戦するレイも、来季の活躍を期待させる走りを見せた。第1レースは好スタートから4位。第2レースも好スタートを切るが、痛恨のコースアウトで15位。悔しいレースとなったが来季の活躍を大いに期待させた。ハスラムのチームメートで予選2番手から決勝に挑んだクロッチローは、第1レースはソフトコンパウンドを選択したため、タイヤの消耗に苦しんでリタイア。第2レースはハードタイヤをチョイスして9位でチェッカーを受けた。

以下、CBR1000RR勢は、今大会6位/8位と健闘したラビッラが年間12位、14位/21位のマガリッジが年間15位、12位/18位のロルフォが年間17位。青山は年間30位だった。

その他の日本人勢は、中冨伸一(ヤマハ)が13位/17位。玉田誠(カワサキ)19位/24位。加賀山就臣(スズキ)15位/23位。芳賀紀行(ヤマハ)は、リタイア/14位だった。

スーパースポーツ世界選手権(SS)は、昨年のチャンピオンで、今大会スーパーバイクから乗り換えたケナン・ソフォーグル(Hannspree Ten Kate Honda)が、今季初レースを優勝で飾った。2位には、すでにタイトル獲得を決めているアンドリュー・ピット。3位にホアン・ラスコルツと、CBR600RRは今季7回目の表彰台独占を果たした。CBR600RRは、7年連続でタイトルを獲得した。藤原克昭(カワサキ)は22位だった。

コメント

カルロス・チェカ(スーパーバイク 2位/7位)

「2日間の予選は、バイクのセッティングに問題を抱えて思うような走りができなかったが、決勝では3日間の中でベストの走りができた。第1レースはスタートからバイクのフィーリングがよく、気持ちよく走ることができた。第2レースも調子はよかったが、他車の転倒を避けるために大きく遅れてしまった。それでも7位でチェッカーを受けられてよかった。今年は初めて経験するスーパーバイクシリーズ。初めて経験するサーキットも多かったが、年間4位になれたことは大きな自信になった。来年はタイトル獲得を目指したい」

レオン・ハスラム(スーパーバイク 7位/3位)

「第1レースはスタートもよく、最後までリズムのいい走りをすることができた。第2レースは、第1レースでいい走りができたことで自信がつき、さらにペースを上げることができた。このレースではコルサーとノイキルヒナー(スズキ)に追いつき、パスすることができたことがうれしかった。今日はベイリスの最後のレースだった。その記念すべきレースで一緒に表彰台に立てたことがうれしい。HM Plant Hondaでの最後のレースで表彰台に立ててよかった。来年もHondaのチームから世界選手権に出場できることもうれしい。来年のシーズンがすごく楽しみだ」

清成龍一(スーパーバイク 8位/11位)

「最終戦なので、いいレースをしようと全力を尽くしたが、あまりにもグリッドが悪すぎた。スタートで前に出ようとがんばったが、なかなか前に出ることができず、厳しいレースになってしまった。今年は初めてのスーパーバイク世界選手権への挑戦となったけれど、一年を振り返ってみると、コースを覚えただけで終わったという感じだった。テストをして挑んだレース、過去に走ったことがあるサーキットではまずまずのレースができたと思うが、自分の未熟さを痛感させられる一年だった。年間9位は決してよくないけれど、シングルで終われたことには満足している。来年は、開幕戦からいい走りができるように、オフのテストでバイクを仕上げたい」

青山周平(スーパーバイク 18位/26位)

「第1レースはコースアウトして最後尾に落ちてしまった。それから全力で追いかけ、転倒者やリタイアが出たことで18位になることができた。第2レースは、序盤はいいペースで走れたけれど、10周目あたりからタイヤが滑り出し、苦しい戦いになった。今年は一年が長く感じられた。納得のいくレースもなかったし、不完全燃焼の一年だった。残念だった」

ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 優勝)

「最高の週末になった。今年はスーパーバイクにスイッチしたが、自分がまだスーパーバイクを乗りこなす力がないことを痛感した。しかし、こうしてスーパースポーツに乗り換えて最初のレースで優勝できたことは大きな自信になった。来年、スーパースポーツで戦うことを決断したことが間違いでなかったことを感じた。今年は自分にとって学ぶことがたくさんあったが、今回のレースは、自分が成長していることをあらためて感じさせてくれた。来年は、再びスーパースポーツのタイトルを取るために全力を尽くしたい」

決勝リザルト

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1T.ベイリスドゥカティ2238:48.373
2カルロス・チェカHonda22+2.207
3T.コルサーヤマハ22+6.972
4J.レイHonda22+15.228
5F.ニエトスズキ22+16.126
6グレゴリオ・ラビッラHonda22+18.152
7L.ハスラムHonda22+18.939
8清成龍一Honda22+20.942
12ロベルト・ロルフォHonda22+36.848
14カール・マガリッジHonda22+41.806
17クリス・ウォーカーHonda22+50.840
18青山周平Honda22+1:05.928
RTC.クロッチローHonda18+4Laps
RTL.スカッサHonda10+12Laps

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1T.ベイリスドゥカティ2238:26.125
2M.ファブリッツォドゥカティ22+3.638
3L.ハスラムHonda22+4.356
4M.ノイキルヒナースズキ22+4.983
5F.ニエトスズキ22+6.775
6T.コルサーヤマハ22+7.403
7カルロス・チェカHonda22+7.578
8グレゴリオ・ラビッラHonda22+16.113
9C.クロッチローHonda22+16.284
11清成龍一Honda22+21.633
15J.レイHonda22+31.003
18ロベルト・ロルフォHonda22+32.272
19 クリス・ウォーカー Honda22+34.049
21カール・マガリッジHonda22+41.669
26青山周平Honda22+1:14.242
27L.スカッサHonda22+1:34.781

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1ケナン・ソフォーグルHonda35:39.851
2A.ピットHonda+3.844
3J.ラスコルツHonda+7.403
4J.ヘイズHonda+7.445
5B.パークスヤマハ+17.271
6G.ナンネッリHonda+17.297
7S.サンナHonda+25.803
8G.ビッジエッロHonda+29.749
11J.ブルックスHonda+30.697
12M.プライアHonda+30.719
14ラッセル・ホーランドHonda+40.839
17J.ギュンターHonda+46.765
19B.ネメスHonda+51.626
20P.ボスタレクHonda+57.092
23S.バラガンHonda+1:26.940
26H.シルバHonda+1Lap
RTR.ハームスHonda+10Laps
RTM.ラグリブHonda+15Laps
RTD.サケッティHonda+16Laps

ポイントスタンディング

ライダー:スーパーバイク

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 T.ベイリスドゥカティ460
2 T.コルサーヤマハ342
3 芳賀紀行ヤマハ327
4 カルロス・チェカHonda313
5 M.ノイキルヒナースズキ311
6 F.ニエトスズキ256
9 清成龍一Honda206
12 グレゴリオ・ラビッラHonda135
15 カール・マガリッジHonda77
17 ロベルト・ロルフォHonda59
18 ケナン・ソフォーグルHonda54
22 L.ハスラムHonda33
23 C.クロッチローHonda27
25 J.エリソンHonda19
26 J.レイHonda14
27 ラッセル・ホーランドHonda14
30 青山周平Honda5
31 クリス・ウォーカー Honda5

マニュファクチャラー:スーパーバイク

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1ドゥカティ570
2ヤマハ487
3Honda415
4スズキ408
5カワサキ94

ライダー:スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 A.ピットHonda214
2 J.レイHonda164
3 J.ブルックスHonda162
4 B.パークスヤマハ150
5 J.ラスコルツHonda121
6 F.フォーレヤマハ111
7 C.ジョーンズHonda100
9 R.ハームスHonda71
10 G.ナンネッリHonda70
11 G.ビッジエッロHonda60
13 M.ラグリブHonda56
18 J.ヘイズHonda26
19 ケナン・ソフォーグルHonda25
20 V.カリオHonda23
25 M.プライアHonda14
27 ラッセル・ホーランドHonda11
28 S.サンナHonda9
30 A.トードHonda8
33 G.ルブランHonda5
35 G.ゴウランドHonda4
36 P.ボスタレクHonda3

マニュファクチャラー:スーパースポーツ

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1Honda315
2ヤマハ203
3スズキ102
4トライアンフ77
5カワサキ46

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