モータースポーツ > スーパーバイク世界選手権 > 第14戦 ポルトガル 予選
リザルト
第14戦 ポルトガル 第14戦 ポルトガルview

ワイルドカードで出場のクロッチローが2番手、来季に向けてスーパーバイクに乗り換えたレイが3番手。2台のCBR1000RRがフロントローから決勝に挑む

2008年10月31日(金)、11月1日(土)
予選
会場:アルガルベ・インターナショナル・サーキット
天候:雨(金)、晴れ/雨(土)
コースコンディション:ウエット(金)、ドライ/ウエット(土)

スーパーバイク世界選手権(SB)最終戦ポルトガル大会が、完成したばかりのアルガルベ・インターナショナル・サーキットで開幕した。アップダウンに富む一周4.592kmの新コース。選手たちの評価は、「面白いけれど、難しいコース」というものだった。しかも、2日間を通じて不安定な天候となり、選手たちにとっては厳しい条件の中でコース攻略を強いられることになった。

その中で、PPを獲得したのは、今季シリーズチャンピオンを獲得し、この大会を最後に引退するトロイ・ベイリス(ドゥカティ)。2番手には英国スーパーバイク選手権(BSB)からワイルドカードで出場のカル・クロッチロー(Honda)。3番手には、今大会、スーパースポーツからスーパーバイクに乗り換えたジョナサン・レイ(Honda)が続いた。今季、Hannspree Ten Kate Hondaからスーパースポーツに出場しているレイは、来季は同チームからスーパーバイクに参戦することが決まっている。最終戦を前にアンドリュー・ピット(Honda)のタイトル獲得が確定したため、来季、スーパーバイクからスーパースポーツに乗り換えるケナン・ソフォーグル(Hannspree Ten Kate Honda)と入れ替わる形での参戦となった。

ワイルドカードながらHonda勢の最上位につけたクロッチローは、ウエットコンディションとなった初日に5番手、ドライになった2日目の予選でも5番手と好走し、スーパーポール進出を果たした。しかし、スーパーポール開始直前に雨が降り始め、今大会は、50分間で12ラップという“ウエットスーパーポール”で行われた。ウエットスーパーポールは、天候の変化を予想するのが難しく、アタックのタイミングが明暗を分ける。クロッチローは、序盤のアタックが功を奏して2番手につけた。鈴鹿8時間耐久レース以来のスーパーバイクとなったレイも、早めのアタックでタイムを上げて、予選8番手から3番手へと浮上、スーパーバイクのデビュー戦で見事、フロントローを獲得した。

以下、クロッチローとともにワイルドカードで出場のレオン・ハスラム(Honda)が予選6番手からスーパーポールでも6番手をキープ。予選11番手からスーパーポールに挑んだカルロス・チェカ(Hannspree Ten Kate Honda)は、雨脚が強くなるコンディションの中でポジションアップを果たせず11番手。追い上げのレースに挑むこととなった。

今大会は、不安定な天候に翻弄され、セッティングを詰めきれず、アタックのタイミングを逃したCBR1000RR勢が多かった。グレゴリオ・ラビッラ(Paul Bird Motorsport)17番手。前戦フランス大会を右鎖骨骨折のために欠場し、2戦ぶり復帰の清成龍一(Hannspree Ten Kate Honda)はリズムをつかみきれず19番手、アタックのタイミングを逃した青山周平(Alto Evolution Honda Racing)も24番手と、スーパーポール進出を逃した。

スーパースポーツは、スーパーバイクからスーパースポーツにスイッチした昨年のチャンピオンのソフォーグルがPPを獲得。今季タイトルを決めたピットが4番手と、両チャンピオンがフロントローから決勝に挑む。以下、トップ10に8台のCBR600RR勢が名前を連ねた。

コメント

カル・クロッチロー(スーパーバイク 2番手)

「これでHM Plant Hondaで最後のレースになるが、予選でいい走りができてとてもうれしい。今年はドニントンでもワイルドカードで出場しているが、あのときは雨のレースで好リザルトを残せたが、今日はドライの予選、ウエットのスーパーポールでもいい走りができた。今日は難しい一日になったが、完ぺきな走りだった。明日の決勝も集中して、よいリザルトを残したい」

清成龍一(スーパーバイク 19番手)

「初日のウエットは、フィーリングは悪くなかった。今日は午前中の予選がドライになり、このセッションでペースを上げられず、スーパーポール進出を果たせなかった。しかし、午後のフリー走行でやっといいリズムで走れるようになってきたので、明日はいいスタートを切って前のグループでレースを戦いたい。2戦ぶりの復帰。骨折した右鎖骨はほぼ完ぺきに治ったし、走りに影響はない。ただ、久しぶりに走るサーキットとしては、ポルティマオ(アルガルベ・インターナショナル・サーキット)はなかなか手ごわかった。とにかく明日は今年の最終戦なので、ベストを尽くしたい」

青山周平(スーパーバイク 24番手)

「ウエット、ドライともにフィーリングは悪くなかった。しかし、ドライになった今日の午前中の予選は、最後にタイヤの交換に時間がかかり過ぎて、アタックする時間が取れなかった。スーパーポール進出を逃し、グリッドも後方になってしまった。今年最後のレースなので、明日の決勝は、ポイントを獲得できるようにベストを尽くしたい」

ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ ポールポジション)

「初日のウエットは、最初からよいフィーリングで走ることができた。ドライになった今日は、どんな走りができるのだろうと思っていたが、ドライでも驚くほど順調だった。今日はトップタイムを狙っていたわけではないが、ラップをこなすごとにタイムを上げられた。久しぶりのCBR600RRだったが、本当に気持ちよく乗れた。まるで、自分の身体の一部のような感じだった」

予選リザルト

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1T.ベイリスドゥカティ1:58.548
2 C.クロッチロー Honda 2:01.023
3J.レイHonda2:02.027
4M.ビアッジドゥカティ2:02.107
5M.ファブリッツォドゥカティ2:02.779
6 L.ハスラム Honda 2:02.861
11カルロス・チェカHonda2:04.496
17グレゴリオ・ラビッラHonda1:45.334
19清成龍一Honda1:45.533
20ロベルト・ロルフォHonda1:45.659
21カール・マガリッジHonda1:45.796
24青山周平Honda1:46.257
28 クリス・ウォーカー Honda 1:47.310
29 L.スカッサ Honda 1:48.898

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1ケナン・ソフォーグルHonda1:45.156
2B.パークスヤマハ+0.070
3B.ヴェネマンスズキ+0.431
4A.ピットHonda+0.473
5G.ナンネッリHonda+0.556
6J.ラスコルツHonda+0.716
7J.ブルックスHonda+0.748
8 J.ヘイズ Honda +0.840
9M.ラグリブHonda+0.935
10G.ビッジエッロHonda+0.936
12ラッセル・ホーランドHonda+1.007
13R.ハームスHonda+1.038
15 S.サンナ Honda +1.225
18M.プライアHonda+1.398
22 B.ネメス Honda +2.243
23 J.ギュンター Honda +2.286
26 P.ボスタレク Honda +2.897
29 D.サケッティ Honda +3.758
30S.バラガンHonda+4.733
32 H.シルバ Honda +6.531

フォトギャラリー

  • 第14戦 ポルトガル
  • 第14戦 ポルトガル
  • 第14戦 ポルトガル
  • 第14戦 ポルトガル