ワイルドカードで出場のクロッチローが2番手、来季に向けてスーパーバイクに乗り換えたレイが3番手。2台のCBR1000RRがフロントローから決勝に挑む
2008年10月31日(金)、11月1日(土)
予選 |
会場:アルガルベ・インターナショナル・サーキット
天候:雨(金)、晴れ/雨(土)
コースコンディション:ウエット(金)、ドライ/ウエット(土) |
スーパーバイク世界選手権(SB)最終戦ポルトガル大会が、完成したばかりのアルガルベ・インターナショナル・サーキットで開幕した。アップダウンに富む一周4.592kmの新コース。選手たちの評価は、「面白いけれど、難しいコース」というものだった。しかも、2日間を通じて不安定な天候となり、選手たちにとっては厳しい条件の中でコース攻略を強いられることになった。
その中で、PPを獲得したのは、今季シリーズチャンピオンを獲得し、この大会を最後に引退するトロイ・ベイリス(ドゥカティ)。2番手には英国スーパーバイク選手権(BSB)からワイルドカードで出場のカル・クロッチロー(Honda)。3番手には、今大会、スーパースポーツからスーパーバイクに乗り換えたジョナサン・レイ(Honda)が続いた。今季、Hannspree Ten Kate Hondaからスーパースポーツに出場しているレイは、来季は同チームからスーパーバイクに参戦することが決まっている。最終戦を前にアンドリュー・ピット(Honda)のタイトル獲得が確定したため、来季、スーパーバイクからスーパースポーツに乗り換えるケナン・ソフォーグル(Hannspree Ten Kate Honda)と入れ替わる形での参戦となった。
ワイルドカードながらHonda勢の最上位につけたクロッチローは、ウエットコンディションとなった初日に5番手、ドライになった2日目の予選でも5番手と好走し、スーパーポール進出を果たした。しかし、スーパーポール開始直前に雨が降り始め、今大会は、50分間で12ラップという“ウエットスーパーポール”で行われた。ウエットスーパーポールは、天候の変化を予想するのが難しく、アタックのタイミングが明暗を分ける。クロッチローは、序盤のアタックが功を奏して2番手につけた。鈴鹿8時間耐久レース以来のスーパーバイクとなったレイも、早めのアタックでタイムを上げて、予選8番手から3番手へと浮上、スーパーバイクのデビュー戦で見事、フロントローを獲得した。
以下、クロッチローとともにワイルドカードで出場のレオン・ハスラム(Honda)が予選6番手からスーパーポールでも6番手をキープ。予選11番手からスーパーポールに挑んだカルロス・チェカ(Hannspree Ten Kate Honda)は、雨脚が強くなるコンディションの中でポジションアップを果たせず11番手。追い上げのレースに挑むこととなった。
今大会は、不安定な天候に翻弄され、セッティングを詰めきれず、アタックのタイミングを逃したCBR1000RR勢が多かった。グレゴリオ・ラビッラ(Paul Bird Motorsport)17番手。前戦フランス大会を右鎖骨骨折のために欠場し、2戦ぶり復帰の清成龍一(Hannspree Ten Kate Honda)はリズムをつかみきれず19番手、アタックのタイミングを逃した青山周平(Alto Evolution Honda Racing)も24番手と、スーパーポール進出を逃した。
スーパースポーツは、スーパーバイクからスーパースポーツにスイッチした昨年のチャンピオンのソフォーグルがPPを獲得。今季タイトルを決めたピットが4番手と、両チャンピオンがフロントローから決勝に挑む。以下、トップ10に8台のCBR600RR勢が名前を連ねた。
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