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リザルト ポイント
第11戦 ヨーロッパ 第11戦 ヨーロッパview

清成が2戦連続V。大荒れのレースでCBR1000RR勢が上位を占める

2008年9月7日(日)
決勝
会場:ドニントンパーク
天候:雨
気温:20℃
コースコンディション:ドライ/ウエット

スーパーバイク世界選手権(SB)第11戦ヨーロッパ大会は、予想のつかない天候で大荒れのレースとなった。第1レースはスタート直前に路面が乾き始め、第2レースはスタート直前に激しく雨が降り始める難しいコンディション。加えて第1レースでは、コース上にオイルが出て赤旗中断。再開した第2ヒートも降雨のために赤旗中断となり、そのままレースが成立した。33台が出場、完走14台というサバイバルレース。フルウエットで行われた第2レースも完走は19台だった。

雨が続いた2日間の予選。そして不安定な天候に翻弄された決勝レース。ブランズハッチで行われた前戦イギリス大会で完全Vを果たした清成龍一(Hannspree Ten Kate Honda)が、今大会も第2レースで優勝、今季3勝目を飾った。路面が乾き、ほぼ全車がスリックタイヤでスタートした第1レースは、2周目に痛恨の転倒を喫した。その雪辱に闘志を燃やした雨の第2レースは、後続を寄せつけない速さでライバルを圧倒した。

清成に次ぐ予選3番手から決勝に挑んだチェカは、第1レースは転倒リタイア。雨になった第2レースも思うようにペースを上げられず9位に終わった。

2レースともに転倒者続出のレース。今大会は地元ドニントンの戦いに闘志を燃やすワイルドカードのCBR1000RR勢が、3日間を通じてすばらしい走りを見せた。予選から快調だったカル・クロッチロー(HM Plant Honda)は、第1レースこそ転倒リタイアに終わったが、第2レースでは、清成を激しく追撃して見事2位表彰台に立った。ジェームズ・エリソン(Hydrex Bike Animal Honda)は10位/4位。レオン・ハスラム(HM Plant Honda)は第1レース8位。第2レースも4位を快走したが、惜しくも終盤に転倒を喫した。

レギュラー組のCBR1000RRも、難しいコンディションの中で健闘した。グレゴリオ・ラビッラ(Paul Bird Motorsport)が4位/7位。カール・マガリッジ(Team DFX Honda)が第1レースで9位。ロベルト・ロルフォ(Hannspree Honda Althea)が第2レースで13位とそれぞれポイントを獲得。青山周平(Alto Evolution Honda Racing)は第1レースで14位と3戦ぶりにポイントを獲得した。

そのほかの日本人勢は、加賀山就臣(スズキ)は5位/19位。中冨伸一(ヤマハ)13位/18位。玉田誠(カワサキ)はリタイア/16位。芳賀紀行(ヤマハ)は両レースともにリタイアした。

スーパースポーツ(SS)は、予選4番手のジョシュア・ブルックス、2連勝中のジョナサン・レイ、総合首位のアンドリュー・ピットの3選手のし烈な優勝争いとなり、ラスト2周でトップに立ったブルックスが今季初優勝を達成。2位にピット、3位にレイと、CBR600RR勢が、4戦連続今季6回目の表彰台独占を果たした。PPスタートのマシュー・ラグリブは9位。6台のCBR600RRがトップ10内でフィニッシュした。

コメント

清成龍一(スーパーバイク リタイア/優勝)

「金曜日のフリーから日曜日の朝のウオームアップまでずっとウエットコンディションだったが、第1レースは、スタート直前に路面が乾き始めてスリックでレースに挑んだ。スタートもよく、SBKに来て初めてホールショットを取れた。1周目も2周目もそれほどプッシュしていなかったのだが、あっという間に転んでしまった。スタート直前にウエットになった第2レースは、スタートからゴールまで気持ちよく走ることができた。ここでは絶対に勝ちたいと思っていたのでうれしい。僕のスタッフはもちろん、2位のカル(クロッチロー)のスタッフは、去年まで僕と一緒にやっていたので、僕とカルの1-2を喜んでくれたのもうれしかった」

カル・クロッチロー(スーパーバイク リタイア/2位)

「今日のレースは、先月、ブランズハッチのレースで亡くなったクレイグ・ジョーンズに捧げたい。第1レースの転倒は、本当に言葉もないほどがっかりした。しかし、第2レースは表彰台に立ててうれしかった。今日はキヨ(清成)に追いつけると思った。しかし、ヘルメットのバイザーが曇り始めてペースを上げられなかった。すばらしい仕事をしてくれたチーム、スタッフに感謝したい」

グレゴリオ・ラビッラ(スーパーバイク 4位/7位)

「今年になってベストリザルトの4位でフィニッシュできてうれしい。今日は本当に難しいレースだった。第1レースは路面が乾くことを予想してドライセッティングでスタートできたが、第2レースはグリッドにいるときに雨が降ってきたので、ドライセットのままレースに挑まなければならなかった。自分もBSBを走っていたので分かるけれど、今回のコンディションは、ワイルドカードの選手には追い風だったと思う」

カルロス・チェカ(スーパーバイク リタイア/9位)

「厳しいレースだった。第1レースは難しく、第2レースはまったく自信を持てなかった。すべては、この3日間、雨が続いてセットアップをまとめきれなかったためだ。今日は両レースともにペースを上げるのに時間がかかった。そして、トップグループのペースにも到達できなかった。第1レースは転倒リタイア。第2レースは、シャウス(ドゥカティ)を追いかけたが、とても無理だった」

青山周平(スーパーバイク 14位/17位)

「難しいレースだった。ドライになった第1レースは2度の赤旗中断で大荒れとなったが、14位になれた。2ポイント獲得できたこともうれしい。第2レースは雨のレースでペースを上げられず、ポイントを獲得できなかった。しかし、2日間の予選より2秒から3秒タイムを上げることができたのはよかった。この3日間、雨に苦しんだ。今年になって本格的な雨の中で走るのは初めてだったが、ドニントンは、GPを走っているときは苦手ではなかったので残念だった。でも、次につながるレースになったと思う」

ジョシュア・ブルックス(スーパースポーツ 優勝)

「すばらしい一日になった。バイクの状態はよく、スタートも決まって、本当に最高のレースになった。優勝争いを繰り広げたアンドリュー(ピット)とジョナサン(レイ)は、思っていたほどペースが上がらず、チャンスがあると思った。ラスト2周で彼らの前に出たときには勝てると思った。今年初の優勝。本当にうれしい」

決勝リザルト

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1T.ベイリスドゥカティ1929:55.384
2T.サイクススズキ19+1.266
3M.ビアッジドゥカティ19+28.636
4グレゴリオ・ラビッラHonda19+33.566
5加賀山就臣スズキ19+35.966
6J.シュムルツドゥカティ19+36.034
8L.ハスラムHonda19+41.633
9カール・マガリッジHonda19+42.075
10ジェームズ・エリソンHonda19+43.476
14青山周平Honda19+1:56.726
RTロベルト・ロルフォHonda12+7Laps
RTカルロス・チェカHonda9+10Laps
RT クリス・ウォーカー Honda5+14Laps
RTマット・リンHonda3+16Laps
RTルカ・モレリHonda3+16Laps
RTカル・クロッチローHonda2+17Laps
RT清成龍一Honda1+18Laps
RTケナン・ソフォーグルHonda1+18Laps

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1清成龍一Honda2340:26.508
2C.クロッチローHonda23+2.261
3T.コルサーヤマハ23+9.727
4J.エリソンHonda23+20.227
5M.ファブリッツォドゥカティ23+27.475
6M.ビアッジドゥカティ23+28.051
7グレゴリオ・ラビッラHonda23+30.922
9カルロス・チェカHonda23+50.196
13ロベルト・ロルフォHonda23+1:08.057
17青山周平Honda22+1Lap
RTカール・マガリッジHonda21+2Laps
RTL.ハスラムHonda20+3Laps
RTM.リンHonda18+5Laps
RTC.ウォーカーHonda16+7Laps
RTルカ・モレリHonda3+20Laps

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1J.ブルックスHonda2234:53.607
2A.ピットHonda22+0.872
3J.レイHonda22+4.846
4B.ヴェネマンスズキ22+5.066
5 H.ケノー ヤマハ22+8.604
6R.ハームスHonda22+8.990
7J.ラスコルツHonda22+15.660
9M.ラグリブHonda22+17.081
11G.ビッジエッロHonda22+21.110
16G.ナンネッリHonda22+39.201
19D.デロモHonda22+41.030
20G.ゴウランドHonda22+53.383
21B.ネメスHonda22+1:10.076
22B.スターリングHonda22+1:19.610
23M.スマートHonda22+1:19.931
24S.バラガンHonda21+1Lap
RTL.アルフォンシHonda19+3Laps
RTD.サケッティHonda14+8Laps
RTJ.ギュンターHonda2+20Laps
RTV.カリオHonda1+21Laps
RTラッセル・ホーランドHonda1+21Laps
RTM.プライアHonda0 -

ポイントスタンディング

ライダー:スーパーバイク

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 T.ベイリスドゥカティ359
2 T.コルサーヤマハ258
3 M.ノイキルヒナースズキ254
4 カルロス・チェカHonda240
5 芳賀紀行ヤマハ230
6 F.ニエトスズキ192
8 清成龍一Honda190
12 グレゴリオ・ラビッラHonda105
15 カール・マガリッジHonda71
16 ケナン・ソフォーグルHonda47
20 ロベルト・ロルフォHonda35
22 C.クロッチローHonda20
23 J.エリソンHonda19
25 ラッセル・ホーランドHonda14
27 L.ハスラムHonda8
29 青山周平Honda5
31 C.ウォーカーHonda2

マニュファクチャラー:スーパーバイク

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1ドゥカティ439
2ヤマハ366
3Honda335
4スズキ329
5カワサキ69

ライダー:スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 A.ピットHonda169
2 J.ブルックスHonda137
3 J.レイHonda133
4 B.パークスヤマハ119
5 C.ジョーンズHonda100
6 F.フォーレヤマハ97
7 J.ラスコルツHonda92
9 R.ハームスHonda60
11 G.ビッジエッロHonda46
12 M.ラグリブHonda43
13 G.ナンネッリHonda42
16 V.カリオHonda23
23 ラッセル・ホーランドHonda9
25 A.トードHonda8
27 M.プライアHonda7
29 G.ルブランHonda5
32 G.ゴウランドHonda4

マニュファクチャラー:スーパースポーツ

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1Honda240
2ヤマハ162
3スズキ70
4トライアンフ61
5カワサキ42

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