リザルト ポイント
第10戦 イギリス 第10戦 イギリスview

清成龍一がダブルウインを達成し、シリーズ初優勝を飾る
チェカは6位/8位

2008年8月3日(日)
決勝
会場:ブランズハッチ
天候:曇り/雨
気温:21℃
コースコンディション:ドライ

スーパーバイク世界選手権(SB)第10戦イギリス大会は、予選3番手から決勝に挑んだ清成龍一(Hannspree Ten Kate Honda)が、第1レースで初優勝、そして第2レースで2勝目を挙げる完全Vを達成した。チームメートのカルロス・チェカは第1レース6位、第2レース8位だった。

以下、CBR1000RR勢は、ロベルト・ロルフォ(Hannspree Honda Althea)が第1レース10位、第2レース14位、今大会からCBR1000RRで参戦のクリス・ウォーカー(Paul Bird Motorsport)が両レースで15位、ケナン・ソフォーグル(Hannspree Ten Kate Honda)が第1レース13位、グレゴリオ・ラビッラ(Paul Bird Motorsport)が第2レースで13位に入り、それぞれポイントを獲得した。

3日間で9万7千人の大観衆を集めたイギリス大会。決勝日は、断続的に小雨が降るあいにくの天候となったが、イギリススーパーバイク選手権(BSB)で2連覇を達成し、今季からスーパーバイク世界選手権に参戦している清成が、大観衆を魅了するすばらしい走りを見せた。今季初めて、走り慣れたサーキットでのレースを、今季初のフロントロー3番グリッドから挑んだ清成は、第1レースでトロイ・ベイリス(ドゥカティ)、第2レースは芳賀紀行(ヤマハ)とのし烈な優勝争いを制した。

第1レースはスタートに失敗し、1周目7番手からの追い上げの展開となった。しかし、2日間の予選で誰よりも速いアベレージタイムを刻んでいた清成は、着実にポジションを上げていき、ベイリス、芳賀のトップグループに追いつく。その後、芳賀が転倒を喫し、ベイリスとの一騎打ちとなった。終盤、首位に立った清成がベイリスの追撃を振りきって初優勝を飾った。

好スタートを切った第2レースは、ベイリス、トロイ・コルサー(ヤマハ)、芳賀とトップグループを形成。そのグループから抜け出した芳賀をピタリとマークした清成が、中盤に首位に立つとジリジリと芳賀を引き離して2勝目を飾った。清成は1週間前に行われた鈴鹿8時間耐久ロードレースで、チェカとペアを組んで優勝を飾っている。その勢いをキープし、ホーム大会となるイギリスでライバルを圧倒した。

一方、ブランズハッチ初体験となるチェカは、予選では11番手と苦戦したが、第1レースでは3台によるし烈な4位争いの中で6位、第2レースは5台による4位争いの中で8位でフィニッシュした。表彰台には立てなかったチェカだが、総合4位に入った。

予選19番手から決勝に挑んだロルフォは、第1レースで今季ベストリザルトタイとなる10位、第2レースでも14位に入り、両レースでポイントを獲得した。今大会からCBR1000RRで参戦のウォーカーは初レースながら両レースで15位と健闘。前戦チェコ大会から調子を取り戻しているソフォーグルが第1レース13位でポイントを獲得。BSBチャンピオンの経験を持つラビッラが第2レースで13位に入りポイントを獲得した。青山周平(Alto Evolution Honda Racing)は、第1レースは燃料系のトラブルでリタイア。第2レースも電気系のトラブルでペースが上がらず22位に終わった。

そのほかの日本人選手は、芳賀が19位/2位。加賀山就臣(スズキ)は4位/25位。玉田誠(カワサキ)は18位/18位だった。

スーパースポーツ世界選手権(SS)は、前戦チェコ大会で初優勝を達成したジョナサン・レイ(Honda)が2連勝。2位にクレイグ・ジョーンズ(Honda)、3位にアンドリュー・ピット(Honda)が入り、3戦連続今季5回目のHonda勢によるトップ3独占を果たした。今大会は、雨のためにレースが一時中断。再開されたレースでは、最終コーナーでのアクシデントのために2度目の中断となり、その前の周の順位でレースが成立した。藤原克昭(カワサキ)は転倒リタイアだった。

コメント

清成龍一(スーパーバイク 優勝/優勝)

「金曜日の走り出しから調子がよくて、すぐにタイムが出た。そのおかげで、土曜日も日曜日も、落ち着いて走ることができた。第1レースは緊張してスタートに失敗し、追い上げでタイヤを消耗させてしまったので、後半が苦しかった。しかし、終盤にベイリスを抜いてチェッカーを受けることができた。第2レースはスタートがうまくいって、序盤からいいリズムで走ることができた。中盤からは芳賀さんとの一騎打ちとなったが、後半、引き離すことができた。今週のレースのことを考えると、8耐で勝ったときにあまり喜べなかったので、第2レースが終わったときは、8耐の分も含めてうれしかった。こんなすばらしい結果を残せるとは思わなかった。チーム、スタッフ、そしてスポンサーに感謝したい」

カルロス・チェカ(スーパーバイク 6位/8位)

「今日のリザルトにはがっかりしている。しかし、決勝に向けてバイクのセッティングが完ぺきにならなかったことを考えれば、今日の結果は決して悪くなかったと思う。ブランズハッチは初めてのサーキットで、セッティングが難しいコースだった。一番の問題は左コーナーでうまくグリップを出せなかったこと。フラストレーションのたまる3日間だった」

青山周平(スーパーバイク リタイア/22位)

「第1レースは、走り出してすぐにエンジンが吹けなくなって全然走れなくなった。燃料系のトラブルのようで、まるでスピードが出ないのでピットインすることを決めた。第2レースは、第1レースに比べればはるかに普通に走れるようになったのだが、完全な調子ではなくペースを上げられなかった。残念な結果に終わったが、初めて走るブランズハッチはおもしろいコースだった」

ジョナサン・レイ(スーパースポーツ 優勝)

「チームも自分も今週は優勝を目標に全力を尽くしてきた。地元イギリスのファンの前でレースを戦えてよかった」


2008年8月3日(日)、イギリス・ブランズハッチで行われたスーパースポーツ世界選手権にParkalgar Hondaより参戦したクレイグ・ジョーンズ選手は、レース中に転倒し、搬送先のロイヤルロンドン病院にて、翌4日(月)午前0時32分に残念ながら逝去されました。

ジョーンズ選手のご家族に心より哀悼の意を表しますとともに、これまでご声援いただきましたファンの皆様に感謝申し上げます。

決勝リザルト

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1清成龍一Honda2536:18.607
2T.ベイリスドゥカティ25+0.137
3M.ビアッジドゥカティ25+0.180
4加賀山就臣スズキ25+5.733
5F.ニエトスズキ25+6.499
6カルロス・チェカHonda25+6.984
10ロベルト・ロルフォHonda25+16.569
13ケナン・ソフォーグルHonda25+26.788
14グレゴリオ・ラビッラHonda25+26.856
15 クリス・ウォーカー Honda25+32.877
16カール・マガリッジHonda25+38.329
21ルカ・モレリHonda25+1:09.376
22ジェイソン・プリドモアHonda25+1:09.475
RT青山周平Honda3+22Laps

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1清成龍一Honda2536:14.904
2芳賀紀行ヤマハ25+1.848
3T.コルサーヤマハ25+8.883
4M.ノイキルヒナースズキ25+11.180
5F.ニエトスズキ25+12.928
6M.ファブリッツォドゥカティ25+13.696
8カルロス・チェカHonda25+14.009
13グレゴリオ・ラビッラHonda25+20.722
14ロベルト・ロルフォHonda25+24.512
15 クリス・ウォーカー Honda25+32.090
17ケナン・ソフォーグルHonda25+32.815
22青山周平Honda25+1:00.875
23ジェイソン・プリドモアHonda25+1:01.104
24ルカ・モレリHonda25+1:04.329
RTカール・マガリッジHonda17+8Laps

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1J.レイHonda1522:29.935
2C.ジョーンズHonda15+0.209
3A.ピットHonda15+0.664
4B.パークスヤマハ15+2.816
5J.ブルックスHonda15+6.789
6B.ヴェネマンスズキ15+9.094
7G.ナンネッリHonda15+15.048
12G.ビッジエッロHonda15+22.696
13V.カリオHonda15+25.049
14J.ラスコルツHonda15+27.102
15G.ゴウランドHonda15+35.504
16D.デロモHonda15+39.023
17 M.スマートHonda15+40.820
19M.ラグリブHonda15+46.776
20J.ギュンターHonda15+47.298
22D.サケッティHonda15+48.191
23B.ネメスHonda15+49.480
25W.デ・アンジェリスHonda15+59.436
27L.アルフォンシHonda15+1:44.305
28S.バラガンHonda15+1:55.509
RTR.ハームスHonda8+7Laps
RTラッセル・ホーランドHonda8+7Laps
RTM.プライアHonda6+9Laps

ポイントスタンディング

ライダー:スーパーバイク

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 T.ベイリスドゥカティ334
2 M.ノイキルヒナースズキ252
3 T.コルサーヤマハ242
4 カルロス・チェカHonda233
5 芳賀紀行ヤマハ230
6 F.ニエトスズキ183
8 清成龍一Honda165
14 グレゴリオ・ラビッラHonda83
15 カール・マガリッジHonda64
16 ケナン・ソフォーグルHonda47
19 ロベルト・ロルフォHonda32
22 ラッセル・ホーランドHonda14
27 青山周平Honda3
28 クリス・ウォーカー Honda2

マニュファクチャラー:スーパーバイク

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1ドゥカティ403
2ヤマハ345
3スズキ303
4Honda297
5カワサキ64

ライダー:スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 A.ピットHonda149
2 J.レイHonda117
3 B.パークスヤマハ113
4 J.ブルックスHonda112
5 C.ジョーンズHonda100
6 F.フォーレヤマハ97
7 J.ラスコルツHonda83
8 R.ハームスHonda50
11 G.ナンネッリHonda42
12 G.ビッジエッロHonda41
13 M.ラグリブHonda36
16 V.カリオHonda23
22 ラッセル・ホーランドHonda9
24 A.トードHonda8
26 M.プライアHonda7
29 G.ルブランHonda5
31 G.ゴウランドHonda4

マニュファクチャラー:スーパースポーツ

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1Honda215
2ヤマハ151
3トライアンフ58
4スズキ57
5カワサキ40

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