リザルト ポイント
第5戦 イタリア 第5戦 イタリアview

追い上げのレースを見せた清成が初表彰台に立つ

2008年5月11日(日)
決勝
会場:モンツァ・サーキット
天候:晴れ/雲り
気温:22℃
観客:11万2000人(3日間合計)

スーパーバイク世界選手権(SB)第5戦イタリア大会は、予選8番手から決勝に挑んだ清成龍一(Hannspree Ten Kate Honda)が、第1レースで6位、第2レースはすばらしい追い上げを見せて、3位表彰台に立った。今季2回目のフロントローからスタートしたカルロス・チェカ(Hannspree Ten Kate Honda)は、第1レース8位、第2レースは転倒を喫してリタイアに終わった。

第5戦イタリア大会が行われたモンツァは、午前中は快晴、午後になってやや雲の多い天候となったが、2レースともにドライコンディションで今季最高の熱戦が繰り広げられた。第1レースは27台が出場して完走19台、第2レースは26台が出場して完走16台という厳しい戦いとなった。

その中で、2レースともにすばらしい走りを見せたのが、清成だった。第1レースは、8番グリッドからオープニングラップ10番手と出遅れるが、着実に追い上げて6位でフィニッシュ。第2レースはオープニングラップこそ9番手だったが、2周目に6番手に浮上。さらに、周回を重ねるごとにポジションを上げる快走で、終盤には、芳賀紀行(ヤマハ)、マックス・ノイキルヒナー(スズキ)のトップグループに追いついた。そして最終ラップには、前を走る2台をパスしてトップに浮上。初表彰台、初優勝の期待が膨らんだが、最終コーナーで芳賀とノイキルヒナーに逆転され、惜しくも3位に終わった。

優勝した芳賀から3位の清成まで、わずか0.051秒差という大接戦。すばらしい追い上げと手に汗を握る最終コーナーの攻防は、モンツァに集まった大勢のファンを魅了した。初優勝こそ逃したが、SBにデビューして初表彰台を獲得。ランキングでも11位から8位のマックス・ビアッジ(ドゥカティ)と同ポイントの9位に浮上した。

第2戦オーストラリア大会以降、スペイン、オランダと表彰台に立ってきたチェカは、第1レース8位、第2レースは転倒リタイアという悔しいレースだった。第1レースは、スタートに失敗してオープニングラップ17番手と大きく出遅れた。そこから猛烈な追い上げを見せて8位でフィニッシュも不完全燃焼のレース。その雪辱に燃えた第2レースは、オープニングラップ8番手とまずまずのポジションだったが、6位を争うグループからなかなか抜け出せず、中盤の10周目、痛恨の転倒を喫してリタイアに終わった。しかし、総合ポイントでは2位をキープ。次戦の巻き返しに気合を入れていた。

以下、CBR1000RR勢は、グレゴリオ・ラビッラ(Paul Bird Motorsport)が11位/10位と健闘。カール・マガリッジ(Team DFX Honda)が第2レースで第3戦スペイン大会に続く今季ベストリザルトとなる6位。ラッセル・ホーランド(Team DFX Honda)が16位/13位。青山周平(Alto Evolution Honda Racing)は18位/16位だった。

第1レースで優勝したのはノイキルヒナー。日本人勢は、芳賀が2位/優勝。加賀山就臣(スズキ)4位/リタイア。中冨伸一(ヤマハ)13位/12位。玉田誠(カワサキ)は両レースともにリタイアだった。

スーパースポーツ世界選手権(SS)は、ファビアン・フォーレ(ヤマハ)が優勝。CBR600RR勢は、2位にジョシュア・ブルックス、4位にアンドリュー・ピットなど、トップ10に6台のCBR600RR勢が名前を連ねた。予選16番手から決勝に挑んだホアン・ラスコルツは9位で、総合首位をキープした。

コメント

清成龍一(スーパーバイク 6位/3位)

「第2レースは、最終ラップに芳賀さんとノイキルヒナーを抜くことができて、勝てると思った。しかし、最終コーナー・パラボリカの進入でフロントが切れ込んでロス、インから芳賀さんに抜かれた。クロスラインで芳賀さんを抜き返そうと思ったら、ノイキルヒナーにアウトからかぶせられて、行き場がなくなってしまった。今日は、第1レースで思ったようにペースを上げられなかった。第2レースは、その問題点を解消できて、序盤からペースを上げられた。優勝を逃して悔しいが、初めて表彰台に立ててよかった」

カルロス・チェカ(スーパーバイク 8位/リタイア)

「土曜日にバイクの状態がよくなり、スーパーポールを4番手で終えたときには、いいレースができると思った。朝のウォームアップでもいいペースで走ることができた。しかし、スタートで問題を抱え、1コーナーで大きく遅れてしまった。第2レースは、コルサー(ヤマハ)と接触してポジションを落とし、それをリカバーするために全力を尽くしたが、転んでしまった。次戦のアメリカでは、今回のレースの雪辱を果たしたい」

青山周平(スーパーバイク 18位/16位)

「第1レースは、タイヤにトラブルが出てペースが上がらず、最後はガス欠。第2レースは、いいスタートが切れて序盤15番手前後にいたのだが、電気系のトラブルが出てペースを落としてしまった。今日はリタイアの多いレース。サバイバルレースだったので、最後まで走ってポイントを獲得したかった。今回も思ったように走れないレース。残念だった」

ジョシュア・ブルックス(スーパースポーツ 2位)

「今日はいいスタートが切れた。序盤の2周はレースをリードすることができたが、久しぶりにトップを走ったので自分のリズムを崩してしまった。フォーレに抜かれ、パークス(ヤマハ)にもかわされたが、次第にリズムを取り戻して2位でチェッカーを受けることができた。勝てなかったのは悔しいが、総合4位と同ポイントに並べてよかった」

決勝リザルト

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 M.ノイキルヒナー スズキ 18 32:02.851
2 芳賀紀行 ヤマハ 18 +0.058
3 T.ベイリス ドゥカティ 18 +0.672
4 加賀山就臣 スズキ 18 +0.771
5 M.ビアッジ ドゥカティ 18 +3.869
6 清成龍一 Honda 18 +5.995
8 カルロス・チェカ Honda 18 +9.374
11 グレゴリオ・ラビッラ Honda 18 +12.180
16 ラッセル・ホーランド Honda 18 +52.464
17 ルカ・モレリ Honda 18 +56.929
18 青山周平 Honda 18 +1:27.543
RT カール・マガリッジ Honda 0 -

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 芳賀紀行 ヤマハ 18 32:07.576
2 M.ノイキルヒナー スズキ 18 +0.009
3 清成龍一 Honda 18 +0.051
4 F.ニエト スズキ 18 +4.489
5 M.ファブリッツォ ドゥカティ 18 +10.272
6 カール・マガリッジ Honda 18 +10.376
10 グレゴリオ・ラビッラ Honda 18 +26.373
13 ラッセル・ホーランド Honda 18 +27.761
16 青山周平 Honda 15 +3Laps
RT カルロス・チェカ Honda 9 +9Laps
RT ルカ・モレリ Honda 1 +17Laps

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 F.フォーレ ヤマハ 16 29:38.261
2 J.ブルックス Honda 16 +1.199
3 B.パークス ヤマハ 16 +6.736
4 A.ピット Honda 16 +11.398
5 R.ハームス Honda 16 +11.477
6 C.ジョーンズ Honda 16 +11.716
8 M.ラグリブ Honda 16 +12.186
9 J.ラスコルツ Honda 16 +14.847
13 G.ナンネッリ Honda 16 +25.077
14 V.カリオ Honda 16 +25.160
18 M.ジャンサンティ Honda 16 +46.192
19 D.デロモ Honda 16 +46.264
20 K.コフラン Honda 16 +46.327
22 S.バラガン Honda 16 +57.599
23 G.ルブラン Honda 16 +58.057
24 W.デ・アンジェリス Honda 16 +58.415
25 L.アルフォンシ Honda 16 +1:11.614
26 L.ネドッグ Honda 16 +1:19.957
27 G.タルマクシ Honda 16 +1:19.985
RT M.プライア Honda 13 +3Laps
RT G.ビッジエッロ Honda 7 +9Laps
RT S.サンナ Honda 3 +13Laps
RT J.レイ Honda 2 +14Laps
RT A.マグダ Honda 1 +15Laps
RT G.ゴウランド Honda 0 -

ポイントスタンディング

ライダー:スーパーバイク

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 T.ベイリス ドゥカティ 194
2 カルロス・チェカ Honda 116
3 芳賀紀行 ヤマハ 112
4 M.ノイキルヒナー スズキ 111
5 F.ニエト スズキ 107
6 T.コルサー ヤマハ 101
9 清成龍一 Honda 65
10 グレゴリオ・ラビッラ Honda 59
15 カール・マガリッジ Honda 35
17 ケナン・ソフォーグル Honda 26
19 ロベルト・ロルフォ Honda 20
21 ラッセル・ホーランド Honda 13

マニュファクチャラー:スーパーバイク

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 ドゥカティ 217
2 ヤマハ 171
3 スズキ 158
4 Honda 135
5 カワサキ 44

ライダー:スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 J.ラスコルツ Honda 77
2 F.フォーレ ヤマハ 71
3 B.パークス ヤマハ 65
4 A.ピット Honda 63
5 J.ブルックス Honda 63
6 C.ジョーンズ Honda 49
7 J.レイ Honda 41
8 R.ハームス Honda 39
9 M.ラグリブ Honda 28
10 G.ビッジエッロ Honda 26
12 G.ナンネッリ Honda 20
21 V.カリオ Honda 7
22 G.ルブラン Honda 5
24 M.プライア Honda 4
25 G.ゴウランド Honda 3

マニュファクチャラー:スーパースポーツ

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 Honda 115
2 ヤマハ 96
3 トライアンフ 30
4 カワサキ 24
5 スズキ 19

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