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リザルト ポイント
第2戦 オーストラリア  view

チェカ、2戦目にして初表彰台獲得、清成も9位/6位と健闘
SSではピットが優勝。CBR600RRが表彰台独占を果たす

2008年3月2日(日)
決勝
会場:フィリップアイランド・サーキット
天候:晴れ
気温:28℃
コースコンディション:ドライ

スーパーバイク世界選手権(SB)第2戦オーストラリア大会は、予選4番手から決勝に挑んだカルロス・チェカ(Hannspree Ten Kate Honda)が、第1レースで6位、第2レースは2位でSB2戦目にして初表彰台を獲得した。清成龍一(Hannspree Ten Kate Honda)も第1レースで9位、第2レース6位と健闘した。この日は、終日、青空が広がる絶好のコンディション。最高気温も28℃まで上昇。サーキットには大勢のファンが詰めかけた。

第1レースは、大荒れの幕開けとなった。フロントローからスタートに失敗してグリッド上に取り残されたミッシェル・ファブリッツオ(ドゥカティ)に、後方からスタートした選手が追突するというハプニングで赤旗中断。さらに、赤旗中断となったことでスロー走行したチェカに、後ろにいたラッセル・ホーランド(Team DFX Honda)が接触、チェカが転倒して左足を痛めるという大荒れの展開となった。

30分遅れで再開された第1レース。今度は大きな波乱もなく、激しい戦いが繰り広げられ、PPスタートのトロイ・ベイリス(ドゥカティ)が優勝。2位にトロイ・コルサー(ヤマハ)。3位にはファブリッツオという結果だった。赤旗中断の際のアクシデントで左足を痛めたチェカはセカンドグループで健闘、6位でフィニッシュした。予選19番手の清成は、オープニングラップ20番手とポジションを落としたが、すばらしい追い上げを見せて9位でフィニッシュ。ノーポイントに終わった開幕戦カタール大会の雪辱と今季初ポイント獲得を果たした。

以下、CBR1000RR勢は、10位にロベルト・ロルフォ(Hannspree Honda Althea)、11位グレゴリオ・ラビッラ(Paul Bird Motorsport)、12位にカール・マガリッジ(Team DFX Honda)、14位にケナン・ソフォーグル(Hannspree Ten Kate Honda)が入り、それぞれポイントを獲得した。予選24番手の青山周平(Alto Evolution Honda Racing)は、スタート直後にクラッチトラブルが発生、再開したレースには2号車で出場したが、セッティングが出ていないマシンのためにペースが上がらず18位に終わった。

続く第2レースもベイリスが優勝。その後方では、フォンシ・ニエト(スズキ)、ルーベン・シャウス(ドゥカティ)とのし烈な2位争いを制したチェカが、SB2戦目にして初表彰台を獲得した。第1レースですばらしい追い上げを見せた清成は、第2レースではさらに快速ラップを刻んで6位でチェッカーを受けた。以下、CBR1000RR勢は、ラビッラ8位、ホーランド9位、マガリッジ10位、ソフォーグル11位。青山は、クラッチトラブルのために3周を終えてピットに戻りリタイアとなった。そのほかの日本人勢は、芳賀紀行(ヤマハ)が8位/7位。玉田誠(カワサキ)はリタイア/14位、中冨伸一(ヤマハ)15位/15位だった。

スーパースポーツは、CBR600RR勢がすばらしい走りを披露。PPスタートのアンドリュー・ピット、2番手のジョシュア・ブルックス、2列目からトップグループに加わったロビン・ハームス、そしてファビアン・フォーレ(ヤマハ)の4台がトップグループを形成した。終盤には、2列目からスタートしたジョナサン・レイとギャリー・マッコイ(トライアンフ)が加わりトップグループは6台に膨れ上がったが、ピット、ブルックス、ハームスの順でチェッカーを受けた。レイは5位。今大会はCBR600RRが表彰台を独占、トップ10に7台というすばらしい結果となった。

コメント

カルロス・チェカ(スーパーバイク 6位/2位)

「今日は、2レースのうち、どちらかのレースで勝てたかもしれない。第1レースはアクシデントに巻き込まれ、メディカルからピットに戻ってすぐに再スタートしなければならなかった。精神的、バイクともに準備が完全にできなかった。それで6位になれたのだからよかった。第2レースは2位。勝てなかったけれど、シャウスとニエトを引き離すことができた。第1レースのアクシデントで左足の甲を痛めた。歩くと痛いが、骨折がなくて本当によかった」

清成龍一(スーパーバイク 9位/6位)

「バイクのセッティングが自分の好みに仕上がらず、予選では、思ったほどタイムを短縮できず、19番手に終わった。ヘアピンのブレーキングで特にタイムをロスした。決勝前のウオームアップでもフィーリングは変わらず不安はあったが、2レースともに追い上げることができた。ヘアピンのブレーキングがもっとスムーズなら、もっと早くポジションを上げていくことができたと思う。予選の結果を考えれば、今日の結果には満足している。最後までいい状態に仕上げようとがんばってくれたチームとスタッフに感謝している」

青山周平(スーパーバイク 18位/リタイア)

「第1レースは、スタートしてすぐにクラッチがおかしくなった。しかし、赤旗中断になったおかげで、2号車でレースに出ることができた。1号車とセッティングが違ったのでペースを上げられなかった。第2レースもクラッチがおかしくなったのでピットに戻った。結果はよくなかったが、カタール、オーストラリアの2戦でSBのバイクに慣れてきた。次のレースから08年型CBR1000RRになる。また最初からバイクを仕上げていかなくてはいけないが、馬力が上がって速くなっていると聞いているので、すごく楽しみにしている」

アンドリュー・ピット(スーパースポーツ 優勝)

「カタールのレースが転倒に終わったので、どうしても勝ちたいと思っていた。チームはすばらしい仕事をしてくれたし、今日の優勝で勢いを取り戻すことができた。レースは大接戦だったが、トップでゴールする自信はあった。地元で優勝することができて本当にうれしい」

決勝リザルト

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 T.ベイリス ドゥカティ 22 34:22.933
2 T.コルサー ヤマハ 22 +4.221
3 M.ファブリッツォ ドゥカティ 22 +4.738
4 R.シャウス ドゥカティ 22 +5.171
5 F.ニエト スズキ 22 +5.543
6 カルロス・チェカ Honda 22 +5.895
9 清成龍一 Honda 22 +18.899
10 ロベルト・ロルフォ Honda 22 +20.633
11 グレゴリオ・ラビッラ Honda 22 +21.601
12 カール・マガリッジ Honda 22 +29.281
14 ケナン・ソフォーグル Honda 22 +30.030
17 ラッセル・ホーランド Honda 22 +50.107
18 青山周平 Honda 22 +1:07.385
DNS ルカ・モレリ Honda - -

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 T.ベイリス ドゥカティ 22 34:35.284
2 カルロス・チェカ Honda 22 +1.127
3 F.ニエト スズキ 22 +4.395
4 R.シャウス ドゥカティ 22 +6.621
5 M.ノイキルヒナー スズキ 22 +11.550
6 清成龍一 Honda 22 +11.620
8 グレゴリオ・ラビッラ Honda 22 +12.134
9 ラッセル・ホーランド Honda 22 +13.462
10 カール・マガリッジ Honda 22 +15.519
11 ケナン・ソフォーグル Honda 22 +16.225
16 ロベルト・ロルフォ Honda 22 +32.994
RT 青山周平 Honda 3 +19Laps

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1 A.ピット Honda 33:51.257
2 J.ブルックス Honda +0.062
3 R.ハームス Honda +0.597
4 F.フォーレ ヤマハ +0.780
5 J.レイ Honda +0.976
6 G.マッコイ トライアンフ +1.228
7 J.ラスコルツ Honda +6.590
8 G.ビッジエッロ Honda +10.266
10 G.ナンネッリ Honda +10.991
13 G.ゴウランド Honda +16.355
15 V.カリオ Honda +17.270
16 C.ジョーンズ Honda +17.480
17 M.ラグリブ Honda +20.948
21 M.プライア Honda +52.165
23 D.デロモ Honda +57.879
24 G.タルマクシ Honda +58.409
25 G.ルブラン Honda +1:04.267
26 L.ネドッグ Honda +1:07.943
27 A.マグダ Honda +1:08.158
28 M.ジャンサンティ Honda +1:23.152
30 S.バラガン Honda +3Laps
RT W.デ・アンジェリス Honda +15Laps
RT A.アントネッリ Honda +20Laps

ポイントスタンディング

ライダー:スーパーバイク

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 T.ベイリス ドゥカティ 88
2 F.ニエト スズキ 61
3 R.シャウス ドゥカティ 59
4 T.コルサー ヤマハ 45
5 カルロス・チェカ Honda 45
6 M.ノイキルヒナー スズキ 39
10 グレゴリオ・ラビッラ Honda 18
11 清成龍一 Honda 17
12 ケナン・ソフォーグル Honda 17
15 ロベルト・ロルフォ Honda 12
16 カール・マガリッジ Honda 10
18 ラッセル・ホーランド Honda 7

マニュファクチャラー:スーパーバイク

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 ドゥカティ 95
2 スズキ 63
3 ヤマハ 54
4 Honda 46
5 カワサキ 7

ライダー:スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 J.ブルックス Honda 33
2 J.ラスコルツ Honda 29
3 A.ピット Honda 25
4 B.パークス ヤマハ 25
5 R.ハームス Honda 25
6 C.ジョーンズ Honda 16
7 G.ビッジエッロ Honda 14
9 J.レイ Honda 11
10 M.ラグリブ Honda 11
17 G.ナンネッリ Honda 6
20 G.ゴウランド Honda 3
21 M.プライア Honda 3
22 V.カリオ Honda 3

マニュファクチャラー:スーパースポーツ

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 Honda 45
2 ヤマハ 38
3 トライアンフ 14
4 スズキ 10
5 カワサキ 9

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