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3連勝でシーズンを終えたマガリッジ |
スーパースポーツ世界選手権最終戦は、10月19日に全長4.411kmのフランスのマニクールで行われ、カール・マガリッジ(Ten Kate Honda)がニュー・ラップレコードをマークして優勝した。
予選でポールポジションを獲得したのは、前戦ですでにチャンピオンを決めているクリス・バーミューレン(Ten Kate Honda)。気温と路面温度が異例なほど低い状況のなかで行われた決勝レースでは、マガリッジが最初から最後までトップを走行し、2位に入ったバーミューレンに3秒差をつけて3連勝目を達成した。マガリッジのマークした1分44秒643というベストラップが、23周のうちの10周目に記録されたことからも、路面温度の低さがうかがえる。
前戦のイモラでバーミューレンがチャンピオンを決め、Hondaもすでにマニュファクチュラー・タイトルを獲得していることから、マガリッジは自らのランキング3位を狙って決勝レース当日を迎えた。
しかし、マガリッジは優勝して25ポイントを獲得したが、ランキング3位に2点、ランキング2位に3点というきん差でランキング4位に終わったのだった。
マガリッジに続いて2位に入ったバーミューレンにとっては孤独なレースだった。全11戦中8回表彰台に上がったバーミューレンは、今回風邪のため頭痛に見舞われていた。
地元のレースとなったセバスチャン・カーペンティアー(Klaffi Honda)は1周目8位だったが、必死に追い上げて一時は3位に上がった。しかし、表彰台を目前にした最終ラップにユルゲン・ファンデン・グールベルグ(Yamaha)に抜かれて4位となった。カーペンティアーはランキング7位でシーズンを終えている。
予選中に転倒し肋骨を痛めたワーナー・ディーメン(Van Zon Honda)は激痛のため、マシンの上で身体のポジションを変えるのが難しいという困難な状況であったのにもかかわらず、決勝レースでは10位に入った。
その他のHonda勢では、今回Ten Kate Hondaチームから出場したブロック・パークスが転倒、Klaffi Hondaから参戦したフレデリック・ボレイも転倒した。ロバート・ウルム(Klaffi Honda)とイアン・マクファーソン(Van Zon Honda)の2人は予選中に転倒したため、決勝レースには出場しなかった。
マニクールでの最終戦を終えて、チャンピオンのバーミューレンは200ポイントの壁を破り、201ポイントを獲得。ランキング2位にはステファン・シャンボン(Suzuki)が137ポイントで入り、3位ユルゲン・ファンデン・グールベルグ(Yamaha)136ポイント、4位マガリッジ134ポイントとなった。
●カール・マガリッジ (優勝)
「最終戦では絶対に優勝したかった。マシンの調子は良かったのだけど、路面温度が低くてタイヤチョイスに苦労した。それでも選んだタイヤは正解だったようだ。レース中はただピットサインボードだけを見て、2位とのギャップを保っていた」
●クリス・バーミューレン (2位)
「いいレースだったし、カール(マガリッジ)は良い走りをした。来年からスーパーバイク世界選手権に参戦するので、今回はスーパースポーツ世界選手権最後のレースだったので本当は勝ちたかった。でも、実現しなかったね」
●セバスチャン・カーペンティアー (4位)
「第3戦の菅生大会からスーパースポーツ世界選手権に参戦したのにもかかわらず、ランキング7位に入れたことは嬉しい。でも、今日、表彰台に上がれなかったのは残念だ。ユルゲン(ファンデン・グールベルグ)に抜かれたあと、どうすることもできなかったんだ。僕を起用してくれたHondaとKlaffiチームには感謝したい。来年もぜひこのチームで走りたい」
●ワーナー・ディーメン (10位)
「結果はまずまずだったけど、本当に痛いレースだった。予選で転倒して肋骨を痛めていたので、今日は本当に疲れた。それでも良いレースができてトップ10に入れたのは嬉しい」
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