vol.02 Synchronized Driving

スポーツカーに相応しい言葉はきっと「運転」より「操縦」。

「走る」「曲がる」「止まる」。よく言われるクルマの基本は、
もしかするとボタンひとつでできるようになる日が来るかもしれません。
それがありがたいし、便利なシーンもきっと存在します。
けれど、ハンドルを回したり、レバーを動かしたり、ペダルを踏んだり
そういった「操縦」の結果としてクルマに様々な動きが生まれるのは
たまらない楽しみであり、ロマンです。

「運転」ではなく「操縦」を追い求める人の気持ちに応えたい。
Hondaの想いは、クルマと人が接するあらゆる部分に宿っています。

シンクロ率100%の操縦感覚を目指して

クルマの操縦に没頭するうち、「クルマとの一体感」を超え、まるで自分がクルマになってしまったかのような感覚になる。そして、手足の微妙な動きに対してクルマがぴったりと反応し、思った通りの場所へ、思った通りに移動できるようになる……。そんな、「シンクロ率100%」とも言うべき操縦感覚こそ、S660の開発陣が目指したものです。
ハンドル、レバー、ペダルといった部位の役割は、ドライバーの手足の動きをクルマに伝えるというもの。こうした「人の体とクルマをつなぐ」部分の設計にとことんこだわることで実現したこの感覚。もしかすると「スポーツカーを走らせる」というよりも、子どもの頃夢中になったロボットアニメのパイロットになったかのような感覚なのかもしれません。ちょっと夢がありますよね。

Topics 01

Honda最小径・握り心地の良さにこだわったステアリング

バスやトラックに大きなステアリングがついている第一の理由は、ドライバーが大きなクルマとしてのゆっくりした動きを命じるため。ステアリングのサイズは走りを決める大切な要素なのです。Hondaは、小気味よい走りを味わっていただくため、S660のためだけに直径350mmの小径ステアリングを専用開発。握り心地の良さも徹底的に追求し、特によく握ることになる「9時15分」のポジションは何度もテストを重ねて導き出したこだわりのかたちです。

Topics 02

「操作しやすい」を越えた「操作が楽しくなる」ペダル

ステアリングと並び、ドライバーとクルマの接点として重要になるのが「ペダル」。「操作しやすい」を超えて、「操作するのが楽しくなる」ペダルを目指しました。ドライバーの座った位置を起点とし、自然に足を伸ばした位置にペダルを配置できるよう、エアコンをはじめとしたユニットの小型化を徹底することで実現しています。

Topics 03

クルマからのフィードバックを伝えるシート

ステアリングやペダルが「クルマに指令を出す」ものだとすれば、シートはクルマからドライバーに語りかけるためのインターフェイスだと言えるかもしれません。シートとドライバーが接する面積をなるべく大きくし、フィット感を高めることでクルマとの一体感を向上。路面の状況やクルマの挙動などの情報が「パイロット」が正確に判断でき、それを受けて的確に指令を出せる環境を作りあげています。

「ムダ」をこよなく愛する方のために

現在の世の中で主流になっているのは、圧倒的に「オートマチック」です。クルマに限らず、あらゆるものがコンピューターによって便利で洗練されたものとなり、使う人は、かつて人間が操作することによって得られていたよりも優れた結果を、より快適に享受できるようになりました。
けれど、「操縦」の楽しさを追い求めると、それだけでは物足りなくなってきます。アクセルとブレーキだけでなくクラッチまで駆使し、レバーをあれこれと動かしてクルマを走らせるという、ある種の「ムダ」が恋しくなるのです。
HondaはS660の開発にあたり、マニュアルトランスミッションを新開発。しかも「どうせ新しく作るなら……」と、軽自動車初の6速です。「ムダ」をこよなく愛する方と、操縦の喜びを分かち合いたい。S660のトランスミッションには、そんな気持ちもこもっています。

Topics 04

操作のたびに喜びがあふれる気持ちのいいシフトフィーリング

教習所で乗ったクルマのシフトレバーは、もしかしたら事務的に操作するだけのものだったかもしれません。でも、S660を走らせるときは、そんな概念は忘れてしまっていただきたいと思います。S660が目指したのは、シフトチェンジのたびに喜びがあふれ、進んで操作したくなるようなシフトレバー。ワイヤーやブッシュといった、目には見えない部分の剛性や構造を突き詰めていった結果、手首の動きだけで「コクッ」と動き、目指すシフトポジションに「カチッ」と入る……そんな魅惑のシフトフィールを完成させました。

I Love Drive, 「コクピット」に収まった瞬間から心が昂ぶる。

※このコンテンツは2017年12月以前に撮影をおこなったものです。