2017年7月18日(火)
会場:ツインリンクもてぎ 南コース
Honda Collection Hallでは、収蔵する歴代の製品やレーシングマシンを走行可能な状態に保つ「動態保存」を行っています。その一環として、マシンを実際に走らせる「走行確認テスト」を実施。その様子は一般にも公開しています。 2017年は7月18日(火)に開催され、多くのHondaファンが見守る中、元Hondaワークスライダーの宮城光さんがマシンの走行確認を行いました。
RC181 (1967)
ラップ新記録を樹立しマン島TTレースを制覇
1966年、当時の世界選手権最高峰である500ccクラスにHondaが初めて投入したマシン。開発は65年の2月から始まり、最初のモデルは449.5ccの総排気量で70PS/12,000rpmを達成していた。しかし、排気量がフルスケールに達していないこともあり、実戦投入されることはなかった。66年に満を持して登場した「RC181」は、エンジンのボアサイズが拡大され総排気量490cc、馬力は80PS以上と当時のクラス最高値を実現。レースでは、ジム・レッドマンとマイク・ヘイルウッドがハンドルを握り5回の優勝。Hondaに初の500ccメーカータイトルをもたらした。第2期のRC181は、排気量を10ccアップさせ499ccに。ヘイルウッドがマン島TTレースで歴史的な勝利を挙げ、数年間は破られなかったラップ新記録を打ち立てる。
スペック | |
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エンジン | 空冷 4ストローク 4気筒 DOHC 4バルブカムギアトレイン |
排気量 | 499.6cc |
最高出力 | 85PS以上/12,000rpm |
車両重量 | 151kg |
その他 | 6段変速、トランジスター点火 |
RVF750 (1995)
鈴鹿8耐で212周を走ったマシン
RVF750 (1997)
20周年の鈴鹿8耐で優勝したマシン
NSR250 (1999)
ロードレース世界選手権で16戦中5勝したマシン
NSR500 (1999)
6年連続チャンピオンに輝いたマシン
ロードレース世界選手権において、1984年~2002年までの19シーズンにわたって使用され、計10タイトルを獲得。エンジン、フレーム、制御システムなど多岐にわたってさまざまな改良をほどされ常に進化を続けた。1999年のロードレース世界選手権では、6年連続マニュファクチャラーズチャンピオンとライダーズチャンピオンを獲得。アレックス・クリビーレが初のライダーズチャンピオンに輝いた。
スペック | |
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エンジン | 水冷2ストローク V型4気筒 ケースリードバルブ |
排気量 | 499cc |
最高出力 | 180PS以上 |
車両重量 | 131kg以上 |
その他 | ツインチューブフレーム プロリンク式リアサスペンション |
VTR1000 (2000)
新型V2鈴鹿8耐マシン
2000年の鈴鹿8耐で、V型4気筒マシンRVF/RC45の後継として登場し、激闘を制したV型2気筒マシンVTR1000SPW。宇川徹/加藤大治郎組が駆り、宇川は自身3度目、加藤にとっては悲願の初優勝となり、Hondaとしては4連覇を達成した。VTR1000SPWは、スーパーバイク世界選手権での勝利を目的に新開発された欧州向け市販車のVTR1000SP-1を、8耐仕様にチューニング。参戦初年度ながらいきなり優勝を飾り、スリムでコンパクトなVツインエンジンのポテンシャルの高さを強烈にアピールした。
スペック | |
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エンジン | 水冷4ストローク V型2気筒 DOHC 4バルブ |
排気量 | 999cc |
最高出力 | 180PS以上 |
車両重量 | 167kg以上 |
その他 | ツインチューブフレーム プロリンク式リアサスペンション |
RC211V (2002)
初代MotoGPチャンピオンに輝いた新型V5マシン
2002年よりロードレース世界選手権で始まったMotoGPクラスで、Hondaは4ストロークV型5気筒エンジンのニューマシンで参戦した。16戦14勝を挙げ、2ストローク500cc以下と4ストローク990cc以下の混走となったMotoGP初年度の2002年シーズンを制覇。2年連続でマニュファクチャラーズチャンピオンとライダーズチャンピオンの両タイトルを獲得。バレンティーノ・ロッシが初代MotoGPチャンピオンに輝いた。
スペック | |
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エンジン | 水冷4ストローク V型5気筒 DOHC 4バルブ |
排気量 | 990cc |
最高出力 | 200PS以上 |
車両重量 | 145kg以上 |
その他 | ユニットプロリンク式リアサスペンション |
CBR1000RRW (2004)
前人未到の8連覇を達成した8耐マシン
カストロール無限NSX (2000)
チームチャンピオンを獲得したマシン
Lotus Honda 100T (1988)
中島悟とともに日本のF1界に名を刻んだマシン
1988年、F1のターボ時代最後の年に投入されたLotus Honda 100T。前年の「99T」に投入された電子制御の“アクティブ・サスペンション”は熟成が進まず不採用。コンベンショナルなマシン開発が行われた。しかしパワーユニットは当時最強と言われた1.5リッター V6ターボを搭載。圧倒的な成績こそ残せていないものの、開幕戦、第2戦の連続3位など上位入賞を果たし健闘。そんな中、日本人ドライバー中嶋悟のドライブによって日本GPで残した予選6番手、決勝7位という記録は、日本のF1界に名を刻むものであった。
スペック | |
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エンジン | 水冷 4ストローク 80度V型6気筒DOHC 4バルブ ツインターボ(RA168E) |
排気量 | 1,494cc |
最高出力 | 685PS/12,300rpm |
車両重量 | 540kg |
その他 | Honda PGM-FI (電子制御燃料噴射装置) |
Williams Honda FW11 (1986)
Honda初のF1タイトル獲得マシン
1984年、Honda第2期F1において初優勝したウィリアムズHondaが、86年に投入したのがウィリアムズHonda FW11。過熱した馬力競争を抑えるため、燃料使用量が前年の220リッターから195リッターへ引き下げられたが、Hondaは燃費性能の向上はもちろんのこと、1,050PSにも達する1,500ccターボエンジンを開発した。
ナイジェル・マンセルとネルソン・ピケのコンビが操り、マンセル5勝、ピケ4勝で計16戦9勝という強さをみせ、ついにHonda初となる念願のコンストラクターズタイトルを獲得した。
スペック | |
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エンジン | 水冷 4ストローク 80度V型6気筒DOHC 4バルブ ツインターボ(RA166E) |
排気量 | 1,494cc |
最高出力 | 1,050PS以上 |
車両重量 | 540kg |
その他 | Honda PGM-FI (電子制御燃料噴射装置) |