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一方、当初清成選手とコンビを組むはずだった高橋裕紀選手について、鈴木監督は、努力する中にも天才肌を感じるという。
「マシンにパッと乗ってすぐに順応してタイムを刻む選手ですね」
高橋選手は、2004年の全日本ロードレース選手権の250ccクラスでチャンピオンを獲得し、2005年に「Honda Racing スカラーシップ」(ライダー育成奨学制度)の第2期生に選ばれ、去年からロードレース世界選手権(以下 WGP)の250ccクラスに挑んでいる。鈴鹿8耐には、2003年にCBR954RRで参戦し、他に比べて排気量の少ないマシンながら、予選・決勝ともにコンスタントに順位を上げる走りをみせている。そして2004年の鈴鹿8耐ではHondaワークスライダーとなったが、緊張感から転倒を繰り返し、ケガで決勝を走らずに終えている。図らずも2006年も同様の結果となってしまった。しかし、清成選手と組んで優勝した2006年の鈴鹿300kmでは、清成選手より少ない周回数ながら、優れたアベレージタイムで、耐久レースとしてもっとも必要な燃費走行もできる選手に成長した。
「2人ともスレていない、普通の今風の若者といった印象です。人間的にとてもいいですよ」
Hondaの10連覇がかかった8耐だが、鈴木監督にプレッシャーはないという。
「目標があって、それに対して何をやればいいかが明確であり、それをクリアすれば勝てると考えていますから」
「基本的に、2人とも一流のプロですから、あんまり心配していなかったですね。結局、清成選手は8耐で玉田誠選手と組むことになりましたが、玉田選手はまだ8耐で優勝経験がないので、是非とも優勝して欲しい。年代の違う2人になって、玉田選手がリードしてうまくいいムードができるんじゃないかと思います。とにかくリタイアしたら終わりですから、マシンにやさしく、目標タイムで走ってくれということだけ望んで2人の走りを見守りたいと思います」
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