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F.C.C. TSR Hondaの秋吉耕佑が総合トップタイムをマーク
連覇を狙うMuSASHi RT HARC-PROの高橋巧は3番手

2014年7月2日(水)、3日(木)・第2回公開合同テスト  会場:三重県・鈴鹿サーキット  天候:2日(水)/晴れ、3日(木)/曇りのち雨

7月27日(日)に決勝が行われる真夏の祭典「2014 FIM世界耐久選手権シリーズ第2戦 "コカ・コーラ ゼロ"鈴鹿8時間耐久ロードレース 第37回大会」(以下、鈴鹿8耐)に向けた第2回公開合同テストが、7月2日(水)・3日(木)に三重県の鈴鹿サーキットで行われました。

  • 秋吉耕佑秋吉耕佑
  • 高橋巧高橋巧
  • Honda Team AsiaHonda Team Asia
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑
  • F.C.C. TSR HondaF.C.C. TSR Honda
  • 高橋巧高橋巧
  • MuSASHi RT HARC-PROMuSASHi RT HARC-PRO
  • ザムリ・ババザムリ・ババ
  • ディマス・エッキー・プラタマディマス・エッキー・プラタマ
  • 伊藤真一伊藤真一

1日目は暑いくらいの快晴となり、2日目は曇りから雨へと天候が崩れました。鈴鹿8耐まで、今回のテストと来週予定されている第3回合同テスト(8日、9日)で本番に備えなければならないため、1ラップも無駄にはできないと、各チームが真剣にテストを繰り返しました。参加チーム数は58、A・B2つのグループに分けられて走行しました。

優勝候補のF.C.C. TSR Hondaは、秋吉耕佑とジョナサン・レイが3度目のコンビで参戦。連覇を狙うMuSASHi RT HARC-PROからは、高橋巧とレオン・ハスラム、マイケル・ファン・デル・マークという昨年の優勝メンバーによる参戦が発表されました。また、Honda Team Asiaはザムリ・ババ 、ディマス・エッキー・プラタマ、 ジョシュ・ホックが参戦することになり、監督は玉田誠が務めます。今回のテストには、第4ライダーとしてファディル・イマムディンも駆けつけました。レイ、ハスラム、ファン・デル・マークは、レーススケジュールの都合上テストに参加することができなかったため、秋吉と高橋は単独でテストを進めました。

このほか、au&テルル・Kohara RTは伊藤真一、渡辺一馬、長島哲太、TOHO Racing with MORIWAKIは山口辰也、國川浩道、小林龍太、Honda DREAM RT桜井ホンダはジェイミー・スタファー、トロイ・ハーフォス、亀谷長純、Honda鈴鹿レーシングチームは安田毅史、日浦大治朗、Honda熊本レーシングは吉田光弘、小島一浩、徳留和樹と、有力チームが参加。鈴鹿8耐の本番に向けて、精力的にテストを繰り返しました。

1日目は、各組とも昼間に60分走行と75分走行を1回ずつと、ナイト走行60分間を1回という内容で行われました。Aグループの1回目セッションで、秋吉は2分7秒977と参加ライダー唯一の2分7秒台を記録します。秋吉は、全日本ロードレース選手権開幕戦の鈴鹿2&4に参戦したのみで、普段はMotoGPのテストがメイン。JSB1000のライディングは久しぶりとなりますが、最初のセッションからライバルを圧倒する速さを示しました。Bグループでは亀谷が転倒してマシンを大破させてしまいましたが、ライダーにケガはなく、その後の走行には参加することができました。1日目総合トップタイムは秋吉で、3番手に高橋、4番手に山口と、Honda勢がそろって上位に付けました。

2日目も2グループに分けられ、45分2回、90分が1回の走行がそれぞれ行われました。朝のうちは曇りでしたが、途中で雨が落ち始め、本降りになるという天候。ドライコンディションの中で出したタイムがトップタイムとなり、1番手はブロック・パークス(ヤマハ)、2番手に秋吉がつけました。2日間総合では秋吉がトップタイムをマーク。2番手にはヤマハ勢がつけ、3番手に高橋となりました。

次回の合同テストは7月8日(火)、9日(水)に予定されています。

コメント

秋吉耕佑|#11 F.C.C. TSR Honda
「レイはスーパーバイク世界選手権参戦のために本番までテスト参加ができないので、一人でマシンを仕上げていかなければなりません。プレッシャーも大きいですが、乗りやすいマシンを作っていきたいと思います。全日本に参戦しながらマシンを仕上げているときとは違って、チームとの呼吸というか、リズムが合うまでに、少し時間がかかるので、それを早く取り戻したいと思っています。テストの時間は短いですが、その中でできる限りの努力をして、優勝を目指したいです。レイと2人で8時間を戦う予定です」

高橋巧|#634 MuSASHi RT HARC-PRO
「昨年優勝したメンバーで戦うことになりました。3人とも同じレベルで走ることができるし、信頼できるライダーなので、心配はしていません。次回のテストはMotoGPのテストがあるために、1日しか参加できません。その分、参加してくれるマイク(ファン・デル・マーク)に任せることになります。最終日は僕も参加できるので、しっかりとマシンを煮詰めていきたいと思っています。鈴鹿8耐2連覇を飾って、力を認めてもらいたいと思っています。今年は全日本でも2連勝のあとに2位と結果を残せているので、その流れを8耐に持ち込んで、しっかり戦いたいです」

玉田誠|#22 Honda Team Asia 監督
「ジョシュ以外、8耐参戦は初めての経験になります。スーパーバイクに慣れていないので、ドライコンディションでの走りはまだまだといったところです。ただ、ウエットではいい走りをしてくれました。8耐では、なによりもチームワークが大事なので、お互いの信頼関係を大事にしながら戦っていきたいと思います。ライダーのポテンシャルは高いと思うので、レベルを上げていいレースがしたいです」

山口辰也|#104 TOHO Racing with MORIWAKI
「今年は若手を起用することにしました。8耐に参戦する機会を作ることで、大きなバイクにも乗れることをアピールしてほしいと思っています。チャンスを作って、ライダーに夢を持ってほしいと思い、これまでとは違う体制で挑むことにしました。國川、小林は、全日本選手権のST600でそれぞれ初優勝を飾って、調子を上げています。8耐の経験は少ないですが、きっと成長してくれると思っています。今回のテストはマシンに慣れてもらいたかったので、タイム的には多くを望んでいませんでしたが、2人とも2分11秒台に入れてくれました。次回のテストで、さらにレベルを上げてほしいと思っています」

伊藤真一|#090 au&テルル・Kohara RT
「今回は全日本選手権J-GP2クラスの渡辺一馬と、世界選手権Moto2クラスの長島哲太という若い2人と組ませてもらうことになりました。才能ある2人ですが、今のところ全日本やMoto2で結果を残せていないので、この8耐の経験をいいものにして、後半戦に臨んでほしいと思っています。2012年からHondaのアドバイザーをさせてもらって、2人を見てきました。その経験を生かして、彼らのよさを引き出してあげたいと願っています。長島はドイツGP参戦のため、次回のテストに参加できないので、今回は長島に多く周回してもらいました。渡辺はあまり周回できなかったのですが、2人とも初めてのマシンで2分12秒台まで出しています。やっとマシンのベースができたという段階なので、まだまだこれからですが、本番までに勝負できるように持っていきたいと思っています」

亀谷長純|#71 Honda DREAM RT桜井ホンダ
「JSB1000は2年ぶり、桜井ホンダでの8耐は4年ぶりになります。最初の走行でマシンを壊してしまいました。ケガは打撲程度で、走行に支障はありません。チームに負担をかけてしまったことを申し訳なく思っています。ジェイミーは桜井ホンダで4年間8耐を戦っている経験がありますが、トロイは初めての8耐です。『絶対に転ばないように』とチームに言われていて、ちょっと硬くなっている部分があるような気がします。ジェイミーと協力して、のびのび走ってもらえるように持っていければと思っています。みんなで力を合わせて、できるだけ上位で終われるようにがんばりたいです。今回のテストをベースに、次のテストではしっかりとマシンを仕上げていきます」