モータースポーツ > 鈴鹿8時間耐久ロードレース > 鈴鹿4耐 決勝
鈴鹿4耐 決勝
2014年7月25日(土) 会場:三重県・鈴鹿サーキット 天候:晴れ 気温:31.4℃ 観客:2万8000人
2011年は、Boon Siew Honda Racing Malaysiaのアズラン・シャー・カマルザマンとモハメド・イメール・フィルダウス・ハサンが、鈴鹿4時間耐久ロードレース(以下、鈴鹿4耐)を制し、鈴鹿4耐に新たな風を吹かせました。2012年も同チームでイメールとザクゥアン・ザイディで2連覇を果たしました。2013年にはASTRA Honda RACING TEAMのディマス・エッキー・プラタマとイズワンディ・ムイスが勝利。アジア勢のライダーが力を示す舞台となり、日本勢とのし烈な争いを繰り広げるようになりました。今年は#27 ASTRA Honda RACING TEAMのイズワンディ・ムイスが、アンディ・ジランと共に連覇を目指します。
予選ポールポジションは#56 スダルモノ/シギット・ハルヨノ(ヤマハ)となり、2番手に#48 加藤久幸/池田貴彦(ヤマハ)、3番手に#38 岡本倫治/宮島伸也(ヤマハ)、4番手に#24 イマヌエル・プラトナ/茨木繁(ヤマハ)となり、5番手に#27 ムイス/ジランとなりました。
7月25日(土)、伝統のル・マン式スタートが午前9時に切られ、ホールショットは#38 宮島。それを数珠つなぎの集団が追いかけます。ヘアピンで転倒車があり、その後、2コーナーで転倒したマシンから火が出て炎上し、セーフティカー導入。この間に#27 ジランは首位に浮上しましたが、コースの安全が確認されるまではスロー走行となりました。
午前9時15分にセーフティカーランが解除され、レースが再開されました。#27 ジラン、#24 プラトナ、#38 宮島、#56 スダルモノ、#1 中村敬司/鶴野浩(Speed Heart TTS Racing Team)、#124 北岡慎也/林規夫(ヤマハ)、#75 名越公助/目代祐紀(ヤマハ)、#64 小山葵/小林徹也(Racing Campany Vaikyrie&胤塾BySILK)がトップ集団を形成します。そこから#27 ジランが追い上げ、6ラップ目には2番手に浮上した#56 スダルモノがトップ争いを繰り広げます。
8ラップ目、#56 スダルモノはファステストラップを記録し、#27 ジランの前に出ます。ジランを引き離そうとしますが、ジランも自己ベストを記録しながら追い詰め、ついに18ラップ目に首位を奪い返します。#56 スダルモノは21ラップ目にピットインしますが、ピットロードで転倒、さらにピットロードでのスピード違反でストップ&ゴーのペナルティーを科せられ、ポジションダウンしてしまいました。
#27 ジランも22ラップ目にピットインし、ムイスにライダー交代。#27 ムイスは首位を独走します。40ラップ目、トップの#27 ムイスは2番手の#38 岡本に28秒もの差を築きます。42ラップ目には2度目のルーティンで、ジランにバトンタッチ。2番手には#106 大野英樹/大内田伝(カワサキ)、3番手に#24 プラトナ、4番手が#38 宮島、5番手が#124 北岡のオーダーとなります。
#27 ジランは順調に周回を重ねてレースをリードしましたが、49ラップ目のS字コーナー進入で痛恨の転倒。ハイサイドでコースに投げ出され、マシンがコース上に残されたために、セーフティカーが導入されます。ジランはマシンを起こして9番手でコース復帰。その間にチームはマシン修復のためのピットインに備えて準備をしましたが、#27 ジランはそのままコントロールラインを通過します。ピットには昨年の4耐覇者で、今年はHonda Team Asiaから鈴鹿8耐に参戦するディマス・エッキー・プラタマや、チーム監督を務める玉田誠も駆けつけ、ここからの追い上げにチームは気合を入れましたが、その後に#27 ジランはピットイン。マシンの微調整と確認をして、そのままコースへ飛び出します。しかし、そこからのばん回は難しく、23位で完走となりました。
また、国際モーターサイクリズム連盟(FIM)が女性ライダーの活躍を促すプロモーション「ウイメン イン モータースポーツ」の初の試みとして、米国人ライダーのメリッサ・パリスとシェリーナ・モレダが「#21 Synergy Force Moriwaki Club」から鈴鹿4耐に参戦。監督は、モリワキエンジニアリング取締役の森脇緑さんが務めました。内外から大きな注目を集めたチームは、初挑戦ながら予選59番手、決勝でもストップ&ゴーのペナルティーなどを乗り越え、28位完走を果たしました。
アンディ・ジラン(23位) | #27 ASTRA Honda RACING TEAM
「今年、Hondaに大きなチャンスをいただき、4耐に参戦できたことは、本当に夢のようです。結果は23位と、運を味方につけることができずに残念ですが、最後まで精一杯がんばりました。トップを走っているときは後方の選手とギャップがあり、余裕を持って自分のペースを保つことができましたが、タイヤが滑ったことがアクシデントにつながりました」
イズワンディ・ムイス(23位) | #27 ASTRA Honda RACING TEAM
「今後のキャリアにつながる大事なチャンスだと思って、レースに臨みました。私のスティントでは、すでに後方の選手とギャップがあり、落ち着いて走ることができただけに、今回の結果は悔しいです。多くの若いライダーがいる中、昨年に続いて今年も4耐に参戦するチャンスを与えてくれた、ASTRA Hondaの皆さんに感謝しています」
ファドリ・イマムディン| #27 ASTRA Honda RACING TEAM 4耐コーチ
「中盤まで優勝争いをしていただけに、結果は残念でしたが、チームのスタッフとともにテストを確実に重ねた結果、予選5番手のポジションを獲得できました。決勝でも、チームはベストを尽くし、昨年に続いて大きな成果があったと思います。レースでは、第1ライダーのジラン選手が、後方の選手に対してかなりリードしてくれました。耐久レースはまさに自分との戦いであり、自分の走り方を見極めることが大切です。そこに、あえて16歳と大変若くてポテンシャルの高い、将来が楽しみなジラン選手を起用しました。初参戦でしたが、ペースが速くてプッシュできるジラン選手と、彼を確実にサポートできて昨年の経験もあるムイス選手とのコンビはベストだったと思います」
玉田誠
「2連覇を目指して、大きなプレッシャーの中でトップを走り続けていたのはすばらしいと思います。本当に小さなミス、やってはいけないミスですが、それがレースだということです。こういった経験をすることで強くなっていくはずですし、この悔しさを忘れないことが大切です。『貴重な経験ができた』と思ってほしいです。鈴鹿8耐では、僕たちがその悔しさを晴らすようなレースをしたいと思っています」
ディマス・エッキー・プラタマ
「アンラッキーな結果になってしまいましたが、耐久レースにはそういった側面もあるということだと思います。ライダー2人は、本当にがんばっていました。ムイスは昨年、一緒に4耐を走って優勝したライダーです。ジランは後輩ライダーで、まだ16歳ですから、今回の経験を生かしてほしいと思います。今度は僕たちが鈴鹿8耐でしっかり走りたいと思います」
順位 | No. | チーム/ライダー | マシン | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | 24 | Yamaha Racing Indonesia A I.プラトナ/茨木繁 | ヤマハ | 97 |
2 | 56 | Yamaha Racing Indonesia B スダルモノ/S.ハルヨノ | ヤマハ | 97 |
3 | 124 | Team A-PLAN+チーム モトクラッシュと走る闘魂店長 北岡慎也/林規夫 | ヤマハ | 97 |
4 | 106 | B〜Dash106&フレッシュペイント☆リトルウイング 大野英樹/大内田伝 | カワサキ | 97 |
5 | 38 | ライダーハウス宮島 岡本倫冶/宮島伸也 | ヤマハ | 97 |
6 | 75 | SP忠男レーシングチーム 名越公助/目代祐紀 | ヤマハ | 96 |
7 | 14 | 磐田レーシングファミリー 宮腰武/垂水聖治 | ヤマハ | 96 |
8 | 64 | Racing Campany Vaikyrie&胤塾bySILK 小山葵/小林徹也 | Honda | 96 |
9 | 52 | MOTO WIN RACING 中垣寿郎/島崎一臣 | Honda | 96 |
10 | 62 | 浜松チームタイタン 武田数馬/上坂裕平 | スズキ | 96 |
12 | 125 | CLUBモトラボEJ+Speed Heart&KAYUEN 鈴木貴隆/玉田祐紀 | Honda | 96 |
14 | 1 | Speed Heart TTS Racing Team 中村敬司/鶴野浩 | Honda | 95 |
15 | 28 | ifレーシング&モトテックRS&AutoMac翔天恭 村瀬豊/金子寛 | Honda | 95 |
16 | 16 | 悪玉mini倶楽部 松浦光利/下谷邦夫 | Honda | 95 |
17 | 73 | CLUB PLUS ONE 遠藤弘一/耳野由基 | Honda | 95 |
19 | 104 | TOHO Racing club 喜井勝弥/野近幸紀 | Honda | 95 |
20 | 7 | オートテクニックスポーツ 佐藤清和/冨田信道 | Honda | 95 |
21 | 445 | SMF&SILK RACING+GENIUS 榊原健二/大原弘幸 | Honda | 94 |
22 | 184 | PSR+Autowins=StageX 下田和也/橋詰光 | Honda | 94 |
23 | 27 | ASTRA Honda RACING TEAM イズワンディ・ムイス/アンディ・ジラン | Honda | 94 |
28 | 21 | Synergy Force Moriwaki Club メリッサ・パリス/シェリーナ・モレダ | Honda | 93 |
32 | 77 | FUN FACTORY&CS-R & SUCCESS 谷村尚彦/平城彰雄 | Honda | 93 |
33 | 6 | LinkWellTEAMKOUWA & BRIO 山本陽大/浮田和宏 | Honda | 93 |
34 | 79 | ADF&A-PLAN+胤塾+MADDEST+3601 西田幹/福田崇 | Honda | 92 |
36 | 70 | サンタバイク 清末尚樹/松本吉生 | Honda | 92 |
38 | 2 | SET UP+威風堂 RS 堂脇昌一/西孝夫 | Honda | 92 |
40 | 72 | RFTJ/GO GO JIRO with HOOK 本間亮太/久瀬俊明 | Honda | 91 |
41 | 33 | 赤い3輪車レーシングクラブ 児玉武/児玉悟 | Honda | 90 |
42 | 13 | オートライフハノ & MKR 羽野慎一/吉川誠 | Honda | 90 |
43 | 211 | Knock Over RACING with MIND 小澤光二郎/三好隆幸 | Honda | 90 |
44 | 69 | 伊賀U輪改 岩月寿樹/川村友長 | Honda | 90 |
45 | 58 | IXARACING×MoToholic : Build/Jr'sClub 大城秀雄/川原みちよ | Honda | 90 |
49 | 014 | TOHO Racing club 福間勇二/大田孝志 | Honda | 88 |
52 | 30 | 赤い3輪車レーシングクラブ 斉藤哲也/寺岡利彦 | Honda | 88 |
54 | 22 | ACF藤原塾と永野加工所&OMKモールド 永野一臣/大林正章 | Honda | 86 |
56 | 47 | レーシングチーム鳥取 圓山弘幸/安養寺清美 | Honda | 82 |
11 | LINK-RC 加納自工 松橋ボディ 前田吉昭/松橋正樹 | Honda | 46 | |
17 | ツキシロオート&セーフティショップ林 大日方直博/下田政雄 | Honda | 40 | |
89 | PACIFIC.R.C&モト・クラッシュ 久野文明/山田丈二 | Honda | 39 | |
9 | Honda緑陽会熊本レーシング 岩谷泰慎/遠山選 | Honda | 22 | |
94 | HondaブルーヘルメットMSC 魚住祐将/鹿内新平 | Honda | 22 |