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Honda Team 2010

2010 鈴鹿・近畿選手権シリーズ第5戦
鈴鹿4時間耐久ロードレース<ST600>

July 24, 2010
Honda Racing
  • #19宮嶋佳毅/ブロディ・ダニエル・ウォーター(中)、#89新井生哲/山内芳則(右)
  • #19宮嶋佳毅
  • #19宮嶋佳毅
  • #19ブロディ・ダニエル・ウォーター
  • #19宮嶋佳毅/ブロディ・ダニエル・ウォーター
  • #89新井生哲
2010年7月24日(土)

ブロディ/宮嶋組優勝でモリワキクラブが2連覇
3位に新井/山内組が入り、リバイバルクラスで優勝!

会場:鈴鹿サーキット
天候:晴れ
気温:34.3℃

鈴鹿4時間耐久ロードレース(以下、鈴鹿4耐)は、鈴鹿8時間耐久ロードレース(以下、鈴鹿8耐)決勝の前日に開催される、国内ライセンスやフレッシュマンライセンスのライダーを対象とした耐久レースだ。このレースで上位に入ることは、鈴鹿8耐に出場するために必要な国際ライセンスを取得できるチャンスであり、多くのロードレース関係者の前で自分の力をアピールする機会にもなっている。現在、鈴鹿8耐で活躍するトップライダーたちも、若き日に鈴鹿4耐で才能を開花させた。昨年の鈴鹿8耐を制した酒井大作は1995年、13歳の時に鈴鹿4耐で優勝。加賀山就臣、秋吉耕佑、玉田誠らも鈴鹿4耐をステップボードに全日本へと昇格し、世界へと飛び出している。

鈴鹿4耐は、市販車をベースにした最新年式の600tマシンを使用するST600クラスと、それ以前の年式のマシンを使用するST600R(リバイバル)の2クラスが混走する。今年の注目は、前哨戦の鈴鹿ST600・100kmレースで優勝した#19宮嶋佳毅と、オーストラリア人の#19ブロディ・ダニエル・ウォーターがチームを組むモリワキクラブ。昨年の覇者であるモリワキクラブに、鈴鹿4耐連覇が期待される。対抗馬として磐田レーシングファミリー(ヤマハ)の#47小倉章太郎/齋藤達郎組、Kawasaki401 Club&GTMM(カワサキ)の#401田島聖貢/田中誠組が有力視される中、活躍を期待されたのが今大会最年少ライダーであるビジネスラリアート&TSRの#10小島一浩。現在、16歳の小島は、14歳から鈴鹿4耐へ参戦し、昨年はベストラップを記録するなど実力を高く評価されている。ペアは、昨年の鈴鹿4耐で3位に入った#10耳野由基。また福岡から参戦するRSGレーシング withフィービーの#57蒲谷朋大/中迫申史組にも注目が集まった。

予選は、ライダー2人のトータルタイムでグリッドを確定。モリワキクラブは、第1ライダーの#19ブロディがトップタイムの2分19秒080、第2ライダーの#19宮嶋が2分20秒484を記録し、合算4分39秒697でポールポジションを獲得。続く、#47小倉/齋藤組が4分40秒921で2番手、#401田島/田中組が4分42秒124で3番手、#10小島/耳野が4分42秒330で4番手に入った。5番手には、ADF&相馬塾 with ToyBoyとWPの#89新井生哲/山内芳則組が4分42秒959で入り、#57蒲谷/中迫組は7番手につけた。

連日、酷暑となっている快晴の鈴鹿サーキット。スタートから激闘が予想された。決勝スタートで、まず飛び出したのは#47齋藤、それを#19宮嶋が追う。オープニングラップは#47齋藤、#57蒲谷、#19宮嶋がトップ集団を形成した。3ラップ目、#19宮嶋はスプーンでコースアウト。すぐにコース復帰し、ポジションは3番手のままであったが、2番手との差が開く。だが、4ラップ目に#57蒲谷がスプーンでオーバーランし、#19宮嶋は2番手に浮上した。5ラップ目は、#47齋藤、#19宮嶋、#57蒲谷、#10小島、チーム能塚&B〜106snail Racingとチームリトルウイングの#106大内田伝のオーダー。6ラップ目には、#10小島が#57蒲谷を捉え3番手に浮上。#47齋藤が逃げ、それを#19宮嶋が追うが、#10小島が#19宮嶋に肉薄し、激しい2位争いとなった。

16ラップ目あたりから1回目のルーティーン。トップは#47小倉、それを#19ブロディが追い、激しいトップ争いを展開。27ラップ目に#19ブロディがトップ浮上するが、その直後にコースアウトし、#47小倉がトップになった。#19ブロディはコース復帰すると、再び#47小倉に襲いかかり、再び首位を奪取。3番手を走行していた#10耳野は逆バンクでバックマーカーを処理しようとし、接触転倒してしまう。トップ争いは#47小倉と#19ブロディで争われ、サイドバイサイドの争いが続く。2度目のライダー交代を終え、トップは#19宮嶋、2番手に#47齋藤で周回を重ねた。続く3番手には、安定したペースで周回を重ねていた#89新井が浮上。#19宮嶋/ブロディ組は、ぶれることのない走りでジリジリと#47小倉/齋藤組を引き離していく。3時間経過後には、2番手に16秒382差とマージンを広げた。トップの座を不動のものとした2人は、そのままチェッカーまで突き進んだ。#47小倉/齋藤組も2番手を守り、3番手には#89新井/山内組がつけて、そのままのオーダーで午後1時にチェッカーをくぐり抜けた。

#19宮嶋/ブロディ組にとっては初めての4耐制覇、モリワキクラブにとっては昨年に続き2連覇となった。2位に#47小倉/齋藤組、3位の#89新井/山内組はリバイバルクラスで優勝を飾った。4位にはSMF&SILK RACING+GENIUSの#445榊原健二/竹田雄介組が躍進。#57蒲谷/中迫組は6位に食い込んだ。#10小島/耳野組はマシンを修復してコース復帰し、26位でチェッカーを受けた。

コメント

#19宮嶋佳毅(優勝)|モリワキクラブ「鈴鹿4耐で勝つことを前提に準備をしてきました。ブロディは鈴鹿の走行時間が短いので、ポジションは彼に合わせるようにしました。サスペンションのセッティングは同じ方向だったので問題なく進めることができました。安定して走ること、それができたことが勝因だと思います。チェッカーの瞬間、スタッフと一緒にピットウォールに立って、ブロディを迎えた時は胸がいっぱいになりました。これからは全日本を走れるようなライダーになることを目標にがんばります。将来は世界で走れるライダーになることが夢です」

#19ブロディ・ダニエル・ウォーター(優勝)|モリワキクラブ「レース2週間前に連絡があって鈴鹿4耐を走ることになり、とにかくツナギとヘルメットを準備して駆けつけました。こんなに暑い鈴鹿を走るのは初めてでしたが、モリワキのスタッフが最高の環境を作ってくれて走りきることができてうれしいです。最終ライダーとして最後までちゃんと走ろうと思っていましたが、最後の3〜4ラップは周回遅れをパスする時も落ち着くようにと、自分に言い聞かせながら走りました。最後の2ラップはドキドキしていました。チェッカーを受けたらみんなピットウォールに登って、手を挙げて喜んでいるのを見て、勝てたのだと思いました。信じられないくらいうれしかったです。いつかMoto2に乗ってWGPを走りたいです。もちろん鈴鹿8耐にも参戦して、優勝したいと夢見ています」

#89新井生哲(3位)|ADF&相馬塾 with ToyBoyとWP「僕たちは鈴鹿サンデーロードレースに参戦しているレース好きの仲間が集まったプライベートチームです。鈴鹿4耐で一発のタイムは大事だと思うけれど、自分たちはそれよりもチーム力で優勝を目指そうとしていました。ピットワークを含めたチームの力で勝ち取った3位に、とても満足しています。ペアライダーの山内君のタイムが出ていたため、気持ちよく乗って欲しかったので自分のパートではタイヤを消耗しないように乗っていました。今回ST600Rの型落ちではトップでやりきることができたので、来年は新型でサンデーにフル参戦できるように準備を整えたいと思います」

#89山内芳則(3位)|ADF&相馬塾 with ToyBoyとWP「新井君から一緒に鈴鹿4耐に出ないかと誘ってもらった時には、別のライダーと組む話があり、断りました。でも、そちらの話がなくなり、自分から頭を下げてペアを組ませて欲しいとお願いしました。そのような中で、ここまで来られるとは思っていませんでした。最初のセットでは自分は乗れなくて、新井君が自分に合わせてくれたのには驚きました。この鈴鹿4耐の結果を弾みに、シリーズ戦で2位に入った齋藤達郎選手とタイトル争いがしたいです。チャンピオンになることができたら、全日本を走ってみたいです」

リザルト
リザルト

ST600 4時間耐久レース正式結果表

順位 No. チーム/ライダー マシン タイム
1 19 モリワキクラブ
Brodie Daniel Water&宮嶋佳毅
Honda 4:00:35.633
2 47 磐田レーシングファミリー
小倉章太郎&齋藤達郎
ヤマハ 4:01:49.626
3 89 ADF&相馬塾 with ToyBoy と WP
新井生哲&山内芳則
Honda 4:01:16.692
4 445 SMF&SILK RACING+GENIUS
榊原健二&竹田雄介
Honda 4:02:01.521
5 106 チーム能塚&B〜106snail Racingとチームリトルウイング
奥野翼&大内田伝
カワサキ 4:02:12.864
6 57 RSGレーシング Withフィービー
蒲谷朋大&中迫申吏
Honda 4:02:38.839
7 23 CLUB モトラボEJ 23
大須賀俊晴&吉田裕吏
Honda 4:01:33.429
8 31 立秋モータース&RC甲子園
山内宏之&三浦賀寿宏
ヤマハ 4:01:51.897
9 33 YSP浜松&遠州屋
榛地元樹&赤坂祐紀
ヤマハ 4:01:52.172
10 26 NUTS&LinkWell+チームモトクラッシュ
西馬良祐&林規夫
Honda 4:03:10.041
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