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ニューマシンB・A・R Honda 006、好発進!

B・A・R Hondaバルセロナテストレポート(2月4日)

Lucky Strike B・A・R Hondaが2004年シーズンを戦うニューマシンB・A・R Honda 006の本格テストが、今週からバルセロナのカタロニアサーキットで始まった。日曜日の新車発表会に引き続いて行われたもので、まずはジェンソン・バトンが3日間ステアリングを握った。一方チームメイトの佐藤琢磨は、04コンセプトカーで様々な開発プログラムをこなした。

初日の月曜日、そして翌火曜日午前中はコース上に深い霧が立ち込めたために、走行は度々中断した。しかしその後は天候も回復し、暖かい陽射しに満ちた絶好のコンディションとなった。バトンはまず、006のベースセッティングの確認に終始。佐藤はその間、ミシュランタイヤのテストに専念した。

また両ドライバーはともに、この冬の進化を確認するために、タイムアタックも敢行。まずバトンが月曜日に1分13秒868をマークして、2週間前に自らが樹立したコースレコードを、ニューマシンで早々に更新して見せた。バルセロナで1分14秒台の壁を破ったのは、もちろんこれが初めてとなる。そして翌日には佐藤が、04コンセプトカーで1分13秒797のタイムを叩き出した。

この3日間でバトンと佐藤は、合わせて373周を周回。距離にして約1800kmを走行した。またニューマシンB・A・R Honda 006だけでも既に770kmを走って、初めから信頼性の高さをアピールした。次週は火曜日からスペインのヘレスで、2人のドライバーにアンソニー・デビッドソンも加わり、3日間のテストが予定されている。

●ジェンソン・バトン

「ニューマシンのテスト初日で、いきなりコースレコードが出せた。これにはすごく勇気付けられたね。チームの皆にとっても最高の結果だった。僅か10周走ってからのアタックだったけど、既にこれだけの速さが出せた。おかげでその後のテストも、実に気分よくこなせたよ。今回のテストの目的はもちろんニューマシンに慣れることと、ロングランでの信頼性の確立だけど、平行してタイヤ開発にもずいぶん時間を割いたよ。残念ながら前半の2日間は、幾つかトラブルが出てしまった。そのために予定していたプログラムが全部消化できなかったのは、残念だった。でも最終日は、順調そのものだったね。2つの異なったタイヤプログラムをこなしつつ、合計113周も走り切ったからね。ニューマシンは、実に高いポテンシャルを持っていると思う。特に一発の速さはすごい。今日はロングランもやったけど、その際に使ったタイヤはかなり期待できるものだった。これからメルボルンの開幕戦までに、どんどん走り込んで距離を稼がないとね。開幕直前のこれからのテストは、すごく大事だよ」

●佐藤琢磨

「非常に有意義なテストでしたね。この3日間、主にタイヤテストに集中しましたが、かなりの成果が出たと思います。おまけに火曜日には、タイムアタックもできたし。04コンセプトカーであれだけの速さが披露できて、とにかく満足の一言ですよ。今回が04コンセプトカーでの最後のテストになリますが、このマシンで予定していたプログラムはすべて消化でき、しかも素晴らしいパフォーマンスも発揮できて、今は充実感で一杯です。次のヘレスでは、いよいよB・A・R Honda 006を運転できますからね。楽しみで仕方ありません。ニューマシンの速さには、僕も含めてチームの全員が興奮を隠せませんね」

	●ジェフ・ウィリス　B・A・Rテクニカル・ディレクター

	「今回のテスト結果には、スタッフ全員が喜んでいる。B・A・R Honda 006は、予想していたパフォーマンスをすぐに発揮してくれた。最初の2日間は幾つかのトラブルが出たが、最終日はニューマシンで500km以上走るなど、極めて順調だった。全般的に、速さは確認できた。しかしこれはまだ最初のテストに過ぎない。開幕までのあと3回のテストで、マシンの性能をできる限り引き出したい。今回は両ドライバーに、ニュータイヤでどれほどのパフォーマンスが出せるか試してもらった。マシンが違うからジェンソンと琢磨のタイムを直接は比較できないものの、04コンセプトカーでの琢磨のタイムは素晴らしかった。非公式ながら、コースレコードを更新している。一発の速さに関する限り、チームがこの冬の間に大きく進歩したことを、今回のテストで確認できたと思っている」

	●中本修平　エンジニアリング・ディレクター Honda Racing Development

	「概ね順調なテストでした。できればもう少し長い距離を走りたかったですが、トラブルが出てしまいました。前回発生したトラブルの再発ではなく、問題自体は深刻なものではありません。チームの雰囲気もイケイケムードでしたよ。タイムシートのトップに名前が出るのは、実に良い気分ですね」