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レギュレーション解説


鈴鹿8時間耐久ロードレース(以下、鈴鹿8耐)とは、毎年、7月下旬に三重県の鈴鹿サーキットで開催される国内最大級の2輪耐久ロードレース。限られた距離をいかに速いタイムで走れるかを競い合うスプリントレースとは違い、8時間の間に最も多くの周回数をこなしたチームが優勝となる耐久レースです。1978年から開催され、今年で42回目の開催を迎えます。
鈴鹿8耐は「真夏の祭典」とも呼ばれ、毎年、多くのファンがレースを観戦しに鈴鹿サーキットへ駆けつけます。このページでは、鈴鹿8耐の基礎知識や今年のレギュレーション変更点などをご紹介します。

鈴鹿8耐ってどんなレース?

鈴鹿サーキットで開催される国内最大級の2輪耐久ロードレース。1980年からはFIM※1世界耐久選手権シリーズ(以下、EWC)の一戦に組み込まれ、2017年からはEWCの最終戦として行われています。1チーム2名から3名のライダーが1台のマシンをシェアして走り、レース開始から8時間後に振られるチェッカーフラッグを目指します。最も多くの周回数をこなしたチームが8耐優勝となり、Honda勢は過去41回の大会の中で27回の勝利を飾っています。

鈴鹿8耐ってどんなレース? 鈴鹿8耐ってどんなレース?

18年は台風の影響があったものの、レースウイーク4日間の来場者数は11万1000人(決勝日の来場者数は6万500人)でした。

※1 FIMとは、Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称

世界耐久選手権(EWC)ってなに?

世界耐久選手権(EWC)ってなに?

FIM(国際モーターサイクリズム連盟)公認のもとに開催される2輪耐久レースの世界選手権大会です。大会ごとのレース時間は8時間から24時間にわたります。Hondaのマシンでシリーズにフル参戦するチームは、F.C.C. TSR Honda FranceとHonda Endurance Racingの2チーム。2017-2018シーズンでは、F.C.C. TSR Honda Franceが、日本チームとして初めてEWCのチャンピオンに輝きました。

世界耐久選手権(EWC)ってなに?

2018-2019 シーズンは、フランス(2大会)、スロバキア、ドイツ、日本の4カ国でレースが行われます。ル・マン24時間耐久レースは4輪の大会が有名ですが、2輪の大会はEWCの一戦に組み込まれています。鈴鹿8耐は1980年から開催カレンダーに加わり、最終戦として開催されるようになった2017年からはEWCのタイトル決戦の場として注目されています。

レースフラッグの見分け方

レースでは、状況に応じて様々な色や模様の「フラッグ」が出されます。ライダーたちはこのフラッグの情報をもとに、レースを行っています。

  • グリーンフラッグ
    グリーンフラッグ

    後述の「イエローフラッグ」と組み合わせ、「ここから先は危険なし」という意味合いで出されます。このほか、セッションの開始の際に振られます。

  • イエローフラッグ
    イエローフラッグ

    スピンやクラッシュなど、コース上で異常が起きているときに出されます。イエローフラッグが出されている区間は、追い越しが禁止されています。また、レース中にマシンの撤去などが必要な場合にはコース全体にイエローフラッグが出され、「セーフティカー」がマシンを先導します。

  • レッドフラッグ
    レッドフラッグ

    レースやセッションの中断を知らせるサインです。大きなクラッシュが発生した場合や、天候などにより、レースの続行が困難になると掲示され、すべてのマシンがピットやスタート位置に戻されます。

  • ブルーフラッグ
    ブルーフラッグ

    ペースの遅いマシンに対して出され、後方から速いマシンが迫ってきていることを示します。周回遅れのマシンにはフラッグが振られるかたちでサインが送られ、この場合、後ろから来たマシンにコースを譲らなくてはなりません。

  • チェッカーフラッグ
    チェッカーフラッグ

    レースやセッションの終了を知らせるサインです。8耐決勝時は、8時間の戦いの終わりを告げるフラッグとなり、ライダーやチームはこのフラッグが振られる瞬間を目指して走ります。

  • オレンジボール付きブラックフラッグ
    オレンジボール付きブラックフラッグ

    ゼッケンナンバーの記されたボードとともに、この旗が振られるかたちで、該当するゼッケンナンバーのマシンにトラブルが発生していることを知らせます。トラブルを抱えたマシンは、自身や他ライダーに危険を及ぼさないよう、速やかにコースから離れなければなりません。該当ライダーは回収車両を要請するかエンジンを停止し、マシンを押しながらピットに戻ることもできます。

覚えておけば「8耐通」の頻出用語
トップ10トライアル

8耐では、金曜日に行われる公式予選(ライダーごとの計時予選)とは別に、上位10台のグリッドを決める「トップ10トライアル」が行われます。トップ10トライアルは、マシンが1台ずつ走行し、タイムアタックを行い、グリッドを決めるものです。この瞬間のサーキットには独特の緊張感が漂います。

ル・マン式スタート

ホームストレートのピットウォール側に予選結果順にマシンを並べ、グランドスタンド側にライダーたちが待機します。スタートの合図とともに、ライダーたちが一斉にマシンへ駆け寄り、エンジンを始動させ飛び出していきます。
語源となったのは、4輪の「ル・マン24時間耐久レース」ですが、本家ル・マンでは安全上の理由から70年代に廃止されていて、現在では2輪の耐久レースのみで使われています。

ル・マン式スタート

ライトオン

鈴鹿8耐では、日没を迎えるとライト点灯を義務付けるサインが掲示されます。それが「ライトオンボード」です。2016年から、EWCのレースではヘッドライトの常時点灯が義務づけられていますが、鈴鹿8耐では慣例としてこのサインが出されています。

ライトオン

ナイトピットウォーク

レースウイークの土曜日の夜に行われるナイトピットウォーク。各チームがピットの練習やマシンの調整を行う場でもあります。レースクイーンがナイトピットウォーク用のコスチュームを披露することもあります。照明が灯る中で行われるピットウォークは、昼間と一風変わった雰囲気に包まれます。

カウントダウン

8耐決勝のレーススタート前、そしてレース終了前には、場内にいる観客が一斉にカウントダウンを行うのが恒例となっています。6万人を超える人々がカウントダウンをする様子は圧巻です。

8耐で走るマシンは?

8耐に出場できるマシンは、1000ccまでの4ストロークエンジンを搭載している市販車(2気筒は1200cc)となっています。EWCの2018-2019シーズンでは、Honda、ヤマハ、カワサキ、スズキ、BMWなどのメーカーのマシンが戦っています。スプリントレース用から耐久レース用に改造がなされており、その大きな特徴としては①ヘッドライトの点灯が義務づけられている点、②タイヤを素早く交換できる装置や給油を素早くできる装置が使われている点、そして③冷却系システムの増強がなされている点などが挙げられます。

8耐で走るマシンは? 8耐で走るマシンは?

F.C.C. TSR Honda Franceが2年連続EWC王者になるには?

EWCの2018-2019シーズン全5戦のうち、第4戦までが終了。昨シーズンのEWC王者F.C.C. TSR Honda Franceは、開幕戦と第4戦で優勝し、ランキングトップと23ポイント差、ランキング2位と18ポイント差の総合3位につけています。最終戦の鈴鹿8耐では、入賞時の獲得ポイントが1.5倍となるため、逆転でトップになる可能性も残っています!
例えば、F.C.C. TSR Honda Franceがポールトゥウインを果たすと50ポイントが加算され、一方でライバルチームの予選・決勝の合計獲得ポイントが26.5ポイント以下となった場合など。8耐の優勝争いだけではなく、EWCの総合優勝がかかるF.C.C. TSR Honda Franceやライバルチームの予選・決勝順位に注目しながら観戦してみませんか?

TSRがEWC王者になるには? TSRがEWC王者になるには?

「EWCクラス」と「SSTクラス」ってなに?

8耐には、EWCシリーズの最高峰の「フォーミュラEWCクラス」と、比較的小規模なプライベートチームが多い「SSTクラス(スーパーストッククラス)」の2クラスから約70台のチームが参戦します。

クラス別のマシン規定

「EWCクラス」と「SSTクラス」のマシンには、それぞれ異なる規定が定められています。まず、ゼッケンナンバーのプレートの色はEWCマシンが黒、SSTマシンが赤。フロントライトもEWCマシンが白色、SSTマシンが黄色となっており、これらを知っていればマシンのクラスをすぐに見分けることができます。
SSTクラスはマシンの改良範囲がEWCクラスよりも制限され、より市販車モデルに近いものとなります。

クラス別のマシン規定 EWCクラス
【EWCクラス】

最低重量
175kg

改良範囲
フォーク、ダンパー、スイングアーム、ブレーキ、ラジエーター、エキゾースト、エンジン、燃料タンク(最大24リットル)、クイック給油装置、クイックタイヤ交換装置、ホイール

【SSTクラス】

最低重量
168kg

改良範囲
ダンパー、ブレーキ、ラジエーター、エンジン(インジェクター、燃料マッピング、クラッチ強化、エキゾーストサイレンサーの交換など)、燃料タンク(最大24リットル)、クイック給油装置

クラス別のマシン規定 SSTクラス
【EWCクラス】

最低重量:175kg
改良範囲:フォーク、ダンパー、スイングアーム、ブレーキ、ラジエーター、エキゾースト、エンジン、燃料タンク(最大24リットル)、クイック給油装置、クイックタイヤ交換装置、ホイール

【SSTクラス】

最低重量:168kg
改良範囲:ダンパー、ブレーキ、ラジエーター、エンジン(インジェクター、燃料マッピング、クラッチ強化、エキゾーストサイレンサーの交換など)、燃料タンク(最大24リットル)、クイック給油装置

炎天下を8時間という長い時間、走り通さなければならない鈴鹿8耐では、ライダー、そしてマシンに大きな負荷がかかります。当然、レース中にはマシンに不具合が生じることもあり、その場合はマシンのほとんどのパーツが壊れたら交換することが可能です。しかし唯一、フレーム及びエンジンケースは決勝レース中に交換することができない規定となっています。

なお、8耐マシンに使用されるすべての燃料は、クラスに関わらず、すべてが外気温下で保管、使用されなければなりません。また、燃料と外気温の最大差異が15℃を超えてはならない、どのような場合においても燃料温度が0℃を下回ってはならないなど、温度に関する厳格な規定も定められています。

2018-2019シーズンからの変更点

2018-2019シーズンからの変更点

①公式予選を通過するための最低タイムを設定

チーム内での最速タイムの109%以内のタイムを、残りのライダーたちも出す必要があります。

②ボーナスポイントの追加

決勝レースのスターティンググリッドのポールポジション(PP)から5番手までの各チームには、ポイントが加算されます。
PP:5ポイント、2番手:4ポイント、3番手:3ポイント、4番手:2ポイント、5番手:1ポイント

鈴鹿8耐の公式テスト

コスト制限や、海外チームと鈴鹿8耐のみ出場の日本チームとの公平性が考慮され、7月上旬の第1回公式テストと、レースウイーク中の第2回公式テストが行われる予定です。また、メーカーの支援を受けないプライベーターチームや、EWC、MotoGP、SBKの各選手権に参戦していないライダーは第1回から第2回の間に、鈴鹿サーキットでテストを行うこともできます。

EWCとWTCRが併催へ

EWCとWTCRが併催へ

今シーズンのEWC第3戦・スロバキアリンク8時間耐久レースと、FIA※2 ワールド・ツーリングカー・カップ(以下、WTCR)第3戦のスロバキア大会が5月に併催されました。両シリーズは、12月14日から15日にはマレーシアでの併催が予定されています。WTCRは2019シーズンの最終戦として、EWCはセパン8時間の名称で、2019-2020シーズンのウインターレースとして初開催されます。また、セパン8時間は鈴鹿8耐の第43回大会の予選としても行われるため、アジアの強豪チームと招待を受けたFIM EWC登録チームの参加が見込まれます。例年鈴鹿サーキットなどで開催される8耐トライアウトを通過することで、シード権のないチームが8耐への出場資格を得ていましたが、今後はアジアチームなどがより8耐を目指しやすくなるかもしれません。

※2 Fédération Internationale de l‘Automobile(国際自動車連盟)の略称

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