Round 05日本鈴鹿サーキット

鈴鹿8時間耐久ロードレース
第1回公式合同テスト 1日目

2019年7月9日(火)


鈴鹿8耐・第1回公式合同テスト

初日のセッション1、2で#33 Red Bull Hondaが総合トップタイム

真夏の祭典「鈴鹿8時間耐久ロードレース(以下、鈴鹿8耐)」の第1回公式合同テストが、三重県・鈴鹿サーキットで行われました。

ワークスチーム復活2年目を迎える#33 Red Bull Hondaは、全日本ロードレース選手権(以下、JRR)のJSB1000クラスに参戦する高橋巧を中心に参戦体制を固めました。高橋はJRRで4連勝を飾り、現在ランキングトップ。鈴鹿2&4では、前人未踏の2分3秒874のレコードタイムを記録するなど、絶好調で鈴鹿8耐に向かいます。高橋の要望もあり、第2ライダーにはスーパーバイク世界選手権(以下、WSBK)の清成龍一が決定。第3ライダーにはMotoGPテストライダーのステファン・ブラドルとMoto2ライダーの長島哲太の2人を6月3日・4日に行われた公開テストでオーデションし、2人とも2分6秒台にタイムを入れる力を示しましたが、最終的にはブラドルに決定しました。

6月25日・26日に行われた3メーカー合同テストには、高橋と清成が参加し、清成も2分6秒台のタイムを出しました。8年ぶりのHondaワークス参戦となった清成と高橋は、過去2度HARC-PRO.で組んだことがあり、2011年には優勝を飾り、12年にはリタイアとなりましたが、高橋は清成に対して絶大なる信頼を寄せています。

今回の鈴鹿8耐合同テストは、9日から11日の3日間で行われます。清成はWSBK第9戦アメリカへの参戦のため参加できないため、高橋とブラドルがテストに参加。9日は高橋が精力的なテストをこなし、ホルヘ・ロレンソの代役でMotoGP第9戦ドイツGPに参戦したブラドルは、夕方に鈴鹿入りしたのち、ナイトセッションに参加しました。本格的なテストは10日からになります。

#634 MuSASHi RT HARC-PRO. Hondaは、水野涼、英国スーパーバイク選手権(BSB)のチャビ・フォレスが決定していました。第3ライダー候補としては、JRRのJ-GP2クラスの名越哲平が6月のテストに参加しましたが、最終的には第3ライダーは昨年に続き、ドミニク・エガーターとなり、今回のテストに駆けつけました。#1 F.C.C. TSR Honda Franceは、FIM世界耐久選手権(EWC)にフル参戦している前年王者のチームで、そのレギュラーライダー、フレディ・フォレイ、ジョシュ・フック、マイク・ディ・メリオが参加しました。

A、Bグループに分かれて、12時から45分のセッション1が行われ、Aグループで高橋が2分5秒939を記録しトップ。4番手にフックが2分8秒957、5番手に水野が2分8秒958でつけました。A、Bグループの総合順位でも高橋がトップタイムとなり、フックは5番手、水野は6番手となりました。15時15分からは75分のセッション2が行われました。高橋は2分6秒104でトップタイム、3番手にはフックが2分6秒911で付けます。水野が2分7秒118とタイムアップして4番手に付けました。A、Bグループの総合順位では、高橋が再びトップ、3番手にフック、4番手水野で、Honda勢が上位を占めました。ナイトセッションのタイムは、翌日10日にリザルトが出ることになりました。

梅雨時期のテストのため、心配されていた雨も降ることなく、夕方には晴れ間が見え、全セッション、ドライで行うことができました。

コメント

宇川徹 | #33 Red Bull Honda 監督宇川徹 | #33 Red Bull Honda 監督
「これまでのテストしてきた耐久車両を本選に向けて詰めて行く作業を進めました。順調にこなせています。第3ライダーには、スーパーバイクの経験があるステファン・ブラドルに決まりました。代役参戦したMotoGPドイツGPから、夕方に到着し、ナイトセッションに参加。本格的なテストは10日からになります。さらに進化できるように取り組んでいきます」

水野涼水野涼 | #634 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda
「今回からライダー3人がそろったので、レースに向けて楽しみです。今のマシンに最も多く乗っているのは自分なので、まずは自分のベースセットをもとにして詰めていこうと思っています。もちろん僕以外のライダーの意見もありますから、それを取り入れながら、変なこだわりは捨てて、まとめていければいいなと思っています」

ドミニク・エガータードミニク・エガーター | #634 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda
「明らかにマシンは昨年よりよくなっています。昨日日本に到着したばかりで、テストも始まったばかりですが、決勝ウイークのギリギリまでマシンを作り込んでいきたいです。Moto2はサマーブレイク中なので、このイベントにHondaのサポートがあるチームから参加できたことをすばらしく思います。まだまだやることはありますが、力強い結果を出せるようにしたいです」

チャビ・フォレスチャビ・フォレス | #634 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda
「鈴鹿を走るのも、鈴鹿のレースに出るのも初めてなので、チームのためにも自分のためにもエンジョイしたいです。チームにとっても大事なレースだと思いますし、本当にベストを尽くしたいと思っています。CBRはとてもいいバイクですし、このコースには相性のいいマシンだと思っています。その中でベストを尽くしたいと思います、8耐はHondaにとっても大事なレースですし、結果を残したいです」

本田重樹本田重樹 | #634 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda 総監督
「第3ライダーがドミニク・エガーターに決まり、チャビ・フォレスも合流、3人がそろったので、本戦に向けセッティングを擦り合わせしている段階です。午前中にはちょっと路面温度が上がらなかったことで、6割くらいしかできなかったのが残念ですが、3人のコメントの方向性は一緒で、方向性が見えてきたので、10日には路面温度に合わせて2種類のセットアップを試したい。早い時期に、9割まで持っていき、本選への組み立てを考えたいです」

藤井正和藤井正和 | #1 F.C.C. TSR Honda France チーム総監督
「ジョシュはドイツから9000kmを飛んできたかいがありましたね。鈴鹿に到着してから1時間しか経っていないこの段階で、6秒台はたいしたものです。まだ今日はこのあとのナイトセッションと、2日目、3日目とセッションがあるので、鈴鹿8耐で悔いなく戦うためにレースに向けてまだまだ詰めていきます」

ザクワン・ザイディザクワン・ザイディ | #22 Honda Asia-Dream Racing with SHOWA
「今のところ、悪くないと思います。初日ですが順調です。僕にとって8耐は重要なレースです。簡単に参戦することができないですし、トップレベルのレースだと考えています。だから、8耐を走れることはとても光栄でうれしいです。僕たちはアジア地域の代表としてベストを尽くしたので、みんなのサポートが必要です。それがよりよい結果につながっていくと思います」

アンディ・イズディハールアンディ・イズディハール | #22 Honda Asia-Dream Racing with SHOWA
「1000ccで走るのは2月以来なので、最初はちょっと戸惑いましたが、走るたびに慣れてきてフィーリングがよくなっています。8耐は僕にとってたいへんエキサイティングなレースだと思います。チームワークが非常に重要なレースですので、とてもチャレンジングなレースです。目標のトップ5に向けて、ベストを尽くして走りたいです」

玉田誠玉田誠 | #22 Honda Asia-Dream Racing with SHOWA 監督
「今年の目標は5位です。チームのベストリザルトが6位なので、過去の自分たちを超えることを狙っています。ファクトリーマシンが走る中で5位というのは普通に考えたら難しいですが、耐久レースはなにがあるか分からないので、目標を常に高い所に置いて挑戦したいです。アンディはすごくいいポテンシャルを出してくれているので、ザクワンにもいいプレッシャーを与えて、互いが影響しあって速くなってくれたらと思います。ヨーロッパの速いライダーも集まる8耐なので、アジア人の強さをアピールしたいです」

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