Round 05日本鈴鹿サーキット

鈴鹿4時間耐久ロードレース
決勝

2019年7月27日(土)


鈴鹿4時間耐久ロードレース

赤旗終了となった4耐決勝で、
A.P.HONDA RACING THAILANDが優勝

2017年から、準国際格式レースとなった鈴鹿4時間耐久ロードレース(以下、鈴鹿4耐)は、国際ライセンスと国内ライセンスを持つライダーが走り、近年、アジア圏のライダーたちの活躍が続いています。インドネシアの#7 Astra Honda Racing Teamは、13年に初参戦で優勝を飾り、16年も優勝。今年も優勝候補の筆頭として参戦しました。16年に優勝したイルファン・アルディアンシャーが参戦し、ラッキー・ヘンドリアンシャーとペアを組みました。2人はアジアロードレース選手権のAP250クラスでのチームメートです。ライバル視されていたのは、#149 A.P.Honda Racing Thailandで、16年から鈴鹿4耐参戦を開始し、昨年に続きピヤワット・パテゥンヨットが参戦、ペアは初参戦のムクラダ・サラプーチで挑みます。また、今大会唯一の女性ペア、片山千彩都/小椋華恋(#54 GOSHI Racing)にも注目が集まりました。

26日に行われた予選を経て、2番手にA.P.Honda Racing Thailand(サラプーチ/パテゥンヨット)、3番手にAstra Honda Racing Team(アルディアンシャー/ヘンドリアンシャー)。GOSHI Racing(片山/小椋)は6番手からのスタートとなりました。

27日の決勝の朝は、路面はウエット、雨が時折り落ちて、強い風が吹く中でスタートが切らました。オープニングラップを制したのは谷本音虹郎/福井宏至組(ヤマハ)の谷本で、続いてアルディアンシャー、サラプーチとなり、2ラップ目にはサラプーチが2番手に上がると、最終シケインでサラプーチが前に出ました。サラプーチ、谷本、アルディアンシャーの3台がトップグループとなり、後続を引き離します。

4ラップ目にはアルディアンシャーが2番手に浮上します。6ラップ目、谷本が首位となり、サラプーチが2番手、3番手アルディアンシャーで、激しいトップ争いを繰り広げます。8ラップ目過ぎには周回遅れが出始め、10ラップ目を過ぎると、大粒の雨が落ち始めます。難しいコンディションの中で、3台のトップ争いが続き、11ラップ目にサラプーチがトップを奪います。12ラップ目には谷本、アルディアンシャー、サラプーチと順位が変動しますが、15ラップ目にはサラプーチが首位に立ちます。18ラップ目の130Rでアルディアンシャーが転倒してしまいます。

スタートから1時間、雨が上がり、空が明るくなり始めます。A.P.Honda Racing Thailandはサラプーチからパテゥンヨットにライダー交代し、トップのままコース復帰。2番手には福井(ヤマハ)となります。30ラップ目にはパテゥンヨットは2番手福井とのギャップを約42秒とし、その差を周回ごとに広げていきます。小椋は4番手まで順位を上げてきます。

2時間が経過し、トップは変わらずA.P.Honda Racing Thailand(サラプーチ/パテゥンヨット)。2番手に谷本/福井組(ヤマハ)。3番手には安富成士/増田訓士組(ヤマハ)が続きます。再び、雨が強くなってきます。2度目のライダー交代を終え、後半戦への戦いに突入していきます。トップはサラプーチで、2番手の谷口とは、すでに2ラップもの差をつけ、完全なる独走態勢を築き上げます。2番手には安富が浮上。2番手を走るライダーが130Rで転倒、そのあとも転倒者が続出したことで、11時40分過ぎに赤旗が提示されます。雨は強く降り続いたため、レースは再開されることなく、レース成立となり終了しました。

優勝はA.P.Honda Racing Thailandのサラプーチ/パテゥンヨット組で、サラプーチは女性初のウイナーとなりました。2位に植垣創平/橋口翔真組(カワサキ)。3位にはHonda勢のオートライフハノ & A-PLAN + 乱乱の羽野慎一/福田崇が入りました。40歳を超える2人のライダーは、リバイバルマシンで初表彰台に登り、喜びを噛み締めていました。GOSHI Racingの片山/小椋は総合5位となり、国内ライセンスクラスでは3位に入りました。小椋20歳、片山19歳の初々しい表彰台。こちらも女性ペア初の快挙となりました。2人は「来年も参戦して優勝したい」とリベンジを誓いました。

コメント

ムクラダ・サラプーチ
「鈴鹿4耐は厳しいレースだと思っています。A.P. HONDA RACING THAILANDが4耐に参戦するのは今年で3回目ですが、参加するにあたって立てた目標はもちろん優勝することでした。それを今回達成できて大変うれしく思っています。今日のレースは本当に楽しかったです。また、鈴鹿4耐史上初めて優勝した女性ライダーに今日自分がなれたことをとても誇りに思います。A.P. HONDAは私にチャンスをくれました。期待をしてくれてうれしかったです。鈴鹿4耐で勝ちたいという夢を持っている女性ライダーは、その夢を実現する努力をしなければいけません。がんばって勝ち取ってほしいと思います。今日までずっと優勝を目指してやってきました。みんなが努力して目標に向かっていました。勝つことを早くから目標に掲げたので、それが結果として出たことを本当にうれしく思います」

ピヤワット・パテゥンヨット
「僕は昨年も参戦したので、今年で2回目の鈴鹿4耐でした。A.P. HONDAにとても感謝しています。また、タイの皆さんからも非常に多くの応援をしてもらい、ありがたく思っています。チームのみんなが一生懸命に取り組んでくれて、この鈴鹿4耐で優勝することができました。とにかく、とてもうれしかったです。やはり、いいチームメートがいたことがとても大きかったと思います。ムクラダと一緒だったから優勝できたと思います」

リザルト

順位 No. チーム マシン 周回数
1 149 A.P.HONDA RACING THAILAND Honda 62
2 69 グリーンクラブ能塚 カワサキ 60
3 13 オートライフハノ & A-PLAN + 乱乱 Honda 60
4 445 SMF&Silk Racing withジニアス Honda 60
5 54 GOSHI Racing Honda 60
6 23 碧南 ST FACTORY+DOG HOUSE ヤマハ 60
7 9 Honda Dream 世田谷 RT&MOTO WIN RACING 1 Honda 60
8 32 YSP浜松&平野塗装+東海工科自動車大学校 ヤマハ 59
9 36 YAMAHA Indonesia&伊藤レーシング ヤマハ 59
10 199 ちば市川ラ・パルテンツァ ADF+乱乱!! Honda 59
11 44 チームスガイレーシングクラブ Honda 59
 
13 30 赤い3輪車レーシングクラブ Honda 59
17 78 HondaブルーヘルメットMSC Honda 59
24 101 ブルーポイント伊賀Ⅱ輪改 D マル幸&しゅん坊 Honda 57
25 33 Team F.C.C. Honda 57
39 24 都筑製作所 & Honda Dream 東御 Honda 50
40 111 Honda向陽会ドリームレーシングチーム Honda 49
41 31 MKR&SRR+PGレーシング with ADF Honda 48
43 52 Honda Dream 世田谷 RT&MOTO WIN RACING 2 Honda 46
RT 7 ASTRA HONDA RACING TEAM Honda 43

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