ハビエル・アルティガス・ロペスがランキング3位
山中琉聖や國井勇輝もレース勝利を挙げる
スペイン選手権からFIM CEVレプソルインターナショナル選手権へ名称を変え5年目となる2019年シーズンのMoto3クラスは、6名のレースウイナーが誕生した。
Honda勢ではハビエル・アルティガス・ロペス(LEOPARD IMPALA JUNIOR TEAM)、山中琉聖(Junior Team Estrella Galicia)、國井勇輝(Asia Talent Team)が勝利を挙げた。
開幕戦のエストリル大会は雨。トップ集団は数珠つなぎとなり、終盤トップに迫る走りをみせたロペスが2位表彰台を獲得した。3週間後の第2戦バレンシア大会の予選では、國井がシーズン初のポールポジション(PP)からレース1では優勝。レース2は最終ラップで前に出た山中がCEV初優勝を飾り、2位に國井、3位に山中のチームメートのダニエル・オルガド、4位にロペスが入り、Honda勢がトップ4を独占した。
第3戦はロードレース世界選手権(MotoGP)フランスGPのサポートレースとして行われ、國井がシーズン2回目のポールトゥウインを達成した。第4戦カタルニア大会はロペスがレース2で3位に入った。
前戦から1カ月近くがあき、第5戦アラゴン大会が開催された。雨が降った影響でところどころに濡れた箇所が残っているものの、ライン上はドライというコースコンディション。トップが何度も入れ替わる展開となり、4位までの差が0.1秒内の差となったレースを制したのはロペスで、チームメートのダビデ・ピッツォーリが3位、ファイナルラップに入った時点ではトップだった國井は悔しい4位となった。
サマーブレイクを挟み、第6戦ヘレス大会では、レース1ではロペスが3位、レース2では山中が2位とそれぞれ表彰台を獲得した。第7戦アルバセテ大会では、オルガドがトップと0.060秒差の2位、惜しくも優勝に届かなかった。
CEVのチャンピオン争いは最終戦まで持ち越され、ランキング2位から4位までのポイント差はわずか9ポイントという状況で迎えた。Honda勢ではロペスがランキング3位。ロペスの逆転タイトル獲得の可能性は第7戦終了時でなくなっていたが、ランキング2位をかけて挑んだ。最終戦のバレンシア大会は2レース制で、レース1では5位、レース2では終盤までトップ集団を走っていたものの僅差で表彰台に届かず4位となった。
1勝を含む4レースで表彰台を獲得したロペスがHonda勢最上位のランキング3位、第2戦レース2でCEV初優勝を飾った山中は5位、オルガドが6位、2勝を挙げたもののケガによるシーズン途中の欠場が響いた國井は7位、ピッツォーリが10位と、Honda勢5名がトップ10入りを果たした。なお、山中と國井は2020シーズンからはMotoGP Moto3クラスの参戦へとステップアップすることが発表されている。
ヨーロッパ選手権の位置づけとなるMoto2クラスでは、全7大会11レースが行われ、7勝を挙げたエドガー・ポンス(Baiko Racing Team)が最終戦を待たずチャンピオンを決定させた。ランキング2位には2勝を含む8度の表彰台獲得のヘクター・ガルゾ(CNS Motorsport)がつけた。