決勝日:7月4日(日) 開催地:カナダ カルガリー州・アルバータ コース距離:1.3km 標高差:126m コースコンディション:マディでスローなショートコース、滑りやすい難関セクション 天候:低温・雨 気温:スタート地点/12℃ ゴール地点/13℃
今大会の常設ダウンヒルコースは、カルガリー市の中心から少し離れた、カルガリー・オリンピックパーク内に位置した。ウェットコンディションの中、スローでもどかしいショートコースは、ゴールするとともに、抗議を申し立てるライダーが3名出るなど、波乱の大会となった。そんな中、Team G Cross Hondaにとって最大の懸念事項は、タイヤの選択であった。シリル・クルツ選手の選択は問題なかったが、同じ選択をしたグレッグ・ミナー選手は、時間の経過とともに、荒れた路面変化が、彼の表彰台入りを阻むこととなった。また、クルツ選手にとっても、この悪コンディションがジュニアクラス1位という地位を取り逃がす原因となってしまった。
両ライダーの公式練習は、ほとんどドライコンディションで行われ、高低差の低いこのショートコースは、ハイスピードで比較的難易度の低いコースだった。金曜日には公式練習(タイムアタック)があり、ミナー選手は、最速の2分05.42秒を叩き出し、クルツ選手も2分10.83秒(21位)と大健闘した。しかし、開催期間中、初めて本格的に降り出した土曜日の雨で、このコースの真の姿があらわになった。粘土質を多く含むこの地質によって、コースは粘着力が増し、非常に進みづらいコースとなった。誰もが日曜日のドライコンディションを願ったが、滞在中最も気温が低く、そして最もウェットなコンディションでの大会当日となった。
クルツ選手の予選レース戦略は、テクニカルセクションをできるだけ早く通過し、ストレートなペダリングセクションではなるべく漕がずに、決勝まで脚力を温存することだった。ミナー選手の戦略は、なるべく予選は下位で通過し、決勝では早めに出走し、早いタイムを記録することで後続ライダーにプレッシャーをかけること。予選でクルツ選手は33位、ミナー選手は11位と、この作戦を忠実に遂行していった。予選終了後、彼らは、決勝のタイヤを選択しなければならなかった。両選手とも、マッドコンディション下でのフラットなペダリングセクションで、ペダリング効率を最大限に引き出す、特別に改良(カット)されたMaxxis Swamp Thing Tiresを選択した。
決勝で、ミナー選手よりも先に出走したクルツ選手は、12位でゴールラインを割った。しかし、この後も続々とライバルが降りてくる。彼は自分の走りにあまり納得していなかった。「出走後30秒が経過した時点で、こんなマディなコンディションで、Honda RN01を上位につけるために漕ぎ続けるほど、足に余力が残っていなかった」と話していた。また、コースのコンディションは、基本的に午前中の予選と類似していて、タイヤ選択も間違っていなかったとも報告。この情報はスタート前のミナー選手にも伝えられた。しかし、ミナー選手が出走する頃になると、コースは更に滑りやすくなっていて、グリップ力の少ない改良タイヤでは、岩場や難関森林セクションを上手く乗り越えることができないほどになっていた。それでも中間スプリットタイムで、ミナー選手のタイムはその時点での最速タイムを1.91上回っていた。森林セクションの前までは、作戦通りだったが、ここでトラブルが発生。超難関の「シュート」ドロップで、Honda RN01が完全に横滑りし、次に続く右カーブと間逆の方向にHonda RN01が向いてしまった。コースに戻るため、180度の方向転換を余儀なくされた。ミナー選手はこの後続いたコーナーでも更にタイムをロスし、最終的に10位で大会終了を迎えた。
この決勝リザルトで、ミナー選手はワールドカップ総合9位をキープ。クルツ選手は38位にランクアップ。(UCIマウンテンバイクワールドカップシリーズ大会が5戦開催された中、Team G Cross Hondaは3大会に出場している)
次大会予定は、クルツ選手が、フランス選手権(7月17&18日)、ヨーロッパ選手権ポーランド大会(7月26日〜8月1日)に出場予定。ミナー選手はアメリカのNORBAダウンヒルシリーズ第4戦、アイダホ大会に出場予定。NORBAダウンヒルシリーズ(残り3大会)で、ミナー選手は現在、総合首位に立っている。
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