決勝日:9月18日(土) 会場:青森県青森市 モヤヒルズスキー場 天候:晴れ 気温:スタート地点/24℃ ゴール地点/25℃
JCF MTBジャパンシリーズ・ダウンヒル第5戦が9月19日、初秋の風が爽やかな青森県青森市のモヤヒルズスキー場で行われた。Team G Cross Hondaの#4井手川直樹が2位に4秒余りの差をつけて今季待望の初優勝を飾った。チームメイトの#3高橋唯之も3位に入る健闘で、Hondaワークスの2人が揃って表彰台へと上がった。
シーズンも残すところあと2戦、その結果次第でナショナルチャンピオン、ナショナルランキングが確定する終盤戦。現在ランキング上位にいるライダーにとって、今回は特に重要なポイントを左右する、緊張感に満ちたレースとなった。
眼下に青森港、さらに下北半島と津軽半島を眺める風光明媚なゲレンデを激しく下り降りるモヤヒルズは、全体に逆バンクの急斜面とコーナーが連続、粘土質の路面にロックが不規則に露出して、わずかなミスが失速や転倒につながる国内有数のテクニカルコース。
井手川は前週に行われたUCIワールドカップ世界選手権で唯一の日本代表ライダーとして参戦し、開催地のフランスから戻った翌日にモヤヒルズへ入ったが、世界戦の疲れも見せることなく黙々と練習走行をこなす。高橋も、難所セクションを入念にチェックしながら走り込んだ。決勝前日には突然の雨が一時は完全なマディコースを作り、タイヤチョイスやライン取りなど、ライダーに様々な攻略作戦を考えさせたのだった。が、決勝当日は快晴。
予選で井手川は2分9秒53のトップタイムを叩き出して好調をアピールした。予選2位にHonda RN01でナショナルランキングトップの#5内嶋亮(RYO77)が2分11秒31、3位に#24金子真吾(PRESS)が2分13秒7で井手川に続く。決勝もこのまま行けばと、チーム内に初優勝への期待が高まる。高橋は2分16秒79で予選7位につけた。
予選トップの井手川はリバーススタートの決勝では最終ライダー。世界戦帰りの井手川にコース脇のギャラリーからも優勝の期待が高まる中、まずは高橋が2分12秒66の暫定トップタイムでゴールする。続いて#1竹本将史(ブリヂストンアンカー)が2分11秒49を出して暫定トップが入れ替わり、ゴールエリアはどよめきとともに白熱して行く。そして最終ライダーの井手川が、難セクションにもまったく危なげない鮮やかなラインディングでゴール、計測電光掲示板が2分7秒21を示した瞬間、Team G Cross Hondaの今季初優勝が決定した。2位に4秒28の差をつけての完全優勝。高橋も今季最高位の3位となり、2人揃ってのうれしい表彰台シーンとなった。
次回第6戦は10月2日、石川県白山瀬女高原にて開催される。JCFジャパンシリーズはいよいよ最終戦を迎え、2004年のシリーズチャンピオン、ナショナルチャンピオンが決定する。現在ナショナルランキングトップに立つHonda RN01の内嶋が死守するのか、あるいは劇的な逆転ドラマとなるのか。さらに注目は、Hondaワールドチームのグレッグ・ミナー選手の特別参戦が決定。今季Honda RN01でNORBAシリーズチャンピオンとなったがミナーが、日本のコースでどのような走りを披露するのかが楽しみだ。
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