MTB-W Honda Racing
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レース情報 決勝レポート フォトギャラリー
2006.09.10 Rd.06 オーストリア
スケジュール
[UCIワールドカップ]
Rd. Date
01 5/7
スペイン
02 5/28
イギリス
03 6/4
ドイツ
04 6/24
カナダ
05 7/2
ブラジル
  8/26
世界選手権(ニュージーランド)
06 9/10
オーストリア
UCIワールドカップ 第6戦 オーストリア
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ワールドカップ最終戦でHondaの2人が表彰台に
決勝日:2006年9月10日(日)
開催地:シュラートミンク
リザルト&ポイント

 UCIワールドカップの最終戦が行われたオーストリア・シュラートミンクで、Team G Cross Hondaのグレッグ・ミナー選手とマッティ・レヒコイネン選手が、そろって表彰台に立つ快挙をなしとげた。その結果、ミナー選手は今シーズンのランキング3位を確定し、レヒコイネン選手はランキング9位から自己最高の同6位へと大きく躍進した。

UCIワールドカップ 第6戦 オーストリア
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 走行時間が4分におよぶ過酷なコースの練習では、レースに備えて60以上もあるコーナーを覚えることに、全力をかたむけなければならなかった。急勾配の高速コーナーと木の根が浮き出たタイトな低速セクションを組み合わせたシュラートミンクは、ライダーの実力が試されるすばらしいコースといえるだろう。

 公式計時走行の結果は、ミナー選手とレヒコイネン選手にとって満足のいくものだった。ミナー選手は4分4秒52のタイムで3番手、レヒコイネン選手もこれに近い4分10秒50で6番手につけ、ともに決勝レースのタイムは4分を大きく切るものと予想していた。ただし、ミナー選手は先週、ラ・ブレッスで開催されたフランスカップ最終戦で負ったケガを抱え、苦しい戦いを強いられている。練習中にコースをふさいでいた遅いライダーと接触し、左足に重度の内出血をおこす傷を負ったミナー選手は、3日間ほど歩くこともできない状態だった。シュラートミンクで治療を受けたミナー選手は、練習走行はできるようになったものの、まだ痛みが残っている。

 一方のレヒコイネン選手は、昨年ここで喫した激しい転倒の記憶を克服しなければならなかった。コースを歩いて下見した際、レヒコイネン選手は肩を骨折することになった場所の木と硬い岩をじっくり観察し、練習走行に備えた。

 それでもレヒコイネン選手は、準決勝で慎重な走りをしており、上位入賞に必要なリスクを冒していないことは明らかだった。まだこのコースを積極的に攻略する姿勢にはなれていないようだ。10位という結果はレヒコイネン選手の実力に見合ったものではなく、走行後はチーム監督と30分にわたってコースの攻略法を話し合った。一方、ミナー選手は準決勝で完ぺきな結果を残し、2つほど小さなミスがあったにもかかわらず、ほぼ狙いどおりの走りをすることができた。

 2人のうち、先に決勝レースのスタート台に立ったレヒコイネン選手は、すばらしい区間タイムを残してトップに立とうとしていた。ゴールに飛びこんだレヒコイネン選手は大きな喝采を浴び、2回目の表彰台をめざして後続の選手の結果を見守ることとなった。次々にスタートした各選手は、レヒコイネン選手のタイムを上回ることができず、初めて中間地点で1.44秒速いタイムを記録したのは、チームメイトのミナー選手だった。ゴールではそのリードが0.81秒と狭まっていたが、それでもこの時点でミナー選手が先頭に立つこととなった。しかし、その後まもなくサム・ヒル選手(Iron Horse Mad Catz)が、すばらしいライディングを披露し、首位の座を奪うと最後までその位置を守った。

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コメント

グレッグ・ミナー選手(3位)
「今シーズンは2回も不運なレースがあったことを考えれば、今日のレースと年間成績でトップ3に入れてよかった。今回、会場に入ったときは、先週のケガのせいでレースができないかもしれないとチームに伝えていたほどだった。優れたレーザー治療のおかげで走ることができたけれど、やっぱりベストな状態ではなかった。サム(ヒル選手)は去年もここで驚異的な走りをしており、破るのは難しい相手だった。しかし私も全力を尽くして、自分にふさわしい結果が残せたと思う」

マッティ・レヒコイネン選手(4位)
「準決勝のあと長い時間をかけて、どうすればよりスムーズなラインを取り、ブレーキングを抑えるだけでタイムを伸ばせるかを分析した。もっとがんばってリスクを冒すことによって、タイムをかせぐ方法を考えていたわけだ。最後にはブレーキをかけないでマシンをコントロールし、ここで可能な最高の成績を収めることができた。グレッグ(ミナー選手)と一緒に、今年2回目の表彰台に立ててうれしい」

マーティン・ホワイトリー チーム監督
「すばらしいパフォーマンスを見せることができるレースもあれば、最悪の不運に見舞われることもある厳しいシーズンだった。ワールドカップのトップチームとしてトロフィーを受け取ることができ、たいへん光栄に思っている。ワールドカップでこのタイトルを手にするのは初めてだし、今日のレースでそろって表彰台に立った2人のライダーを誇りに思う。今シーズンはいろいろなことを学んだので、それを将来の成績につなげていきたい。Hondaが手がけたプログラムの価値を認めてくれたスポンサーにも深く感謝している」

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リザルト&ポイントランキング
【準決勝】
順位 No. ライダー チーム タイム
1 3 N.レニー Santa Cruz Syndicate 3:55.61
2 2 S.ヒル Iron Horse Mad Catz 3:56.54
3 1 G.ミナー Team G Cross Honda 3:57.11
4 8 M.パスカル QBIKES 3:58.21
5 5 G.アサートン Team Animal/Giant 3:59.42
6 15 D.アサートン Team Animal/Giant 4:00.04
10 11 M.レヒコイネン Team G Cross Honda 4:04.42
【決勝】
順位 No. ライダー チーム タイム
1 2 S.ヒル Iron Horse Mad Catz 3:49.83
2 3 N.レニー Santa Cruz Syndicate 3:55.34
3 1 G.ミナー Team G Cross Honda 3:55.38
4 11 M.レヒコイネン Team G Cross Honda 3:56.19
5 43 B.フェアクロフ Team Orange 3:56.36
6 8 M.パスカル QBIKES 3:56.37
【ライダー】
順位 No. ライダー チーム 総合ポイント
1 12 S.ピート Santa Cruz Syndicate 974
2 2 S.ヒル Iron Horse Mad Catz 936
3 1 G.ミナー Team G Cross Honda 890
4 3 N.レニー Santa Cruz Syndicate 809
5 5 G.アサートン Team Animal/Giant 758
6 11 M.レヒコイネン Team G Cross Honda 695
95 110 井手川直樹 Team G Cross Honda 8
ポイント一覧
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