Team G Cross Hondaのグレッグ・ミナー選手は、ダウンヒルコースとして名高いモン・サンタンヌで開催されたUCIマウンテンバイク・ワールドカップ第4戦で2位に入賞した。モン・サンタンヌでは、'91年以来、15年連続でワールドカップが行われている。準決勝を1位で終えたミナー選手は、今回の決勝レース終了時点で、暫定ランキング1位のスティーブ・ピート選手との差を前戦までの132ポイントから40ポイント差まで詰めた。チームメイトのマッティ・レヒコイネン選手も自己ベスト・タイの6位という好成績を収め、暫定ランキングのトップ10に食い込んだ。
モン・サンタンヌのコースは3200mとワールドカップの中でも最も長く、走行時間は5分近い。コースは陽光が降りそそぐ高速セクションが多いが、ところどころで暗い森のテクニカルセクションへと進入する。急に暗くなるため、視野も悪い。毎日コースを歩くことが、ミナー選手とレヒコイネン選手の活躍を支える鍵になった。週の前半にはたびたび通り雨があったが、決勝レース当日の空は青く晴れわたり、路面は時間を追うにしたがって乾いていった。そのため、準決勝から決勝までに、タイムは10秒前後も短縮されている。
準決勝の戦術は、今回もミナー選手が可能なかぎりポイントを稼いでピート選手に迫り、レヒコイネン選手が手堅い走りで決勝に備えるというものだった。ミナー選手はその準決勝で2位以下に2秒あまりの差をつけてトップに立つ完璧なライディングを披露した。ピート選手は転倒し13位という結果に終わり、ミナー選手の50ポイントに対して8ポイントしか獲得できなかった。レヒコイネン選手も7位という好成績で準決勝を終え、トップ5入りも十分に可能な位置につけていた。
準決勝トップのミナー選手は、最終走者として決勝のスタートを待つ。ピート選手は4分46秒86で暫定トップに立ったが、他のライダーがそれを上回っていく。レヒコイネン選手も4分47秒59でこれに迫った。そして、まずサム・ヒル選手が首位に浮上。さらに、'01年にここで勝利を手中に収めたクリス・コバリク選手が4人を残してトップに立つと、結局最後までその位置を守った。ミナー選手の区間タイムはコバリク選手より2.18秒も遅く、表彰台に立つことは難しいと思われたが、後半のセクションでは、コバリク選手より2秒近く速いタイムをマークし、コンマ3秒差の2位という結果となった。
日本からスポット参戦したTeam G Cross Hondaの井手川直樹選手は準決勝で41位、決勝で43位と8ポイントを獲得。内嶋亮選手は準決勝60位、決勝72位だった。
Team G Cross Hondaはブラジルに向かい、ワールドカップ第5戦に出場する。決勝レースは7月2日、日曜に行われる。
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