Team G Cross Hondaのグレッグ・ミナー選手は、ドイツのヴィリンゲンで開催されたUCIマウンテンバイク・ワールドカップ第3戦で準決勝、決勝ともに2位という成績を収めた。その獲得ポイントにより、ミナー選手は暫定ランキング7位から2位へと、大きく前進している。チームメイトのマッティ・レヒコイネン選手も9位と健闘し、総合11位に浮上した。
ヴィリンゲンのコースは所要時間が約2分と短く、前半には連続する大きなジャンプと急坂、中盤は開けた高速コーナー、そして最後が緩やかなセクションとなっている。例年、タイムが極度に接近するため、ミスは許されない。先週は雨が続いたため、計時トレーニングのタイムは2分7秒台と早くなかったが、時間の経過とともに各ライダーのペースは上がっていった。
準決勝の作戦は、前回に続き、できるかぎりポイントを獲得して開幕戦の失点を補うというものだった。ミナー選手はほぼ完璧なライディングを披露し、最終的に2位となるタイムをマークして、40ポイントを獲得した。暫定ランキング1位のサム・ヒル選手は10位にとどまり、ミナー選手は30ポイント近いばん回を果たした。レヒコイネン選手も9位に入り、貴重なポイントを手にした。
決勝レースに向けてのプレッシャーは大きく、2人の選手はそろって、ゆったりとしたヴィリンゲンのリフトで運ばれながら神経を昂らせていた。気温はなおも摂氏10℃前後だったが、冷たい風が吹き、実際よりも寒く感じられる。ミナー選手とレヒコイネン選手は走行前に入念なウオームアップを行い、2分のコースに挑む準備ができあがった。
レヒコイネン選手は前半のセクションをすばらしい走りで乗り切り、ミナー選手よりも早い3番手という区間タイムをマークしていたが、最後に小さなミスを犯して1秒ほどタイムをロスし、表彰台に立つチャンスを失ってしまった。ミナー選手は逆に前半でややつまずき、これをばん回するため後半で全力を尽くした。その区間タイムは4番手で、リードを奪うことはできないと思われたが、後半のめざましいライディングによって暫定トップに立ち、スティーブ・ピート選手のスタートを待つのみとなった。ピート選手は区間タイムで圧倒的なマージンを得て、後半もその位置をキープして圧勝。ワールドカップ通算15勝目を挙げ、ニコラ・ヴィヨズ選手が持つ最多記録に1勝差と迫った。
Team G Cross Hondaは、オーストリアへ移動し、レヒコイネン選手が昨年優勝した、ライダー4人で争われるダウンヒルレース「トップ・トゥ・ボトム・エリミネーター」に出場したあと、6月17、18日にNORBAシリーズ第3戦が行われるアメリカ合衆国、バーモントへ向かう。全6戦で争われるNORBAシリーズの序盤2戦を欠場しているが、2006年のレギュレーションでは成績の振るわなかった2レースを除外する有効ポイント制が採られているため、ミナー選手とレヒコイネン選手は、第3戦からランキング争いに加わることになる。
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