Team G Cross Hondaのグレッグ・ミナー選手は、スコットランドのフォートウィリアムで開催されたUCIマウンテンバイク・ワールドカップ第2戦に出場し、3位に入賞した。開幕戦で激しく転倒し、頭部を負傷して治療を受けなければならなかったミナー選手だが、準決勝では最速タイムをマーク。今回は本来の力を発揮し、決勝では確実に表彰台に立った。
3週間前の開幕戦では不本意な結果に終ったミナー選手のチームメイト、マッティ・レヒコイネン選手も9位と健闘し、復活を印象づける力強い走りを見せた。レヒコイネン選手自身も、完全に本来の状態に戻ったと感じている。
フォートウィリアムのコースはワールドカップ・シリーズの中でも最も過酷で、長距離なもののひとつだ。そして今回は、参加選手の誰もが恐れる岩場の高速コースだけでなく、異常なほどの強風と気温が一桁台という寒さ、さらにはときおり落ちてくるにわか雨とも戦わなければならなかった。
練習走行はいずれも寒いウエット・コンディションのもとで行われた。2人のライダーは日に日に穴がひろがってゆく濡れた路面と、低温で視界も効かないという厳しい状況に置かれていた。RN01の特徴である内装ギアボックスの利点は、こうした濡れた悪路での性能が安定していることであり、両選手はそろって必要な練習走行を最大限にこなし、好成績への自信を深めて準決勝に臨んだ。
ゼッケン1番のプレートをつけたミナー選手は準決勝で最初にスタートし、最速の区間タイムをマークしたあと、そのままゴールに飛び込み、最後までその記録が破られることはなかった。レヒコイネン選手は準決勝を慎重にこなしたが、岩場のセクションでは独特のラインを取り、観客を大いに沸かせた。しかし、レヒコイネン選手自身は、リスクの大きいそのラインを決勝でも使うかどうか慎重になっていた。
準決勝でトップに立ったことは、最悪のシーズン開幕を迎えたミナー選手に自信を取りもどさせ、余裕を持って決勝に臨むことを可能にした。準決勝で貴重な50ポイントを獲得するという目標を達成したミナー選手は、可能なかぎり多くのポイントを手にし、16位という暫定ランキングからばん回するために決勝へ進んだ。最後にスタートしたミナー選手は2分後、それまで最速だったサム・ヒル選手(Iron Horse Mad Catz)と同じ区間タイムをマーク、観客の熱狂は最高潮に達した。しかし、コースを下った森の中のセクションにおいて、岩でスリップしてラインを外すという小さなミスを犯したためタイムをロスし、3位という結果で満足しなければならなかった。合計190ポイントを獲得したミナー選手は、暫定ランキング7位に浮上し、トップ5入りを十分狙える位置に返り咲いた。
準決勝より4秒も早いタイムをマークしたレヒコイネン選手も、暫定ランキングを12位にまで上げている。
Team G Cross Hondaは男子ダウンヒル競技のチーム選手権のタイトル争いをリードしており、6月4日にはドイツのヴィリンゲンで開催されるワールドカップ第3戦に出場する。
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