MTB-W Honda Racing
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レース情報 決勝レポート フォトギャラリー
2006.05.07 Rd.01 スペイン
スケジュール
[UCIワールドカップ]
Rd. Date
01 5/7
スペイン
02 5/28
イギリス
03 6/4
ドイツ
04 6/24
カナダ
05 7/2
ブラジル
  8/26
世界選手権(ニュージーランド)
06 9/10
オーストリア
UCIワールドカップ 第1戦 スペイン
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大クラッシュでワールドカップ開幕戦の望みを絶たれたミナー
決勝日:2006年5月7日(日)
開催地:ビーゴ
リザルト&ポイント

 UCIマウンテンバイク・ワールドカップの開幕戦が、今年もスペイン北東部の街、ビーゴで開催された。昨年よりやや短い約2分半のコースで行われたレースは、またしても世界トップクラスのダウンヒルレーサー何人かが予想外の結果を残す展開となった。2005年のワールドカップ・チャンピオン、グレッグ・ミナー選手(南アフリカ)は、高速セクションで小さな切り株に前輪を取られて激しく転倒したが、幸い重傷を負うことなくその場を離れた。また、チームメイトのマッティ・レヒコイネン選手(フィンランド)は、初日からこのコースでスピードに乗ることができず、16位という結果に終わった。

UCIワールドカップ 第2戦 イギリス
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 昨年同様、会場には1万5000人から2万人のファンが集まり、TV中継のスケジュールに配慮して土曜に準決勝、日曜に決勝という2日間の日程が組まれたレースを見守った。変則的に計時トレーニングが決勝当日の朝に行われたが、各選手とも準決勝ですでにタイムを出しており、決勝を前に無用なリスクを犯す必要がなかったことから、その機会を利用してペースを上げるライダーはいなかった。

 準決勝ではディフェンディングチャンピオンのミナー選手が最初に走り、2分28秒951というタイムでゴールした。しかし、いくつかのセクションでもっとタイムを稼げたと考えたミナー選手にとって、この記録はやや不満の残るものだった。レヒコイネン選手は思うようにペースが上がらず苦労していたが、それでも両選手とも、それ以前にチームのスタッフが計測したタイムを上回っていた。ミナー選手は7位で準決勝を終え、2分34秒516のレヒコイネン選手は21番手という結果だった。

 スタートのちょうど1時間前に多少の雨が降ったが、それでもレースはドライ・コンディションの下でスタートした。出走の早かった選手が記録したタイムは、コースの状態が前日の準決勝時とほとんど変わらないことを示しており、優勝は2分23秒あるいはそれよりも速いタイムで争われると予想された。スタートを前にしたTeam G Cross Hondaの両選手が掲げていた目標は、もちろん準決勝のときよりも速いタイムをマークして、いい内容でシーズンに入ることだ。

 レヒコイネン選手はこの週末中の自己ベスト・タイムを記録し、16位でレースを終えた。2分30秒796というタイムは、準決勝のときよりも4秒近く速いものだった。一方のミナー選手は、ワールドカップに参戦した4年間で初めての大きな転倒に見舞われ、この日のレースを終えることとなった。コースの前半にある高速のシケインに入り、速いスピードで右から左に切り換えそうとしたとき、前輪を切り株に取られてしまったようだ。そのため、ミナー選手はハンドルバーを超えて前方へ投げ出され、頭から地面に叩きつけられた。ミナー選手は左手で頭と首への衝撃をかばいながら、コース上を転がる形となった。すぐに立ち上がったミナー選手はシートの前部が壊れていたHonda RN01に乗ってコースに戻り、19位でフィニッシュ。このときミナー選手がマークしたコース後半のタイムは、3位だったスティーブ・ピート選手と同じだった。

 チームはリスボンに移動してダウンタウンのストリート・レースに出場したあと、5月28日にスコットランドのフォートウィリアムで開催されるワールドカップ第2戦への準備を進めることになっている。


UCIワールドカップ 第2戦 イギリス
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コメント

#11 マッティ・レヒコイネン選手(17位)
「兵役義務を果たすため、開幕前にあまり練習ができず、このレベルで戦うのに不可欠な自信を持つことができなかった。冬の間も体調は万全だったから、そのことは心配していなかったが、高速セクションを去年ほど楽に走ることができなかった。毎回タイムが上がっていったので、あと何週間かすればよくなってくるだろう。今日の最後の走行ではずっと自分のラインをキープでき、ミスらしいミスはまったくなかった。ただ、全体にスピードが少し足りないだけだ。あるセクションでは、観客がチェーンソーのような音のする玩具を持っており、本物のチェーンソーに見えたのでコースを飛び出しそうになった。驚いて、もう少しで転倒するところだった」

#1 グレッグ・ミナー選手(19位)
「転倒してしまうなんて、ほんとうに残念だ。前半からスピードが出ており、限界ぎりぎりで走っていた。転倒した箇所は、十分に練習して自信があったところだ。切り株があるのは前に見て知っていたが、前の区間でのスピードが速かったため、いつもよりラインが左寄りになってそれを踏んでしまったようだ。#1のプレートをつけて新しいシーズンを迎えることから、かなり神経質になっていた。大きな期待を受けていたわけだが、誰よりも私自身が意気込んでいた。開幕戦でいい結果を残すことができず、全力で準備してくれたチームの努力に応えることができなかったので、とても悔しい」

マーチン・ホワイトリー チーム監督
「有力ライダーが何人も負傷した中で、2人の選手が無事だったのは幸運だった。特にグレッグの場合は頭から地面に落ちており、ビデオで見てもおそろしい転倒だった。転倒してから走り出すまでの時間を計ると7.7秒だった。そのあともスピードに乗るまでタイムをロスしているはずなので、転倒していなければ、まちがいなく表彰台に立っていたことだろう。マッティはだんだんペースを上げていたので、去年ずっとそうだったように安定してトップ10入りできるスピードを取りもどすのは時間の問題だ」

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リザルト&ポイントランキング
【準決勝】
順位 No. ライダー チーム タイム
1 15 M.ハナー Cannondale/The Cut 2:24.566
2 12 S.ピート Santa Cruz Syndicate 2:25.140
3 6 F.バレル Kona Les Gets 2:25.294
4 4 C.グラシア Team Commencal 2:26.876
5 3 N.レニー Santa Cruz Syndicate 2:27.584
7 1 G.ミナー Team G Cross Honda 2:28.951
21 11 M.レヒコイネン Team G Cross Honda 2:34.516
【決勝】
順位 No. ライダー チーム タイム
1 15 M.ハナー Cannondale/The Cut 2:22.942
2 3 N.レニー Santa Cruz Syndicate 2:23.800
3 12 S.ピート Santa Cruz Syndicate 2:24.756
4 9 M.ボーモン Team MBUK Santa Cruz 2:25.165
5 5 G.アサートン Team Animal Giant 2:25.295
16 11 M.レヒコイネン Team G Cross Honda 2:30.796
19 1 G.ミナー Team G Cross Honda 2:31.157
【ライダー】
順位 No. ライダー チーム 総合ポイント
1 15 M.ハナー Cannondale/The Cut 250
2 3 N.レニー Santa Cruz Syndicate 180
3 12 S.ピート Santa Cruz Syndicate 180
4 9 M.ボーモン Team MBUK Santa Cruz 135
5 5 G.アサートン Team Animal Giant 123
16 1 G.ミナー Team G Cross Honda 58
18 11 M.レヒコイネン Team G Cross Honda 52
ポイント一覧
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