Team G Cross Hondaのグレッグ・ミナー選手とマッティ・レヒコイネン選手は、アメリカ合衆国における'06年NORBAシリーズの最終戦を前にしたラウンドで、またしてもRN01を駆ってともに表彰台に立った。予選2番手のミナー選手は決勝でも2位となり、レヒコイネン選手は予選の6番手から決勝で3位へと順位を上げている。
両選手は、3週間後に行われる世界選手権に備えて集中的なトレーニングを続けていたが、トレーニング地が標高の低い場所だったため、今回のレースの標高3300メートルというスタート地点の高さが、成績を左右する大きな要因となった。2人はユタ州ブライアン・ヘッド・リゾートの空気が薄さを思い知らされ、練習走行の段階から厳しい条件に苦しんで転倒も喫した。レヒコイネン選手は初日の練習中に親指を傷め、ミナー選手も最後の走行で転倒して首にダメージを負った。それでも幸いなことに、医師の診断によりそろって出走を許可されている。
準決勝のレヒコイネン選手は、転倒したセクションの走行にいくぶん苦労し、決勝に備えてやや抑え気味に走っていた。レヒコイネン選手は今回のコースが気に入ったということで、砂ぼこりに悩まされた前回までのラウンドよりも走行を楽しんでいた。ただし、決勝レースでは浮いた岩にリズムを狂わされるという不運もあった。それでも準決勝より6秒タイムを伸ばし、3位入賞を果たしている。レヒコイネン選手はここまで6戦中3戦にしか出場していないが、それでもランキング10位にまで進出し、来週の最終戦で好成績を収めれば5番手まで浮上する可能性がある。
ミナー選手も準決勝では転倒の影響を受け、ミスをしたセクションへの進入でいつも以上にブレーキを使い、ラインを外す場面も見られた。決勝レースでは脚の力を使い切ってしまっていたが、それは世界選手権に備えたトレーニングと関係があったようだ。それでも暫定ランキングを首位のサム・ヒル選手と61ポイント差の2位まで上げている。NORBAでは、規定により、ポイントの最も低い2レースを除外した合計値で暫定ランキングを発表している。そのため、ミナー選手がシリーズ・タイトルを獲得するには、最終戦でヒル選手より62ポイント多く得点しなければならない。ミナー選手は'03年に最終戦で逆転してNORBAの王座を手にした実績を持っており、今年もその再現を期して来週のレースに臨む。
チームはNORBAシリーズのチャンピオンシップがかかる最終戦に出場するため、コロラド州スノーマスへ向かう。レヒコイネン選手がスノーマスを走るのは今回が初めてだが、ミナー選手にとってはこれが3回目ということになる。決勝レースは8月13日に行われる。
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