NORBAシリーズの第5戦に出場したTeam G Cross Hondaのグレッグ・ミナー選手は、転倒を喫するもコースに復帰し、8位でゴールしてシリーズランキングを二つ上げた。第5戦は、ファンに名高いカリフォルニア州北部ソノマのインフィニオン・レースウェイで開催された。埃の浮いたショートコースはとても滑りやすく、逆バンクになった尾根を通過する個所が多数ある。なお、この大会はアメリカ合衆国の国内選手権と併催という形で行われ、決勝レースのリザルトが2種類発表された。7月16日(日)に発表された最初のリザルトはアメリカ選手権のもので、外国人選手は除外されていた。海外からの参加を含む全選手の成績がNORBAシリーズ第5戦のリザルトとして発表されたのは、7月20日のことだった。
ミナー選手が練習走行中に重視したのは、ライダーのミスが結果を大きく左右するこの短距離のコースを、可能なかぎりスムーズに走ることだった。コースコンディションは走行のたびに変わり、今季走行したコースの中でもっとも深いわだちができていた。丘の斜面に設けられたコースには、斜面を横切ることが難しいセクションがいくつも含まれ、ゴール前にはハイスピード・セクションが待ち受けている。
ミナー選手にとって、準決勝の展開は決して有利なものではなかった。コース序盤を無難に乗り切ったあと、中間地点でスリップし、狭い走路を外れて丘の斜面を転落してしまったのだ。本来のコースを大きく外れてしまったミナー選手は、斜面をはいあがって走行を続けたが、運悪くその区間が上りのセクションだったため、本来のスピードを取りもどすのに手間どることとなった。ここで結果的に10秒前後をロスしたミナー選手。ショートコースだけに、大きく順位を下げてしまった。
決勝は順調に走行したミナー選手だったが、深いわだちが刻まれたコーナーへ向かってブレーキングを開始したところでリアが跳ね、わだちを外れて大きく浮き上がるという事態が起こった。ミナー選手はいったんコントロールを取り戻したが、その直後に再び後輪が滑り、転倒を喫してしまった。それでも再スタートを切ったミナー選手は、全力でゴールを目指し、最終的に8位という結果を残した。
今週末、ミナー選手のチームメイト、マッティ・レヒコイネン選手は、フィンランド北部で開催されるスカンジナビア選手権に出場する。この大会には世界チャンピオンのファビアン・バレル選手も招待選手として参加する予定だ。一方、ミナー選手は、このあと2週間、レースの現場を離れて南アフリカへ帰国する予定で、次に参加するのはユタ州ブライアンヘッドで行われるNORBAシリーズ第6戦となる。レヒコイネン選手も出場する同レースの決勝は8月6日に行われる。
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