Team G Cross Hondaのグレッグ・ミナー選手は、ユタ州ディア・バレーで開催されたNORBA第4戦に出場し、連勝で同シリーズ2つ目の勝ち星を獲得した。先週、ブラジルでワールドカップ初優勝を飾ったばかりのチームメイト、マッティ・レヒコイネン選手も4位で表彰台に立っている。舞台となったディア・バレーのコースはパウダー状の砂が深く敷き詰められていて、滑りやすく、ときには視界が極端に落ちて選手を苦しませることで知られている。
練習走行中、Team G Cross Hondaの2人はライン取りとリズムをつかむのに苦労していた。前のライダーが巻き上げる砂で視界が悪くなってしまうため、2人でいっしょに走ってラインを確認するのも至難の技だ。初めてディア・バレーを走ったレヒコイネン選手にとって、場所によって厚さが12センチを超えるこのような砂地は、生れて初めての経験となった。コースの混雑や砂ぼこりのため、一度も止まらずに走ることができなかったレヒコイネン選手にとって、練習走行の内容は不満の残るものだった。ミナー選手にとっても、視界が悪く、ほかに似たコーナーがほとんどないディア・バレーは、走りづらく、マスターしにくいものだった。
準決勝は、風がところにより強く吹いていたが、前方がよく見える状態で中断なく走れる初めての機会となり、両選手はコースへの理解を深めることができた。準決勝で与えられるシリーズ・ポイントも、ワールドカップほど重要ではないため、成績をあまり気にすることなく走りに専念する余裕があった。ミナー選手はあるコーナーでラインを外して止まってしまい、大きくタイムをロスして4位という結果に終った。6位のレヒコイネン選手は、無事に走りきったことに、ひとまず満足していた。
決勝レースでのレヒコイネン選手はさらに走りのレベルを上げ、ほぼ全コースを限界ぎりぎりのスピードで駆け抜ける独特のスタイルを披露した。コースの後半では、もう少しでコントロールを失いそうになる場面もあり、観客を沸かせた。ゴール前、最後のコーナーの進入で前輪を水たまりにとられたレヒコイネン選手は、マシンの後部を浮き上がらせ、ペダルから両足を踏み外してしまう。しかし、なんとかゴールして4位入賞を果たした。ミナー選手は無理にスピードを上げて転倒のリスクを負うことがないよう、余裕を残してラインをキープするスムーズな走りを見せた。この滑らかな走りが功を奏し、サム・ヒル選手を抑えて勝利を手中に収めた。ジャード・グレーブス選手に次ぐ2位だった昨年を上回る成績だ。この結果、ミナー選手は最初の2戦を欠場したにもかかわらず、総合ランキング10位以内に食い込んでいる。
来週末、グレッグ・ミナー選手はカリフォルニア州ソノマのインフィ二オン・レースウェイでアメリカ国内選手権の1戦として開催されるNORBAシリーズ第5戦に出場する。男子ダウンヒルの決勝は7月16日、日曜日に行われる予定だ。マッティ・レヒコイネン選手が次に出場するレースは、7月23日にフィンランド北部で決勝が行われるスカンジナビア選手権となっている。
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